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更新8　視点・シンタロー

携帯に着信が来て、カノの腰が止まった。

ホッとしたのもつかの間、
カノはそのまま電話に出た。

「もしもーし？キドー？
あー、ゴメンゴメン〜、用事が…

何の用事か？うーん…
シンタロー君に“提案”と“相談”、かな…？

え、シンタロー君にも代われって？
…ちょっと待ってね？」

そう言うとカノは、俺の方を見てニヤリと笑った。
…嫌な予感が。

『もしもし…シンタローか？』

携帯から聞こえてきたのはキドの声。
カノがスピーカー通話にしたようだ。

「お、おう…それで、俺に何の…ひゃッ？！」

ビリッと体に電流が走ったような衝撃。
ゆっくりだけど、カノが腰を動かし始めたのだ。

『？…ど、どうかしたのか？シンタロー』

「い、いや…何でも、ねえ…け、ど…」

背中を嫌な汗が流れた。
カノを見ると、ニヤニヤと笑っている。

こいつ…今の状況を楽しんでやがる…！


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