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更新4　視点・コノハ

次に目が覚めると、シンタローはもう部屋に居なかった。

それどころか、汚れの一つや
ベッドが乱れた痕跡も無い。

「ゆ、め……？」

脳裏に、いつものクールなシンタローとは似つかない
自ら腰を振る淫らなシンタローが甦る。

「……そんなワケないよね」

きっと、シンタローのことが好きすぎて
そんな夢を見たんだ。

まだ眠い頭のままリビングに行くと、
みんなはもうとっくに起きていたようだ。

「コノハ、今日はいつにもまして遅かったな。
ネギマとってあるから、顔洗ってから食べろよ」

キドに言われて時計を見ると、もうお昼だ。

「おい、モモ。そろそろ帰るぞ」
「え……モモちゃん、もう帰っちゃうの……？」
「うーん、ゴメンねマリーちゃん。
……お兄ちゃん、私やっぱり他の皆にも
サヨナラ言ってくる！」
『妹さん、また来れますよー……って……
ご主人、私妹さん追いかけますね！』

そうか。今日はもう帰っちゃうのか。
そんな僕の思いは顔に出ていたようで。

「コノハ、そんな顔すんなよ。
また遊びに来るから」

最後にシンタローは、誰にも聞こえないように
僕の耳元に口を寄せて、言った。


「そん時はまた……夜、な？」

FIN(笑)