大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: BLカゲプロ館・R-18 セト←→シン←カノ/片想い ( No.694 )
- 日時: 2017/07/17 12:36
- 名前: ゆあら ◆IrmWJHGPjM
更新2 視点・カノ
シンタロー君からまた電話が鳴るその度に、
僕はこう答える。
「……今日はどうしたの?
また慰めてあげるから、全部話しにおいでよ」
黙ったままうつ向いているシンタロー君を
ありったけの笑顔で出迎えては
今にも泣きそうな顔をしている君に
コーラを注いで持ってくる。
「で?今日はまたどうしたのさ」
「……それがなぁ……オレ、最近、
その……避けられてるみたいで」
「えーっ、避けられてるの?本当に?」
聞き返すとシンタロー君は曇り顔になって
「うん……目が合って笑いかけたりすると
あからさまに目線逸らすし、
たまたま二人っきりになっても
何かと理由つけていそいそと別の部屋行っちまうし……」
やっぱオレじゃダメだよな、
と顔を伏せた。
「うーん……セトにも何か
理由があるんじゃない?
普段の行動見てると、
嫌いな訳じゃないと思うんだけど……」
僕の言葉に、本当か?!と
顔を上げてほっとしたようなシンタロー君は
きっと気付いていない。
セトは最近、よくシンタロー君を見つめている。
疑いの目とか警戒ではなくて、
あれは好いている目だ。
……僕も同じ気持ちだから分かる。
その後も少し雑談をして、シンタロー君は帰った。
「少しは落ち着いた?」
「ああ……話、聞いてくれてありがとう。
……毎回ゴメンな」
ちょっと困った笑顔を浮かべた君に
僕はニッコリと笑って言う。
「ううん、いいよ全然!僕で良ければまた話聞いてあげるから」
分かってる……分かってるよ。
僕には出来ないんだ。
セトのことで落ち込む君を慰めることしか。
だから、もっと話して。
セトの話でもいい、たわいない会話でいい、
今だけは僕の隣で。
帰っていく君の背中に向けて、
貼り付けた笑顔のままずっと手を振っていた。
続き>>695
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