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更新3　視点・遥

参道の両脇にたくさんの出店が立ち並んで、
美味しい匂いが風に乗って運ばれてくる。

その間をたくさんの人が往き来して、
お祭り特有の高揚感とざわめきが辺りを包んでいる。

それなのに、シンタローはなんか元気ないみたい。
でも今回のことも渋々って感じだったし、
人混みが嫌いだから緊張してるのかも……

でも、君のいつもより素っ気ない態度は
やっぱりちょっと寂しかった。

シンタローは薄い紺色の浴衣に紅い線の入った帯で
その色がなんだかとても似合っていた。

対して僕は、渋そうな黄緑……若草色っていうのかなぁ？

「えっと……シンタロー、その浴衣似合ってるよ！」

「あ……ありがとう、ございます//
……その、先輩も……凄く、似合ってます」

シンタロー、もしかして照れてる？
チラチラとこっちを気にしてるのバレバレだけど、
目を合わせて笑いかけると
恥ずかしそうにうつ向いてしまった。


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