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*セトシンの場合*
視点・セト

「セト〜、トリック・オア・トリート」

「はいっす！どうぞっす！」

今日はアジトでハロウィーンパーティー。
マリーと一緒に作ったクッキーの袋を配っていた。

「おお〜、もしかしてこれ、セトが焼いたのか？」

「えへへ、そうなんっすよ〜♪
……シンタローさんは、仮装しなくて良かったんすか？」

見ればいつもの赤ジャーのままだ。
マリーなんかは黒いワンピースに刺繍をして魔女、
カノは猫叉、コノハはフランケンシュタイン、
キサラギさんは……何かよく分からない仮装をしている。

ちなみに俺は、黒いマントを羽織ってドラキュラの仮装っす！

「あー……いや、持ってないし、いいかなって」

「まあ、そうっすよねー……そうだ、シンタローさん、
トリック・オア・トリート！」

「……ほらよ」

差し出されたのは5つぐらいのアメ。

「急だったから……あの、お前みたいに用意出来なくてゴメンな」

「いいっすよ！……でも、やっぱ足りないっす」

「そ、そうだよな、ゴメン……」

そう言って苦笑いしたシンタローさんに思わず抱き付いた。

「足りないから、シンタローさんを下さいっす」

ねえ、いいでしょ？


【時間間に合ったか？！】