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視点・シンタロー

写真を机の中に戻して奥へ進む。

この紙袋の中身は古い教科書…。

こっちは…うわ、エロ本かよ。
とっさに隠したんだろうな…。

これは運動会の綱とロープだろ？
あとこのブルーシートも…ん？

あれ？…これ、中に…何か…？！
思いきってはぎとると、

『コ、コノハ先輩？！』

スヤスヤと眠る先輩がいた。

『ちょ、先輩起きて下さいよ…。』

何度か揺すると先輩はピンクの目を開けた。

「ん…？………シンタロー…？」
まだ寝ぼけている。

『何でこんな所で寝てるんですか…。』

「んー………何か………あ、思い出した……。
先生に頼まれて……ケース持ってきて、
……………寝ちゃった」

あ、先生が言ってた「さっき持ってってくれた人」って、
コノハ先輩…。

先輩が起き上がった拍子に、
置いてあった紙袋が倒れる。

『はぁ…もう、一緒帰りましょう…？』

俺とコノハ先輩は、何を隠そう、
付き合っているのだ。
もちろん頷いてくれると思ったのだが……。

「待って………まだ、ダメ……。」


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