15歳以上向け小説投稿サイト「大人小説☆カキコ」。超本格派から秘め事・過激な小説まで！

その後的なもの(いつとか細かい事は気にせず……)
『雪の日』
(side:黄瀬)


「涼太、雪だよっ！」
子供みたいな満面の笑みで楽しそうにベランダから帰ってきて何を言うのかと思ったら、やっぱり洸流は子供みたいな事を言った。

で、ちゃんと着込んで外に出てきた。
道理で寒いわけっスね……。
「真っ白ー！」
誰の足跡もない真っ白で綺麗な雪を目の前に洸流の目はキラキラ光ってた。
息だって真っ白なのに。
何するのかなーって、洸流を観察してみる。
「ふふふふーっ」
いきなり屈んで、雪をかき集めて嬉しそうに固めてる。
オレは雪だるまでも作ろうかな。
二つ並べて、オレと洸流見たいに仲良く――――、

――――パシャーンッ！

「…………」
後ろから突然背中に衝撃が。
振り返ると洸流の足下に何十個と雪玉があった。
「ほーう、オレとやる気っスか？」
ふっふっふ、と笑ってから即席で雪玉を作って洸流に投げる。
「わっ……！　えいやっ」
洸流はさらりとかわして二個目を投げてきた。
今度はちゃんと避けて、洸流が三個目を拾うその隙にオレはもう一つ即席で雪玉を作る。
「そりゃっ！」
「うわっ」
二人きりの雪合戦は三十分ぐらい続いてた。


はしゃぎ過ぎて洸流が風邪引いたのは内緒っスけどね。


『雪の日』完