大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: 【色んな版.権.芥敦.執筆中】駄作・雑多缶【R18腐】 ( No.28 )
- 日時: 2017/09/21 15:43
- 名前: だらく ◆nI0A1IA1oU
>>27の続き、ホードスよりのホーソーン、誕生日【芽生えたこの想いと共に】
二人分のミサンガの材料と革製のブックカーバー、万年筆、眼鏡拭き、眼鏡ケース、前日の夕方に予約しているケーキ、今はワインセラーにあるナサニエルの生まれ年の葡萄酒を買った
後他にも色んな日常品を買ってしまったが、住み家へと帰ってきた時に自分が浮かれていたということに気づいて、何処にでも売ってそうだが今云った品はミサンガの材料以外オーダーメイドだ
だから、売ってそうで売ってない品になる。何処探してもない唯一の品ですが、これで大丈夫だろうかと不安になるドストエフスキーだが、不意に自分の身なりを気にし始める。
魔人__それが人から呼ばれている渾名でもあり、自分も魔人と呼ばれるのは嫌いではない、ただ今から会うのは牧師殿だ........会った当初はそれすら気に求めなかったが何故か気になってしまう........とは云っても、自分は漆黒や黒っぽい格好にいく傾向がある........彼は神父ではないからそれほど気にしてないとは思いますが、それでも........
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誕生日前日の夜。ドストエフスキーはナサニエル・ホーソーンの自宅に来ていた時刻は9時頃だ
自宅に来たまでは良かったが何分会う約束はしていなく、ホーソーンが自宅に居るのかも分からず況(ま)してはこんな時間帯だ、これがあの太宰ならばベランダから来たり不法侵入紛いのことをやってのけるだろう、仕込み(サプライズ)と云う名目で、然しそれは相手が元相棒だから、同僚だから成せること
ドストエフスキーとホーソーンはそんな仲ではない、それは分かっていた。だが、それでも彼の誕生日を祝いたいと云う気持ちとお詫びをと思っている
自分の服装もというより、何時もとは違う格好をしているために落ち着きなく何時も以上に爪を噛もうとするも生憎両手は塞がれていてぎりぎりインターホンを押るか押せないかの瀬戸際で緊張と不安からか意味もなく辺りを確認をしようと顔を動かそうとして
がちゃりと目の前の玄関が開く音がしびくっと悪いことをしていないのにも関わらず反射的に肩が上下に動き「あ」と僅かに声を洩らしてから徐に口を開くと
「ご無沙汰してます........牧師殿。もしかして今から買い物でしょうか?」
気まずさからかそれとも後ろめたさからかはたまた自分でも分からないこの感情からか或いは全てかは分からないが出てきたホーソーンを見るなり、顔は向けているものの、ホーソーンをまともに見ることが出来ずに逸らしながらも、ばくばくと煩く鳴っている心音とは裏腹に落ち着きのある声音で問い掛ける
「ええ、その予定でしたが........貴方その身なり、いいえ....何でもありません。それよりも.......私の家に上がって行かれますか?私に用なんでしょう?」
ホーソーンは少しだけ遅い夕食を取るために冷房庫を見るが材料が全くないことに気付き、仕方なく買い出しに行こうとしたが、扉を何気なく開ければ見知った顔が真っ先に目に入った初めは人違いだと思ったが声を聞いて見間違いじゃないと魔人と呼ばれていたドストエフスキー本人だ
ただ服装と髪型が違う、清楚で魔人と云うには欠け離れていて........少し戸惑いまた複雑な感情が疼くもそれは多分ドストエフスキーもそうだろうと感じた
目を決して合わせようとはしないが、それでもこの場から離れようともしない、それにドストエフスキーが持っている両手いっぱいの荷物が目に止まり、数秒間沈黙した後に、改めてドストエフスキーの顔を見る
仄かに朱(しゅ)に染まった頬とあの時と違う髪は後ろ下で束ねられ、此方に目を依然合わさない瞳、色白を通り越す少しばかり不健康だが今は朱に染まっているため、やけに艶っぽく見えてドストエフスキーのが移ったように仄かに頬に熱が集まり
それが自分でも分かると同時にそのことを誤魔化すように当たり障りのない言葉でドストエフスキーを家に誘うも返事もろくに聞かずに先に家へ扉を開けたまま戻る
実のところ、ドストエフスキーには聞きたいことが山程ある。あの時の自分は正気ではなかった、記憶も曖昧だ此処まで朧気で挙げ句にミッチェルは探偵社の与謝野女医に治して貰ったらしい、それが本当かは定かではないがとりあえずは後は彼女の名誉だけ上げるのに自分は専念すれば良い、本当かは定かではないのは彼女とあれ以来会って居ないからだった
____愚な人だ、それは自分に向けて彼女に向けて言った言葉だ、自分の目的があるのにも関わらず自分を庇って助け挙げ句には
「牧師殿....?」
自分を呼ぶ声に気付いてはっとしたように意識を戻すと顔を覗くようにして至近距離で見るドストエフスキーと目が合った。その声音は心配していると感じまたドストエフスキーの表情から何度も呼んでいたことが分かると同時に不意に思い出したように大丈夫と云う前に
「........そう云えば、私は貴方のこと何て呼んでいたのかあまり憶えてないのですが........貴方は何て呼んで欲しいですか?」
ふっと自嘲するような薄笑いを浮かべながらもホーソーンは目を細めて、それとなく自然にそして自嘲するような薄笑いを除けば淡々と冷静な口調で尋ねるホーソーンは普段の否それよりも砕けたような口調だった
柔らかく丁寧だが警戒心はなく心を開いているようにも感じる声の響き、そんな響きにドストエフスキーは少し驚いたような顔をするもすぐに緊張と不安が少し抜けたようでふにゃりと柔らかい笑みを浮かべて
「....あのフェーヂャが良いです、フョードルでも良いですが僕のことはフェーヂャって呼んで下さい」
仄かに頬を赤らめ、それでいて真っ直ぐホーソーンを見る彼は、少し控えめに自分の希望を口にし、沈黙から再び目を逸らして癖でもある爪を噛もうと指をするが
「........フェーヂャですね、分かりました 何でもと云われたらどうしようかと思いましたが、そう御呼びしますね」
ーーー続く