大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: 【色んな版.権】駄作・雑多缶【再開】 ( No.40 )
- 日時: 2018/08/11 04:03
- 名前: だらく ◆nI0A1IA1oU
ヴァンガードより三和×櫂で、ケーキバース〜【菓子よりも美味しいって、か?】その1
※ヴァンガードは、例えにガードの名を出したりします。ご了承下さいませ。本当はオメガバースしたかったが、櫂がΩと云うイメージがなかったのでケーキにしました。←
此れは、リンクジョーカーの驚異が無くなり、アイチが居ない世界。それに加えて更に異変が起きていた。
それは、ケーキバースと云う現象。勿論、ヴァンガードに直接関わりがない現象で本来なら障害にはならない事だが、櫂トシキにとっては障害だった。
櫂トシキは、自分がケーキだとメイトを探していた否、ソウルメイトを探す切っ掛けになった石田ナオキと会う前に、親友でもある三和の口から自分がケーキで、アイチが居ない世界からこの現象が起きたのにも関わらず、その体質は昔からだと云うことを聞かされたから知っていたが、櫂からすれば初めてで自分から発している甘い匂いにフォークの体質を持つ人が、気付けば食われそうになる。
何時も外で寝そべり、身を委ねていたり考え事をする行為が出来ず、アイチを知るものが居ないと云うことも相まって機嫌は何時もより増して悪くなっていたが、何とかファイトでアイチを思い出したメイトを増やして石田ナオキ、戸倉ミサキ、三和タイシ、葛木カムイそして、アイチを探すのを阻んでいる人とも会い、自分を含む五人だけでアイチの手掛かりを探す段階になってから、二日は経った日のこと。
「なーあ、カイ。 もう止めねえーか? このファイトこれでもう何回目だよ」
櫂のイライラを少しでも解消しようと自分からファイトを誘ったもののかれこれ何十回以上ファイトを繰り返していて、午前に誘ってファイトを始めたが、気付けば夕暮れ。 ぶっ続けで櫂の相手をしていた為、流石に音を上げる。
三和は、櫂には云ってないが、自分がフォークだと分かっていた。 それは、櫂から発している甘い匂いで気付いて他にもケーキ体質の人は、探せば居るだろうとは思うも何故か櫂に惹かれる自分が居て、櫂を探さなくても見つける自信があるほどいつの間にか櫂の元へ来ていた。
___これが、アイチの探知機みたいになれば役に立てたとは思うけどな
アイチがケーキだと云う証拠もなく確かにアイチを思い出すまではケーキバースと云う現象は、この世界では当たり前だと思っていたから、恐らくアイチは無属性だろうと何となく否、この間までアイチが居ない世界だった為にこれは間違いないだろうと三和は確信を持って云えることだった
__親友を食べたいなんて、んな趣味ねえけど....この体質厄介だよなーこの世界でのオレは、どうしてたんだ?
甘さが分からないのは、美味しさの四割近くが失われていると云うことになる。例えば、米や特に炭水化物が含まれているものは噛むほどに甘さが出てくるもので、よく噛んで食べるにはうってつけなはずの食べ物の良さが分からず、他の味覚、渋味、辛味、苦味、酸味等が強く出る、美味しさが半減すると共に本来の味が分からないことになり、今の自分は味覚音痴で楽しみが1つなくなっている状態。
更にアイチと櫂の今後を楽しみの1つにしていた三和にとって、楽しみが二つ失われていることになる。はっきり言って苦だ。早く元のアイチが居る世界に。そして、この体質を消し去りたい
「三和、ファイトに集中しろ。 これが終わったら、お前が食べたいものを作ってやる」
そんな三和を見かねてか、アタックしてないヴァンガードに触れながらも、ファイトテーブルを挟んで目の前に居る三和を見ながら静かに声を掛ける。今は櫂のターンでアイチのデッキ、ロイヤルパラディンを使い、三回目のアタックに差し掛かっている所だった。
「あ、わりぃわりぃ。 んじゃあ、櫂で___」
櫂の声で三和は、意識を目の前の櫂とファイトに目を向ける。
アイチを探すとは云え櫂がロイヤルパラディンを使っている姿は、櫂本来のファイトとは程遠いと感じられ、更にはさっきまで思考を巡らせていたのも相俟(あいま)って無意識に、自分でも驚くような言葉を口走っていた
その発言に、自分そして、櫂も時が止まったように固まってしまったものの、軈(やが)て先に動いたのは、自分ではなく櫂で。櫂は、三和から視線を逸らすように目線を下げた後に、目を閉じ考えるような素振りを見せてから、ヴァンガードに目を向けると
「...、...多少なら良い。 探求者(シーカー)シングセイバー・ドラゴンで、ヴァンガードにアタック」
「へ?」と櫂の最初の言葉を聞いて素っ頓狂な声を上げる三和を他所に淡々とした口調でファイトを再開し、スナップを効かせてヴァンガードの向きを横にし再び三和を見るが、すぐに視線を逸らす。
よく見れば、否、自分がそう見えるだけかも知れないが、視線を逸らした櫂の頬はほんのりと朱に染まっている。それに双剣(レギオン)出来る所をしてないのが分かれば、照れてやがんのか、カイ? とアイチやカムイからのからかいではないが、その会話で照れを見せたことはあるも、自分との会話で櫂を照れさせたことはあまりなく況しては櫂が、そのことを承諾するなんて思いもしなかった為に、瞬きを数回するも、何て返せば良いか分からず、ファイトテーブルと自分が持っている手札を確認する。
____続く