大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: 【色んな版.権】駄作・雑多缶【ヴァンガード・文スト/執筆中】 ( No.44 )
- 日時: 2018/08/27 02:32
- 名前: だらく ◆nI0A1IA1oU
〜文スト、太中よりの宮中で賢治君の誕生日祝い【サプライズで嫌がらせな出来事】〜
その1 中
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「太宰さーん、誰か来たんですか? あ、確か中原中也さんでしたね? お邪魔してます、僕は宮沢賢治です、あの時は挨拶していなかったのでこうして挨拶出来て良かったです、宜しくお願いします」
さっさと帰れと中也が言い切る前に被さるように重なった声に視線を太宰の背後へと向けると、其処には探偵社に言伝てをしに来た時に地下で会った少年がそこには居た
麦わら帽子を被らないで頭の後ろに追いやって首にぶら下げた状態髪は黄色に近い金に琥珀色の瞳、顔にはそばかすと農作業を浮かばせる繋ぎ服はあの日会った時の格好だが、服は汚れてなく不思議と清潔だった
中也は自分の家を不法侵入された挙げ句、仕事帰りでしかも、家内は綺麗にしているとは云え、無断侵入した二人に家を汚されるのだけは嫌だったため、服が清潔で汚されてないと見ただけで分かるのは良かった
____否、そこじゃねェよ........そこもあるにはあるが...
「おい、青鯖....何で手前だけじゃなく他の探偵社の奴まで居ン」
宮沢から一旦視線を外しどう云うつもりだ?と云うように太宰を睨むように見据えて靴を脱いでからつかつかと太宰に問い詰めようと胸ぐらを掴むが
「あ、中原さん。 それは僕が太宰さんにお願いしたことなので、太宰さんは悪くないですよ」
太宰の胸ぐらを掴んだタイミングで、中也に歩み寄りながら引き留めるように声を掛ける賢治は中也の瞳を真っ直ぐに見て、少年らしからぬ落ち着きのある声、然し何処か少年らしい声ではっきりと言えば、にこっと少年らしい毒気がない笑みを向ける
そんな笑みを間近に見た中也は行き場のないこの表現しがたい感情がなくなっていくような感覚を憶え、太宰の胸ぐらを掴んだまま僅かに困ったような戸惑ったような顔で賢治に言おうとするも
「....宮沢........それは」
完全に言葉を見失った否、掛ける言葉は確かにあったが有無を言わせないような毒気のない、ましては敵意もない賢治の笑みにそれはの後に続ける言葉が出なくただただ言いたげそうな眼差しと口を開いては閉じるの繰り返しをするだけになってしまう
そんな中也を知ってか知らずか賢治はわあと感嘆な声を上げて、さも呼ばれたことに対し嬉しそうに目を輝かせたかと思えば少し照れたように
「宮沢だなんて、名前でも中原さんの好きな方で大丈夫です。 あ、でも....太宰さんも名字で呼んでたのでこれはこれで嬉しいですね!」
ハキハキと明るい声でほんのりと頬を紅くして中也に嬉しそうに告げると太宰の方に顔を向いて、太宰を見てから 太宰さん、本当にありがとうございます と礼を言って再び中也の方を見てにこにこと無邪気な笑みを向ける
「お、おう...気が向いたら、な?」
検討違いな言葉を聞いて戸惑うが呼んだだけで本当に眩しいまでに嬉しそうにする賢治を見ると満更でもなくそして、新鮮だった。ポートマフィアには居ない人材で黒々ばかり見ていた否、確かに賢治と一つ年下の夢野が居たがそいつとは全く違う毒気がない無垢な笑み
宮沢が太宰にお願いした理由は分かるがそれが何でたった一度しか会ってないはずの俺に宮沢が用があるとは思えず、また太宰が人の頼みを素直に引き受けるとは思えず、賢治に聞くのを諦め、再び太宰を問い詰めるように見れば
「ふふっ、中也......実は今日、賢治君の誕生日で彼が会いたいと言ったからね、だからこうして私が連れて来たのだけれど、そろそろ手、離して呉(く)れないかい?」
にまりと然(さ)も悪戯が成功したような含みのある笑みで、中也を見ながらも胸ぐらを掴まれていようがそれを感じさせない、つらつらと饒舌(じょうぜつ)な迄(まで)に言ってのける太宰だったが、体に影響がない訳じゃない否、寧ろ中也に胸ぐらを掴まれたことにより顔は上を向いてるの対して中也が自分より低いため猫背がより猫背になっているので首が絞(し)まって苦しいよりも先に体勢がキツくなってきた為、太宰にしては控えめに言う。
(別に、中也になら殺されても良いのだけど...ね。)とついつい、中也のやること全てに甘んじてしまう自分に太宰は内心で苦笑してしまう。
(私は確かに織田作が好きだった、けど......今は。)と無意識に目を細めて、慌てたように放す中也を見る。勿論、皮肉を添えるのも忘れずに。本音を云うのならばもう少しからかっていたかったが、今日のメインは賢治君、唯(ただ)一人、探偵者の中最年少にしてこの短期間で社に一番貢献していると云っても過言じゃない。
其れほど、事件解決した数が多く乱歩の代わりに赴くことが度々ある為、乱歩と僅かな差違で貢献していることから社長から賢治君のお願いを聞く前に頼まれたので、こうして人の頼みを聞いている訳だが
太宰は、まさか賢治君が中也に会いたいなんて云うとは、予想もしてなかった為に心中では複雑だった。本音を云うならば、中也に会わせるのは何故か嫌だった。自分から、中也の好きだと云う想いをふいにして何を今更と思うが、
人間、離れてからそれが大事だったという事に気付く、手元に近くにある程、気づかない。
「大体の経緯(いきさつ)は、分かったがだったら...」
何故、それを事前に言わねぇンだよ。と口から出掛けるも寸でんの所で、中也は口を閉じ首を左右に振る。
コイツは、其れを見越してる。危うく、青鯖の口車否、思う壺になる所だった。そもそも、太宰に会ったら二度と来んな。と今日こそは云うはずだったのに、どうも調子が狂わされる。
___いっつも、コイツのペースだ。 嗚呼、其れよりもだ。 今は...。
中也は改めて宮沢に目をやると、キラキラと眩しい迄に目を輝かせて、此方を見つめながら自分の両手をパンッと叩いて手を合わせたまま、
「お二人ともやっぱり、仲が良いんですね! 太宰さんも中原さんも、とても活き活きしているので!」
にこにこと無垢で毒気のない笑みを二人を見ながら 良いなあ。と云わんばかりにハキハキとそして、何処までも明るい声音で言う。
一体、彼は中也と太宰の会話を言動を見たらそう云う解釈が、出来るのだろうか。
中也と太宰は、宮沢の言葉を聞いて思わず、中也は太宰。太宰は中也を見て、中也は、複雑極まりないと云った表情に対して、太宰はそんな中也に、宮沢同様の笑みを向けてから そうだろう、そうだろう。としまりのない腑抜けた笑みで宮沢に相槌を打っていた。
______続く。
- Re: 【色んな版.権】駄作・雑多缶【ヴァンガード・文スト/執筆中】 ( No.45 )
- 日時: 2018/08/30 13:32
- 名前: だらく ◆nI0A1IA1oU
〜文スト、太中よりの宮中で賢治君の誕生日祝い【サプライズで嫌がらせな出来事】〜その1 下
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わざとボケをかます太宰と天然ボケというよりは空気が読めない宮沢。この二人の相手をするのは、流石の中也でも辛い。
いっそのこと脳内を空にして自分もボケ側に、脳内を御花畑化すれば楽な気がしてならないが、それが出来たら苦労はしない。幸い宮沢の空気が読めてないような言動と毒気が一切ない笑みで、中也は何時もよりそう、穏(おだ)やかだ。 何時もならば、太宰に振り回されて、手のひらで踊(おど)らされて此方が一方的に疲れてしまうだけだから、心が穏やかなのは中也にとって良かった。
中也は、とりあえず台所へ向かった。 宮沢と太宰は、不法侵入者だが、お客には変わりない為、部屋で待機_____
「ちゅーや、私も手伝うよ。」
部屋で待機なんてコイツがする筈がなかった。と中也は、太宰の声に自然と額に手をあてた。
___そもそも、俺の言葉にコイツが聞くなんて先(ま)ずねェな。 そりゃそうか。
はあ。とため息を思わず吐(つ)き、ちらりと太宰を見る。 太宰が作るのは時に不味いものであったり奇妙なもの、稀に普通の時はあるも、太宰の料理は何かしらそう、副作用のようなものがある。
はっきり云って危険だ。 出来るものなら、手伝わせたくないが、太宰が手伝いを申し出に来るのはあまりないのと一人で準備するのは些(いささ)か、大変なので、散々脳内で思案してから中也は口を徐(おもむろ)に開くと
「そうだな、なら......」
言いながら冷蔵庫の扉を開いた、記憶が正しければ昨日と同じで食材はあまりないに等しい筈だった。しかし、中也が開けて目に飛び込んだのは、クリスマスに食べるような調理前の七面鳥____丸々一羽が入っていて中也は無言でパタンと冷蔵庫を閉める、ゆらりと太宰に近づけば、先程と同じように太宰の胸ぐらを掴んで
「手前、俺に作らせる気満々じゃねェかよっ。 つか、買いものに行っていたならケーキ、序(つい)でに買って来れンだろうがっ」
嗚呼"と、ぐいっと自分の方に引いて太宰の耳
____一時保存。