大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: カゲプロBL【クロハ受け】シン黒コノで前世パロ連載中 ( No.44 )
- 日時: 2017/04/07 19:38
- 名前: 殺薇*狂喜の傀儡師*
〜水の中〜
クロハsaid
どれだけの時間が経っただろうか…
過去の悲しく苦しかった記憶に浸っていた俺は、もうどれだけの時間をこの水の中で居るのかを考えた
……光が見えない…もうそんなに沈んだのか……
地が何処かも分からないこの中で…永遠と独りなのだろうか。昔は味方だった彼も今は敵…否、もう彼は覚えて無いのだ。俺は…今でも覚えている、大切な人だったからこそ覚えてるのだ
「……彼奴にとって俺は…その程度の存在だったのか…」
何故かこの中は息苦しく無かった。喋る事も出来た。ただ…俺以外に誰も居なくて、真っ暗な水の中と言う事だけ……
__…ハ
…?気の所為だろうか、彼奴の声が、聞こえた気がした…
居るはずの無い、彼“シンタロー”の声が
そう思っていると今度はハッキリ「クロハ!」と聞こえた。何で…何で居るの……?覚えてないんじゃ、無かったのか……?
俺は幾つもの疑問が頭に浮かんだ。何故彼が居るのか、何故覚えてない筈の俺の名前を知っているのか…そう言う事ばかりが頭を埋めた
「クロハ…ごめん、ごめんな……忘れて…迎えに来るの遅くなってごめんな…」
赤色が似合う彼は、俺を抱き締め謝って来た。謝らなくてはいけないのは俺の方だ…なのに何故、お前が謝って来るのだ?
謝られた事に驚いた俺は同時に謝らなくてはとも思った。けれども声が出ない。それがどんな理由なのか…俺には分からなかった
謝れない事を悔やんで居ると感覚が変わった。沈んでいた時とは別の…感覚だった
何の感覚かは直ぐに分かった。今迄見えなかった光が見えて来た、、あの別の感覚は上がってる感覚だったのだ
シンタローが陸に上がり、俺も手を引かれ上がった。
俺は女王達の目が…怖くて…目を強く瞑っていた、耳も塞いでいた。だけど一向に嫌な言葉は聞こえない……俺は不思議に思い、恐る恐る目を開けてみた
するとどうだ、泣いてる奴や言い過ぎたと言わんばかりの表情をした彼奴等が立っていた
俺は何が何だか分からないで居た。そしたらシンタローが「皆、お前の過去にどんな事があったのか知って後悔してるんだ」そう言われた
…後悔……この俺に?…変わっている……
俺はそう思った。そう思い乍も「…そうか……」と言った
彼奴は困った様に笑って「性格は相変わらずだな」そう言ってきた。
「…嘘。こんな俺に後悔して泣いてくれた…シンタローは思い出してくれた……それだけで嬉しかった」
…俺は今、ちゃんと笑えてるだろうか