大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: 【3L/R18】Allで缶詰。 【椛×静葉連載開始】 ( No.2 )
- 日時: 2017/05/22 19:54
- 名前: 八咫烏
《発情期なんです:椛×静葉》
突然ですが、押し倒されました。
視界がぐらんぐらんと地震のように揺れ、気付けば一面、快晴の空が広がっていた。
...なんだ?この状況。
お腹に僅かながらの重みを感じる。本当に何が起こっているの?
「申し訳ありません...」
そう弱々しい声が聞こえ、私はハッとした。
――然し、コンマ一秒で遅れ、視界は紅潮しきっている相手の顔で埋め尽くされた。
***
「ッは、ぁ.....はぁ、辛い...」
糞。
こんなことになるなら、仕事を休めば良かった。
いや...そうしても結局は厭な上司にからかわれるのだから、結局は同じか。
本当、彼奴も発情の辛さを知っているだろうに...。それでもなお、処理を手伝ってくれない辺りはブラック上司だ。
椛は心中そう毒付き、苛々を発散させるように軽やかな舌打ちをかました。
紅潮しきった頬。荒く興奮した呼吸。だらりと垂れる獣耳。とろんと蕩けた瞳。覚束無い足取り。
決定的な決め手だ。彼女――犬走 椛は発情期を迎えている。
普段は冷静沈着な彼女でさえも、今となっては野生の獣だ。誰とれ構わず、襲ってしまうだろう。
然し、哀れにも其れを風邪だと勘違いしてしまった神様がうっかりにも近づいてしまったのだ。
「あんた....、天狗の処の下っ端...。って、風邪!?大丈夫!?」
「......ぁ、がる、がるるる....ゥゥ..!!」
「....?」
――可愛い。
――今すぐにでも襲ってしまいたい。
――駄目だ。抑えきれない。
食べてしまいたい。
ペロリとお菓子みたいに食べちゃいたい。
彼女は可愛かった、可憐な花の様だった。
こてんと不思議そうにわざとらしく首を傾げるのも。
ダメ、ダメ、ダメ、彼女がこれ以上近付いてしまったら...!!
彼女と私の手が触れる瞬間。
秋の風のように少し冷たい手を引いて――
――――バランスを崩させた。
もう、耐えきれない。
「申し訳ありません...」