大人二次小説(BLGL・二次15禁)

Re: 【All/柵越え有り】君色汚染。 《おそ松×トド松執筆中》 ( No.2 )
日時: 2017/07/04 18:16
名前: 八咫烏
参照: 修正

――......あのさー..、俺。好きな人出来たんだよね――

突如として、その悩ましげな声が飛び込んできた。
なんだなんだ。只でさえボク等六つ子は騒がしいのに、色恋沙汰がやって来たらそれこそ世紀末だよ。
ボクは青白く光る携帯を片手に、声のした方へと顔を向けた。
それは、ボク以外の四人も同じように声のした方へと顔を向けていた。
それぞれがそれぞれ、様々な表情だけれど、総じて言えるのは皆ショッキングな表情であること。

正直言って、ボク等の中で誰かが付き合ったって、結婚したって可笑しくない。
だからそんなショックを受ける必要もないだろう、ってか何でそんな驚く必要があるんだ。


「....は?」


この衝撃的(かもしれない)事件を引き起こした発言の後の沈黙。
その沈黙を破ったのは、ボクの兄さん――チョロ松だ。
口調・声色・表情からして明らかに苛立っているなと察しがつく。いや、ボクでなくても誰だって怒っているって分かる。

チョロ松兄さんが一番呆けたように、馬鹿みたいに口をあんぐりと大きく開けてしばらくその状態で固まっていた。
が、直後に額や頬、目の周り、手の甲などありとあらゆる場所に青筋が立ち、血管がもろに透けて、目はギラギラと血眼になり、まるで鬼みたいに顔を歪ませた。
...いやいや、そんな怒る必要無くない?
本当に、ほーんとうに兄さん達の恋愛なんて興味無いんだけど!!


「な。なななな何を言ってるんだ兄貴ぃ!?」
「おそ松兄さん、それ本当っすかー?」
「.........突然言われても困るし..」


やはり、チョロ松兄さんの言葉にも一拍、静寂が訪れた。
しかしそれも束の間、次の途端、痺れを切らしたかの様な勢いで兄さん達が責め寄った。
カラ松兄さんはしばらく戸惑っていたが、状況を飲み込んだ途端に慌て出して声を激しく荒げる。
十四松兄さんはジロリと見透かす様な瞳でそう問い掛ける。
一松兄さんは静かに言うと、興味を無くしたかの様に猫と遊び始めた。
ただただ、何も言わずにそれをジーっと見るボクを兄さん達は不審そうに一度だけ、此方を見やる。
そして一言。元凶を引き起こした――おそ松が静かに話しかけてきた。


「トッティ。俺の恋を応援してくれるよな?」
「えぇ?...いや..、ボク興味無いんだけど」
「.....はぁあぁぁぁあああ!?トド松ぅぅぅ!!」


部屋中におそ松兄さんの悲痛の叫び声が響き渡る。
興味は無いし、応援もするつもりは無いけれど...協力ぐらいならしてやる..かもね。


「あ、でも。協力ならするよ?告白の練習とかね」


――ボクは後に、この発言を深く後悔することとなる。