大人二次小説(BLGL・二次15禁)

Re: シンタロー総受け【カノシン・R18多め】 ( No.117 )
日時: 2018/01/31 14:26
名前: デイズ

Said : シンタロー

「はぁ〜…っ」

屋上の床にゴロリと大の字に寝転がる。
因みに、うちの高校は屋上に上がるのは禁止だけど、鍵は簡易なやつだしそこら辺にあった針金で易々と開けた。

オレは成績がクラスの中でもトップだから、多少の事は見逃してくれるらしい。
前に挨拶をしないで先生の前を通ったら怒られなかったし。その後ろにいた生徒も、真似して通りすぎたみたいで、「こらっ!挨拶をしなさいっ!」って怒鳴っている声が聞こえたな。

日陰ができてる場所に我が物顔で寝転び、青く澄みわたった空をジーっと見てた。
遥先輩とアヤノは、なんか、職員室らしいし…。
あー、後残り20分あるけど、どうやって潰そうかな。
図書室は摘まみ出されちゃったし、外で遊ぶほどアウトドア派ではないし。
何しよう……。


…あ、カノ先輩の妄想でもしようかな。
ちょっと、恥ずかしいけど……少しは時間潰せること出来るでしょ。

ゴロリと横の体制に姿勢をかえると、足に思いっきり何かが当たる感じと、「いてぇっ!」という怒号が聞こえた。
足元に目を写すと、よくいそうなメッシュにピアスをした、まさに絵にかいたようなヤンキーが3人。その内の1人をオレは蹴り飛ばしてしまったらしい。
サッと、青くなる。

「あ"ぁっ?!てめぇ、何蹴ってんだよ?」

予想通り、ガンを飛ばしながら此方にグイグイと寄ってくる。
「すみません…すみません…」と呟くように、ぶつぶつと言いながらオレは後退りしていったが……オレが居たのは日陰。
すぐに終わりが来てしまった。

やばいやばいと、頭の中では警報アラームが鳴り続けている。
でも、こういうときにヘタレてしまう。

「てめぇ、なに調子のってんだよ?!あぁ"んっ?」
「いや…っ、その…わざとじゃ……っ!」
「生意気な野郎だな。てめぇ…っ!!」
「ひぃっ!!」

胸ぐらをグイッと掴まれ、上に持ち上げられる。
このヤンキーなかなか身長が高くて、平均並のオレの体が易々と持ち上がる。
鋭くガンを飛ばしながら、グッと拳を固めているのが目の端に映った。

周りの輩は「いいぞっ!」「やっちまえーっ!」と、囃し立てていて、それが更に目の前の人物を煽る事になってしまった。

「歯を食いしばれよ…っ!!」
「…っ!!」

ビュンっと唸りをあげて、迫ってくる拳。
オレは怖くて、グッと目を瞑る。

そして、次の瞬間オレの頬が打ち付けられて……。

「……?」

いつまで経っても、打ち付けられない所か、なんとなく目の前の人物が息を飲む音が聞こえた。
不思議に思って、目を開ける。
もしかしたら、フェイントかもしれないけど……気になったオレは目を開けた。

「……っ!」

目の前の相手の拳は、誰かによって止められていて、その位置はオレの目と鼻の先。
その相手は、自分の拳をとめた奴を驚愕の表情で凝視している。

その止めている相手に恐る恐る目を向けた。

「……!!」
「暴力は、ちょっと感心しないな。」

そこに居たのは……

「キドっ、さん…?!」
「ここで会うのは初めてだな。シンタロー。」

そう、モモの恋人でありオレの先輩でもある、木戸つぼみさん。
彼女だった。
彼女は、オレに向かってニコッと笑いかけた。



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