大人二次小説(BLGL・二次15禁)

Re: シンタロー総受け【カノシン・R18多め】 ( No.125 )
日時: 2018/02/08 20:04
名前: デイズ

Said : シンタロー

「シンタロー君、今日は災難だったね〜」
「はぁ〜……。全く、なんでいるんだか……」

たまたま、帰りに誘いに来たら、あのクロハとかいうやつに壁ドンされてた所から、見てたらしい。
遥先輩は、悪びれずに笑っているが、アヤノはシュン…として、明らかに落ち込んでいる。
遥先輩も大概だけど。アヤノもアヤノで落ち込みすぎだろ。

帰りに、まだ一言も喋ってないし…。
ちょっと、気になるな。

「おい、アヤノ。どうしたんだ?」
「……ら……ね。」
「はぁ?」

声をかけると、小さな声で何かを言ったが、聞こえなくて聞き返す。
いつもと違うアヤノの雰囲気に、遥先輩も気づいたのか、不思議そうにこちらを見ている。
うつむいたらアヤノの顔には、流れるように前髪が垂れていて、表情が全然見えない。
だからだろうか、少しだけ……嫌な予感がする。

暫く歩くと、アヤノはピタリと足を止めた。

勿論、オレと遥先輩も止まった。
一体なにがあるんだっていうんだ。少しだけ、苛立ちが募る。

「おい、アヤノ。」
「シンタロー……ねえ、好きなのはシュウさん?」
「へ?」

シュウさんって誰だ?って思うより先に、なんとなくカノ先輩の事だと察しがついた。
何故、今更…そんなこと?
相変わらず、前髪が顔に影を落としていて、表情が全く見えない。

こうなると、答えないとめんどくさいことになるのは、重々承知なので、「ああ。」と答える。
すると、ガバッと顔を起こした。その表情は泣きそうで、どこか嬉しそうでもあった。

「なら、クロハ君なんかと付き合ったら、ダメだからね!!」
「お前がさっき言ったのはその事かよ?!というか、余計なお世話だ!!オレは、先輩一筋なんだから!」

勢いでさらっと言ってしまったが、その言葉を思い出して少し恥ずかしくなる。
何が悲しくて、こんな恥ずかしい言葉を叫ばなきゃならないんだ……。

「お取り込み中申し訳ない。」
「お兄ちゃーん!やっほー☆」
「げ…っ。」

声の主を見つけて、オレはうんざりとしてしまう。
そこには、キドさんとオレの妹のモモがいたのだ。しかも、2人仲良く恋人繋ぎなんかしちゃって……。

う、羨ましいなんて、思ってないけど…っ!

「あ、なら僕たちはお邪魔かな?帰ろっかアヤノ。」
「え〜。まぁ、いっか。バイバイ、シンタロー!」

なんか、オレ1人残されたんですけど。
ポツンと残ったオレに、意地悪く笑いながら、モモが言ってきた。

「今日は、キドさんも夕食にお邪魔するって。それに、お兄ちゃんに聞きたいことあるから、部屋掃除しといてね〜。」

グリグリと指の先で、腹を突き刺しながらモモは言う。
それ、地味に痛いからやめて欲しいんだけど。それにしても、聞きたいことか……。

「さぁて!帰ろっか、お兄ちゃん。」

モモは空いている手でオレの手を掴むと、家路へと着いていった。
赤い空は少しずつ、闇の中に溶け込んでいった。



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