大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: シンタロー総受け【カノシン・R18多め】 ( No.149 )
- 日時: 2018/02/25 10:26
- 名前: デイズ
Said : シンタロー
ヒヤッとした感触が、身体中を駆け巡る。
なんで、あいつらがここにいるんだよ?
1人の男子を囲って、男女のグループ5人が、スマホをこちらに向けてパシャパシャと写真を撮っているんだ。
因みに、この5人はオレをいじめた中の主犯だ。コイツらが、オレを1番先にいじめたんだ。そこから、数人が便乗していってすっごい大人数になっていった。
噂では、精神的にやられて不登校になったと聞いたが、なんでこんなところに……?
「いやぁ、驚いたなぁ〜。カノ先輩に仕返しされたけど、それは如月が恋人だからなのかぁ〜。へぇ、超ウケる〜w」
「や…っ、やめ……っ!!」
コイツらは尚も写真を撮りながら、こちらに少しずつ近づいてくる。
オレは咄嗟に手で顔を覆う。
「きゃははっ!そんなことしたって無駄だよ〜♪もう、手を繋いでるとこから抱き合ってるとこまで撮ってるよ〜。お熱いねぇ、お2人さん♪」
「…は?!」
そんな前から黙って写真を撮り続けていたのか?
嘘だろ、全然気づかなかった……。ヤバい、これがバレたら……。
頭の中はグルグルとしていて、もう完全にパニック状態だった。
こんな状態にも関わらず、カノ先輩はあの5人に背を向けて、ピクリとも動かない。
なんで、対抗してくれないんだろう。と、不安な気持ちばかりが過る。
「じゃ〜あ〜、カノ先輩に質問でぇ〜す!ど〜して、こんなやつを好きになったんですかぁ〜ww」
「……。」
カメラからビデオ機能にして再生し、マイクがわりにか質問をしてカノ先輩につきだす。
それでも、全然反応しない。
ヤバイよ、カノ先輩……反応してあげて。コイツら、怒ると何するか分からないから……。
直接は言えないから、心の中で、強く念じる。
お願い、通じて……!
「あっれぇ?聞こえませんでしたぁ〜?じゃあ、もう一度言いますねぇ。カノ先輩はぁ〜、なんでぇ、こいつのことが好きなんですかぁ〜?」
「……。」
「おい、先輩だからって調子のってんじゃねーぞ。」
ああ、ヤバいヤバい。
こいつ、短気だからすぐに暴力起こすんだよ。
カノ先輩お願いだから、反応してあげて。ボコられる姿、見たくない。
アイツがどんなに煽りをかけても、カノ先輩は完全無視。
罵詈雑言を浴びせられても全く微動だにしない。
「おい、コラアァッ!!てめぇ、調子のるんじゃねーよ、コラアァッ!!!」
遂にキレてしまったあいつは、高々と拳を挙げる。
半べそになっているオレを裏腹に、カノ先輩はそれでも無反応だ。
周りの仲間たちは、どんどん囃し立てる。
―パシッ
「あ"ぁ…?」
「ねぇ、そんなに足りないのかい?」
カノ先輩はアイツのパンチを片手で受け止めると、低い声高でそう言った。
周りにピシッとした空気がはりつめる。
「十分に教え込んだつもりだったけど、甘すぎたのかな?ちゃんと学習していないみたいだね。君らの、その半熟脳ではさ。」
カノ先輩はスッと立ち上がると、向こうにいる奴らにも目を向けた。4人はビクッとして、後ろに少し後ずさった。
カノ先輩の目には怒りだけが沸いていて、笑っているのになんとも不気味だ。オレだって、ゾッとしてしまうほどに。
「さてさて、次はどうしようかねぇ〜。」
カノ先輩は手をボキボキと鳴らしながら、そこの4人に近付く。
4人は悲鳴にも似た声を出して、地べたに座り込む。
「どんな、お仕置きにしようかな?」
「「「「ギャアアアァァアアァアアアァッッッ!!!!!!!」」」」
「まっ、待てっ!俺を置いてくナアアァァアアァアァアァアッッッ!!!!!」
5人は、カノ先輩の気迫に圧倒されて逃げてしまった。
ポカンとその様子を見るオレに、後ろからクスクスと笑う声がした。
「あいつら単純だね。今の、演技なのに全然気付いてない。」
そう言ってさらに笑うカノ先輩。
さすがと言うか、オレも本当かと思ってたからホッと胸を撫で下ろす。
「じゃ、さっきの続きね。」
そう言ってカノ先輩は、オレの腕を引いた。
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