大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: シンタロー総受け【主にカノシン】 ※誰かリクください… ( No.21 )
- 日時: 2017/11/19 11:55
- 名前: デイズ
暗い夜道。…まただ。
俺の足音にちょっと遅れて聞こえる別の足音。それは、俺が家につくまで途絶えることはない。何故かって、今までで何度も何度もあったからだ。
簡単にいってしまえば、俺のストーカーだ。毎回、この足音が聞こえたら、逃げるようにして帰る。でも、相手も小走り気味でついてくるから、結局は家につくまで聞こえてしまう。
何度起きても、慣れないものだ。
今回も、飛び込むようにして家の中に入ると、勢いよく扉を閉めて鍵をかける。
その場にしゃがみこみ震える体を擦る。怖いし気持ち悪い。このストーカーのお陰で、俺はやっと出れるようになった外の世界に、恐怖を抱いてしまった。
怖い怖い。鍵をかけても、窓を割って入って来るんじゃないかとか、本当はソイツは囮で本物はもう中に入ってしまってるんじゃないかとか、次から次へといろんな悪いことが思い浮かび、また不安になる。
だけど、今回は珍しくモモが家にいた。ちなみにこの事を知っているのは、モモとエネだけ、母さんには報せてない。報せたら、母さんに負担が掛かる。それだけは避けたかった。
俺が玄関から戻って来ないのを心配したのか、モモが後ろからお兄ちゃん、と呼び近づいた。
「また、つけられたの?」
「ああ。もう、勘弁して欲しいよ…」
「…あのね、お兄ちゃん。今日、ポストにこんなものが入ってたんだ。」
そう言い、躊躇いがちに渡すモモ。
俺は受け取り、その便箋の文字にうんざりとすると同時に恐怖を感じた。
それは、あのストーカーからの手紙。
最初、つけられているときはモモか他の団員がふざけているのかと思った。でも、帰ってからポストにこの手紙があって、モモや他の団員でないことに気づいた。
もう、手紙の数は100を越えるだろう。
1日に1通が基本だが、たまに2通来るときもある。最大で5通きた。俺は、嫌だと思いながらも、他のやつらが関わったりしてると心配だから、毎回封を切って、中身を読んでいる。
手紙を読んだって事がバレたくないから、取っておいているけど、あまりにも気持ち悪すぎてしまっている場所は極力開けない。因みに、とっている場所とは、俺がエネの薦めで買った、鍵つきの箱。それを2〜3個買い、今、1個半位埋まっている。
今回もゆっくりと封を切り、中の便箋を取り出す。と、同時にパサリと2枚ほど写真が落ちた。それは、隠し撮りとわかるようなもの。ベンチに座っている俺を茂みから撮ったやつと部屋の窓からパソコンをいじる俺を撮ったやつだった。特に、パソコンをいじっているやつは、同じ高さから…だから、すぐとなりの住人もしくは、その住人と仲のいい誰か。
毎度のことながら、そんなときに撮られていたんだとゾッとする。
写真から目をそらし、便箋をゆっくりと開く。内容はこうだ。
『僕のしんたろう君へ
最近外で君を見かけないから、心配していたよ。誰か他のやつとあんなことやこんなことしてるんじゃないかと、気が気じゃなかったよ!まあ、毎日近くで見ていたから安心してね。君につく悪い虫は僕が追い払うから。というか、最近君に好意を寄せているやつがいるみたいだよ。黒いパーカーを着ていて金髪の背が低い男。もしかして、君の彼氏とかじゃないよね?よく、君と絡んでは君のことを遠くから頬を赤らめながら見ていたよ。なんて気持ち悪いんだろう。大丈夫。すぐに追い払うから。心配しないで。僕としんたろう君の間は誰にも割り込ませないから。そういえば、ずっと聞いてきたけど、君の名前の漢字ってどう書くの?教えてほしいけど、照れ屋だから教えないよね。でも、どうしても知りたいんだ。だから教える気になったら、君の家のポストの中に「大好きな彼氏へ」って書いた封筒を置いておいてね!いつまでも待ってる。愛しているよ。
君の愛しの彼氏より』
便箋を起き、込み上げてくる吐き気を押さえる。
気持ち悪い。思い込みなもほどがある。というか…
「お兄ちゃん、ここの部分って…もしかしてカノさんじゃない?」
「ああ…、多分な。」
黒いパーカー、金髪、背の低いってきたら、カノ以外に思い付くやつはいない。
というか、何故カノなんだ。確かに、いじるの楽しいからってよくくっついてはくるけど、頬を赤らめる?それは、多分気のせいか、タイミングがたまたまあっただけだろう。
にしても、この文だとカノの立場が危ない…!
でも、隠れて守るなんて俺にはそんなことできやしないから、ストーカーのことを報せるしかないけどな。そうしないとカノが危ない。
俺のせいで皆を失うことだけは嫌だ。
だから、何とかしてでも阻止しなきゃいけない。
「モモ…」
「なに?」
「明日…、カノに教えるか。」
「…!!…いいの?お兄ちゃん…。」
「知られるのは嫌だけど、こうなったら俺にはなんもできない。なら、カノに教えて他の団員を守ることも自分を守ることも手伝ってもらった方が良いだろう?」
「…お兄ちゃんがいいなら、私は反対しないよ。」
そういって、涙で潤んだ瞳をこちらに向け、ぎゅっと手を握るモモ。
その、心に胸打たれ一瞬目の前がボヤけた。
「ありがとう、モモ。…もう寝るな。」
「うん、おやすみ。」
俺はゆっくりと体をおこし、自分の部屋へと向かっていった。
- Re: シンタロー総受け【主にカノシン】 ※誰かリクください… ( No.22 )
- 日時: 2017/11/20 19:41
- 名前: デイズ
saib : カノ
「カ、カノ…ちょっといいか?」
「ん〜?何かな。」
珍しい。
シンタロー君がアジトに来てから、すぐに僕に話しかけてくるなんて。
僕は持っていた雑誌を机に起き、シンタロー君の方に向き直る。話しかけられるなんて、かなり久々だから嬉しかった。
「あ…、いや、その…。」
「ん?なんかあるの?」
シンタロー君はモゴモゴと喋り、目線を伏せて顔を少し赤らめる。
え、かわいい。ヤりた……ゴホン。いけないいけない。そんな話じゃなかった。
もしかして、ここじゃ話しにくいことなのかな?
周りをチラリと見てみると、ヒビヤ君とコノハ君以外の団員がわいわいガヤガヤと騒いでいた。まぁそれでも近くにはいるから、聞こえるかもしれないしね。
「もしかして、ここじゃ無理っぽいやつ?」
「……。」
無言でゆっくりと頷くシンタロー君。
その際なんと……上目遣い…っ!!しかも少し涙目…っ!!天使か。
ヤバい、僕の僕がヤバい…って、あ……。
……欺いとこ。
「じゃあ、僕の部屋に移動しよっか。」
「う、うん…。ありがと。」
シーンタロー君、そんなひょこひょこついてって良いのかな〜。
危ない人だったらどうすんのさ〜、例えば僕とかさ〜。
…ヤバい。嬉しすぎて、死にそう。キャラも可笑しいし。
どうしちゃったのさ〜…僕。
そんなこんなしたら、部屋に着いた。
ていうか、近いからすぐ着くのは当たり前か。
扉を開き、中に招き入れた。部屋の扉を閉めると、幾分か声が遮断された。
シンタロー君を椅子に座らせ、僕はベットに座った。
ていうか、こうしないと欺ききれない僕がいる。←
「で、話って何?」
「…その、俺が今から言うこと…全部信じれるか?」
シンタロー君の目は、不安げに揺れている。
え……、もしかして…。これって「お前のこと前から好きだった」とかいうやつ?
え〜、嘘ぉ〜!待って、そうだったら準備できてない。
でも、告白なら何故信じるなのかな?もしかして、ピュアなのかな?
かわいい。
「ん〜、そうだね。信じるよ。だから、全部言ってごらん。」
「えっとな…俺はな…」
ゆっくりと、少しずつ話していくシンタロー君。
分かってるけど…早く言ってくれないと僕がヤバい。
そのあと、暫く俯いて黙っていたが、バッと顔を上げた。
きた、シンタロー君の口から…
「俺に、ストーカーがいるんだ。」
僕のことが大好きっていう……ってあれ?
「えっと、もう一回。」
「ストーカーが…、いるんだ。」
え、ストーカー?
シンタロー君に?
「……は?」
- Re: シンタロー総受け【カノシン・R18多め】 ( No.23 )
- 日時: 2017/11/21 22:31
- 名前: デイズ
said : シンタロー
「ストーカーが…、いるんだ。」
「……は?」
ちょっとした沈黙から、呆けた声を出したカノ。その表情は「意味がわからない」という表情だ。さすがのカノも冗談にしてはたちが悪いとでも思ってるだろう。
信じるとはいったから、少しはバカにするのを躊躇ってるのだろうか。
というか、なんでもいいからなんか喋って欲しい。沈黙はきつい。
暫くの間静寂に包まれたこの部屋で、視線と視線を交差させていた。
「はああぁあぁぁあぁぁああぁっっ!!??!」
と、いきなり大声を出した。それは、怒気が孕んでいて、あまりの気迫に驚いた。
ふざけんなとかそういう怒りの類いだろうか…?
分からないから、怖い。
カノはそんな俺のこと全く知るよしもなく、ずんずんと此方へ向かってくる。
怖くて、ぎゅっと目をつむると同時に、強い力で掴まれる肩。
「…ひっ!」
「それ、いつから?!どこで?!なんで?!てか、なんで言わなかったのさ!!」
「……え?」
殴られると覚悟してたのに、聞こえたのは思っていたものとは違う言葉。
目を開き、カノを呆然と見つめる。
カノの顔は怒りと共に心配や悲しみも浮かんでいて本当なのはすぐにわかった。
「カノ…信じてくれるのか?」
「信じるもなにも、そう言ったから信じるのが当たり前でしょ。で?いつからなの?」
「えっ…えっと。」
嬉しかった。
カノがここまで真剣に接してくれるなんて。何時もは、俺をいじってはバカにしたように笑うのに、今は全然違う。
そんなちょっとしたことで、深く心打たれた俺は泣いてしまった。
「って、あれ?!シンタロー君、なんで泣いてるの?!ごめん!僕が責めすぎたとかそういうので…」
「違う…。ここまで、真剣、だから…うれ、しくて…。ありがとうな。」
涙で声が掠れながらも、なんとか紡いで今の気持ちを伝えた。
カノは一瞬面食らったが、すぐに安心したように笑った。
「じゃあ、続けるよ?シンタロー君のストーカーはいつから始まったの?」
「今から、2,3ヵ月前。」
「基本的にどんなことされるの?」
「後ろからついてきたり、盗撮されたり、気持ちの悪い手紙を入れられたりする。」
「僕以外で知ってる人は?」
「エネとモモだけだ。後は、言ってない。」
「じゃあ、なんで僕にこの事について言ってきたの?」
やっときた。
俺は心のなかで、そう思った。
ずっと質問攻めだから、いつこの事について切り出そうかと、考えていたからだ。
俺はジャージのポケットから、問題の手紙を取り出すとカノに手渡す。
「その文のなかに、お前らしいやつがいたからなんだ。」
カノは暫くその文面を、穴が開くほど見つめると、ため息をついて目をはなした。
その表情は苦味が半分以上の、苦笑いだった。
「こんなものを受け取ってたんだ。そりゃ、気が可笑しくなるよね。にしても、これはたぶん僕だよ。」
「だよな。モモが昨日そう言ったんだ。で、話した方がいいってなったわけなんだ。」
「ワザワザありがとう。」
そうやって笑ったあと、カノは何回かその手紙に目を通す。
そして、暫く考えるような素振りを見せると、こちらを困った笑いで見てきた。
「これって…、キド達に言ったほうがいい?」
「いやっ…その、出来れば……言ってほしくない。皆の負担になるから。」
「……そっか。…分かった、言わないよ。」
「ありがとう。」
カノは暫く悩んだみたいだったが、俺の言葉に了承してくれた。
そんなふうにすぐに受け入れてくれるなんて、カノだからかな?少し、くすぐったいような照れ臭いような…。
何時もと違う一面が見れたみたいで、楽しかった。
「じゃ、皆のところに戻ろっか。きっと心配してるよ。」
「ああ。」
カノは俺の気持ちを考慮してくれたのか、手紙を小さく折り畳みポッケにしまうと、ドアを開けて出るように促した。
俺は先に出て、カノが後から追うように出てきた。
そして、二人とも何食わぬ顔で会話の輪へと入っていった。
- Re: シンタロー総受け【カノシン・R18多め】 ( No.24 )
- 日時: 2017/11/21 22:51
- 名前: Ri猫
初めまして
俺もカノシン好きです
俺もカノシンでうふふな
妄想してます
(*°ψψ°*)
続き待ってます!!
絡んでくれると嬉しいです!!
- Re: シンタロー総受け【カノシン・R18多め】 ( No.25 )
- 日時: 2017/11/22 18:25
- 名前: デイズ
>>24
Ri猫さん
初めまして!コメントありがとうございます!
カノシン良いですよね〜、本当に尊すぎてマジなんなのって感じですよね〜!
私も、うふふ…というかあはんうふんなカノシンの妄想ばっかですね〜。←
シンタロー総受けと書いてあるので、他のcpでやろうとは思ってもしにくくて、結果的にカノシンだらけに…。まあ、おいしいから良いですよね!←
これから、見つけるたびに絡もうかとは思っております〜笑
- Re: シンタロー総受け【カノシン・R18多め】 ( No.26 )
- 日時: 2017/11/22 18:37
- 名前: Ri猫
おおっ!!
デイズさん俺も
カノがシンタローに
あんなことやこんな
ことを妄そu((
タメ口でいいですよ!!
これからよろしく!!
- Re: シンタロー総受け【カノシン・R18多め】 ( No.27 )
- 日時: 2017/11/22 20:16
- 名前: デイズ
あ…なら、お言葉に甘えて。
分かる!
1にカノシン2にカノシン3,4がシンタロー受けの他のcp5にカノシン
ってしてたら、夢にカノシンが出てきたことも…笑
ちゃんとあはんうふんな行為だっt((
出来れば、Ri猫さんも
タメ&呼び捨てでお願いします。
さんってつけられるの慣れてなくて…
こちらこそよろしく!
- Re: シンタロー総受け【カノシン・R18多め】 ( No.28 )
- 日時: 2017/11/22 20:44
- 名前: Ri猫
じゃあデイズ、、、、、
うぅなんか恥ずかしいな
人の名前を呼び捨てで呼ぶと
なんか
ドキドキ、、
してくr((殴キモいんじゃあボケ
カノシンはもう
最高の最高
うぅいいなー
夢にまで出てきてくれるなんて
俺も見たい!!!!!
どうやったら、、
はっ!?
カノシンだけの妄想し
考えれば!!
そっそくやろ!!
(((((((/°∀°)/
- Re: シンタロー総受け【カノシン・R18多め】 ( No.29 )
- 日時: 2017/11/22 20:59
- 名前: Ri猫
ごめん一旦ぬけるよ!!
- Re: シンタロー総受け【カノシン・R18多め】 ( No.30 )
- 日時: 2017/11/22 21:22
- 名前: デイズ
>>23
said : シンタロー
アジトからの帰り道、懐かしい声がイヤホンを伝って聞こえてきた。
『ごっ主人〜、なんだか上機嫌ですね〜。』
「まぁな。あんなにいいやつがいたなんて…と思うと、嬉しくてな。」
『う〜わぁ〜…気持ち悪いですよ。ご不憫、おっとしつれい、ご主人。』
「うっせ!!」
前までだったら、煩わしいこの時間も今じゃ心地がいい。そりゃあ、久々だからな。
前にエネと話ながら歩いていたら、『君はよく、誰もいないのに話ながら歩いているよね。もしかして、僕と話すのを妄想しているのかな?かわいいね。』みたいなのが送られてきて、それ以来話すのを躊躇ってしまった。エネも極力話しかけないように、話しかけるのなら頷くか首を振るかの2択にしてくれていた。
『にしてもご主人?』
「何だよ。」
『そんなことではしゃぐなんて、どんだけ単純なんですかww』
「うるせー!ほっとけ!」
『またまた〜照れちゃって〜ww』
「もう、黙ってろ!」
『えー、嫌です。』
「てめー!」
『あははははっ!』
はしゃいでんのは、どっちだっつーの。
エネも久々の会話にテンションが上がっているのか、なんだかいつも以上に絡みが酷いな〜。まぁ、楽しいけどさ…。
そんなこんなで、周りから白い目で見られてもお構いなしに、エネと一緒に話した。
といっても、エネがバカにして俺が叫ぶだけだから、そういっていいものか…。
ワーワーギャーギャーと騒がしく話していると、家についた。
が、いつもと違うことに気付いた。
家の前に、誰かいる。
黒っぽい服装で、俺の家の前を右に左にいったり来たり。…誰だ。
腹を抱えて笑っていたエネも、俺の様子に気が付き黙りこくる。
『ご主人?どうかしました?』
「あれ…見ろよ。」
『ん〜?』
スマホの画面を家の方に向ける。
すると、エネの息を飲む声が聞こえた。姿は見えないけれど、きっと青ざめているだろう。
俺とエネは、その人物を見たまま止まってしまった。
とその時、その人物がこちらに気がついた。歩みを進めていた足を止め、こちらに向き直る。マズイ……っ!!
その人物は、片手を口元にもう片方を上にあげると声をだした。
「おーい!シンタローく〜ん!僕だよー僕ー!カノだよー!」
って、んだよ。カノかよ。
二人して、ホッと胸を撫で下ろす。
そして、カノに向かって駆け出した。
近くに来てから分かったけど、カノはいつものフードを被っていたみたいだ。だから、不気味に見えたのか、紛らわしい。
少しだけイラッとしてしまった。
「こんなとこでなにしてんだよ。」
「いやぁ、シンタロー君が心配でさ。先回りしてたんだ。」
「たくっ…ビックリしたじゃねーか。」
「ごめんごめん。僕に免じて許して!」
「はいはい…。」
適当に受け流して、ポストの方へ目を向ける。
最近、意識しなくても見てしまうほどになってしまった。その癖のせいで見たくもないものを見てしまってしまった。
「…っ!」
「どうしたの?シンタロー君。」
カノもつられてポストへと目を向ける。と同時にカノも押し黙ってしまった。
何故なら…
俺の家のポストに…
「嘘…だろ?」
ポストから溢れ出してしまうほどの量の手紙があったからだった。
つかの間の幸せは、手紙によってどん底へと叩き落とされてしまった。
- Re: シンタロー総受け【カノシン・R18多め】 ( No.31 )
- 日時: 2017/11/23 18:47
- 名前: デイズ
>>28
緊張しなくていいよ〜ww
呼び捨てでよんでくれたほうがうれしいし!
うーん、やたらカノシンばっかり妄想しないほうがいいよ。
私がカノシンの夢見たときは、極度に疲れていて、更に妄想していたのがアヤシンだったのである。
疲れていて、他のシンタロー受けの他のcpの妄想して寝ればいいんじゃない?←
カノシンの夢見たら、教えてね〜♪
あ、因みに私の夢の中のカノシンどんなことしてたか知りたi(((
- Re: シンタロー総受け【カノシン・R18多め】 ( No.32 )
- 日時: 2017/11/23 19:21
- 名前: デイズ
>>30
said : カノ
『しんたろう君、君はソイツの方がいいの?だから、僕のことをストーカーって言って邪険にするんでしょ?』
『しんたろう君、君はひどいよ。僕は君のことをこんなにも思っているのに。』
『君のとなりにいる、ソイツが憎い。ソイツなんか死んでしまえばいいのに。』
『死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ』
『でも、僕はこれぐらいじゃ嫌いにならないよ。君は恥ずかしがりやだもんね、構って欲しかったんだろ?』
『好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き』
『すぐに迎えにいくから、邪魔なそいつを消してから。』
『大好き大好き。世界で一番誰よりも』
「うわああぁぁあぁぁああぁぁあっっ!!!」
おびただしい数の封筒の中身を開けると、入っていたのは虫の死骸、謎の黒っぽいなんか、ナイフ、カッター、おまけにこの手紙。
ビリビリに破られたノートに、殴り書きのような乱雑な文字が並ぶ。
それを見たシンタロー君は、悲鳴をあげ部屋の隅に踞ってしまった。よく見ると震えている。キサラギちゃんとエネちゃんがシンタロー君に近寄り、怯えるシンタロー君に何か話しかけながら背中を擦ってやっている。
それでも、シンタロー君の容態が治ることはなかった。
僕はキサラギちゃんに近付くと肩を叩く。
こちらを振り返ったキサラギちゃんに、向こうへと指を指す。キサラギちゃんは暫く迷ってシンタロー君を見ていたが、すぐに頷き廊下の方へ出てきてくれた。
僕はシンタロー君に聞こえないように、押さえた声でキサラギちゃんに言う。
「あんなことが、毎日起きてるの?」
「はい…。でも、ここまで酷いのは初めてです…。」
「そっか…。」
「でっ、でもっ!なんで、カノさんと話したことがばれているんでしょうか?確か、部屋の中でしたよね?!」
「それは、僕も思ったよ…。」
「まるで、全て筒抜けみたいで…」
「もしかして、盗聴かもしれ…」
ープルルルルルルルッ
「!?」
不意に響く電話の音。二人ともびくりと肩を上げる。
どうやら、キサラギちゃん家の固定電話みたいだ。僕は、キサラギちゃんに目で合図すると、キサラギちゃんは受話器をとりスピーカーのボタンをおす。
「もっ…もしもし?」
"その声はもしかして、アイドルの如月モモちゃんかな?"
「はい…そうですが…。」
低いざらついた声が、スピーカー越しに聞こえてきた。
もしかして、これがシンタロー君のストーカーなのだろうか…?
"さっき、筒抜けとかどうのこうの言ってたけど、当たりだよ。しんたろう君に盗聴機を仕掛けている。だから、すぐ分かるんだよ。"
「あっ、兄を!ストーカーするのは…やめてください!兄は…怯えてしまっています。非常に迷惑しています!だから…やめてください!…今すぐやめるなら、警察には通報しませんよ。」
"あっははははははははははっ!!"
「?!!」
キサラギちゃんが勇気を出して訴えたというのに、そのストーカーはバカにしたように高笑いした。静かな廊下に奴の声が響き渡る。
キサラギちゃんは半泣き状態で、相手の回答を待っている。奴は込み上げる笑いを押さえながら、話始めた。
"ストーカー?勘違いしないで欲しい。僕は、しんたろう君に変な虫が近付かないように見張って、守ってるだけさ。それをストーカーだなんて…面白いことを言うねぇ!"
そう言って笑うアイツ。
完全に狂っている。
見張って守っているだけ?冗談じゃない。
僕は込み上げる感情を押さえ込みもせず、キサラギちゃんから受話器を奪い取る。
「もしもし?お前の嫌いな奴だけど。」
"あぁ?"
僕に変わった途端急に低くなる声。でも、そんなの怖くもなんともなかった。
瞳を潤ませ心配気に見つめるキサラギちゃんに、笑いかけるとまたアイツの方へと集中を向けていった。
- Re: シンタロー総受け【カノシン・R18多め】 ( No.33 )
- 日時: 2017/11/23 23:12
- 名前: Ri猫
デイズ
、、、
その夢、、、、
ちょうぜつ知りたいz((
ほう疲れているときに
みたのかーー
それに加えシンタロー受け
のCPっと
メモメモっと
これでいい
うおっカノ頑張れ!!
さてさてこのあとは
どうなるかなーー
(*´ψψ`*)ムフフ
- Re: シンタロー総受け【カノシン・R18多め】 ( No.34 )
- 日時: 2017/11/25 07:24
- 名前: デイズ
>>33
よし。教えてやろう!←
あれは、夏のある日のこと…
その日は8月15日の午前12時すぎだった。(これはマジ)
キャンプ場までかなり長い道のりを車に揺られていた私は疲れていて、テントをたてたあと、すぐに寝てしまった。でも、違う場所とむしむしとうだる暑さにうんざりとして、久々に他のcpで想像して寝ようと思った。(いつもはカノシン!)
そして、眠りにつく。
そしたら、まず出てきたのは半裸の上にジャージを着ているシンタロー君とノーマルなカノ君。
カノはシンタローの脇腹をしきりに擦りながら、深いキスをしていた。
で、嬉しかったのが、声があったこと!いつもは無音だったので…。
シンタローはたまに体を揺らしながら、気持ちよさげに喘いでいた。
<この時の二人の会話>
カノ「どう…気持ちい?」
シン「ん…///きもひい…」
カノ「ふふ…そっか。」
カノはそのあとシンタローの首筋に口をあて、じゅーっと音をたてて吸う。シンタローも同時に声をあげる。キスマークをつけてました。
そして、二人とも着ている服を脱ぎ始めます。最初にシンタローが脱ぎ終わり、それを見たカノ君の息子がおっきします。それを見たシンタローも赤くなりながらもおっきしてしまいます。
カノ「全く君ってやつは…」
シン「あ…///」
カノはそんなシンタローに完全に興奮してしまい、躊躇いなくシンタローの乳首をじゅーと吸うと、シンタローが一番大きな声を出して……
で起きました。←
続きが見たかったな〜
- Re: シンタロー総受け【カノシン・R18多め】 ( No.35 )
- 日時: 2017/11/25 09:47
- 名前: デイズ
>>32
said : カノ
「君さぁ、ストーカーじゃないとか何ふざけたこと言ってんの?頭イカれてるよ。」
"うるさいっ!お前こそ、そこにいるってことは、お前の方がストーカーじゃねーか!"
「それ、ストーカーの君には言われたくないなぁ〜。」
"あぁっ?!いないからって調子のんじゃねーぞ!"
「え?なんてったー?聞こえないね〜?電波悪いんじゃないのぉ?」
"くそがっ!!そこから出てこいっ!ぶっ潰してやるっ!"
「そういう君こそ、入ってきたらどーよ?僕は逃げも隠れもしないからさぁ、ストーカーさん♪」
"あぁんっ?!"
完全にキレてしまった電話の向こうのやつ。色々な罵詈雑言を吐いている。スピーカーだと、耳がキンキンするから受話器に戻し、一旦耳から遠ざける。
キサラギちゃんを見ると、もう泣き出してしまっていた。
「ごめん…大丈夫?」
「はっ…はい。カノ、さん…こそ、大、丈夫、です、か?」
しゃくりあげてるせいで、言葉が途切れ途切れになってしまっている。
僕は大丈夫だよ、と笑うと多少は表情が和らいだ。
「ごめん、キサラギちゃん。エネちゃん連れてきてくれる?」
「わ、かり、まし、た。」
「エネちゃん連れてきたら、シンタロー君の側にいてね。」
「はっ、はい…気を、つけて、ください…」
キサラギちゃんは腕で顔を隠しながら、シンタロー君の所へ小走りで戻っていった。
僕はふぅ…と息を吐くと受話器を耳に当てる。
"おいっ!聞いてんのか?!あぁっ!?"
「はいはい。なぁに?うるさいせいで、よく聞こえないんだけど。もうちょっと静かにしてよ〜。」
"ああっ?!元と言えばお前がこんな風に…"
「その話長くなる?」
"てめーっ!!"
そんな感じで話していたら、コトリ…と近くにスマホが置かれた。どうやらエネちゃんを連れてきてくれたらしい。キサラギちゃんは、口パクで「お願いします」というと、シンタロー君の所へ急いで戻って行った。
スマホの画面には、心配そうな表情なエネちゃんが映ってる。
僕はまたあいつをキレさせるような言葉をかけて、また罵詈雑言を連発し出してから、受話器を近くに置いた。
「エネちゃん、状況は分かった?」
『はい…なんとなくですが…。』
「じゃあさ、キド達に連絡してくれないかな?」
『?!…ですが、ご主人は…っ!!』
「知ってる。シンタロー君が僕らの力を見くびってること。」
『?!』
「キドにこの状況のこと、そしてここにいる以外の団員全員を集めて、ここに来てって言ってくれる?」
『…分かりました。』
「お願いね。」
画面からエネちゃんが消えるのを見ると、僕はまた受話器に耳を当てる。
- Re: シンタロー総受け【カノシン・R18多め】 ( No.36 )
- 日時: 2017/11/25 17:53
- 名前: デイズ
said : エネ
大変だ、大変だ。
まずい…っ!
ご主人は負担をかけさせたくないのに…痛いほど分かるのに…。
今、私は何をしてる…?
0と1の並ぶ文字の羅列を構いもせず、飛び続ける。まるで、永遠かと思う程の連続した風景を抜けると、四角い枠の中に見える、メカクシ団のアジト。
その枠に近付くと、後ろ向きの団長さんの姿。
どうする…?
言うのか、言わないのか…。
いなかったとかいって、戻ることもできる。
しかし、脳裏を霞めるのは、少し疲れた表情で笑う吊り目さん。そして、なにもかもに怯え泣き出してしまっていたご主人。
私は……
―ジリリリリリリリリリリッ!!
『団長さーん!聞いてくださーい!!』
もう、迷わない。
said : カノ
エネちゃんやキサラギちゃんの前では、無理に強がって笑っていたが…そろそろ、限界だ。
うんざりするほど、こいつの叫び声を聞き、相手をする。
ちょっとしたことなら、問題はないが…こうも長くなると疲れてくる。
にしても、こいつもこいつで飽きないなぁ…
"おいっ!きーてんのか!こらぁ!!"
「はいはーい、たくっ…時間稼ぎしてる僕の身になってよ。」
"はぁっ?!"
「あ。」
疲れでうっかり本音をもらしてしまった。
サッと青くなる僕の耳に聞こえるのは、あいつの笑い声。
「あはは、なーんてね。そーんなことないでしょー!僕が〜君を〜潰そうと〜するなんて〜、ねー。あはは〜!」
必死に誤魔化そうとしたが、逆にあいつに情報を渡してしまった。言い終わってから、まずいまずいと焦る。
咄嗟の対応が、苦手なのが裏目にでた。
あいつは受話器のむこうで、さも可笑しそうに笑う。
"そ〜なんだ〜。なら、ぶっ潰される前に〜終わらせないとなぁ〜"
「いっ、いやぁ〜…それは冗談で〜。」
"大丈夫。しんたろう君を頂くだけさ。"
「…は?」
"じゃあな!"
ープツン
ーツーッ、ツーッ、ツーッ
「えっ?もしもし?もしもし?!」
何度声をかけても、聞こえるのは連続して鳴る機械音。
シンタロー君とキサラギちゃんが危ない…っ!
僕は受話器を乱暴に置くと、シンタロー君の所へ急いだ。
頼むから…っ、間に合って…っ!!
said : モモ
「怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖いやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだ」
「お兄ちゃん!しっかりして!」
「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ」
お兄ちゃんは耳にてを当て、ブルブルと震えながら呪文のように同じ言葉を連呼している。
私から見ても不気味だけど、こんな風にしたストーカーが許せなかった。
でも…、私じゃ無理だ。
あんなイカれたストーカーに勝てるわけがない…。
今はカノさんとエネちゃんが何とかしているんだろう。
うまくいってほしいけど…本当はうまくいかなくなってたり…なんて、悪い想像を首を振って掻き消す。
そんなことがあるわけない。…きっと。
こんな私じゃなくて、カノさんがやってるんだ。大丈夫って言ってたし。
大丈夫…きっと。
私は自分を落ち着かせると、また声をかけながらお兄ちゃんの背中を擦る。
と、不意に乱暴に何かを打ち付けるような音がした。
なんの音だろうと首を傾げると…
―パリンッ!
後ろの窓ガラスの割れる音がした。
ゆっくりと此方に近づく足音。
恐る恐る振り返ってみると、そこにいたのは長身の男の人。
黒っぽい服装で、長靴を履いている。顔はお世辞にも美男とは言いがたかった。体型も中肉中背で、如何にもどこにでもいそうな一般人である。
ただ違うところと言えば、ナイフをもっていることと、お兄ちゃんをギラついた目で見ていることだった。
「会いたかったよ…しんたろう君…」
間違いない。この声は、電話で聞いたあの声。
嫌だ…
やだ…
「いやああぁぁああぁぁぁああぁぁあっっ!!!!」
- Re: シンタロー総受け【カノシン・R18多め】 ( No.37 )
- 日時: 2017/11/25 22:53
- 名前: デイズ
said : カノ
お願い…っ!間に合って…っ!
シンタロー君達がいる、ドアに手をかける。
「いやああぁぁああぁぁぁああぁぁあっっ!!!!」
と、同時に響き渡る、キサラギちゃんの断末魔の叫び声。
僕は無我夢中でドアを開ける。
ドアを開けたら、そこに立っていたのは、ナイフを持った中肉中背の男と、シンタロー君を庇うようにその男に背を向け抱きつくキサラギちゃん。
「いいから、離れろよ。」
「いやぁ…っ!」
イラついているのか、男の声にはトゲがある。
しかし、キサラギちゃんは泣きながらも、決してその手を離そうとはしない。シンタロー君にすがり付き、絶対に渡さないつもりみたいだ。
「いいから、離れろって!!」
「いやっ!!」
「このやろーっ!!」離れろぉっ!!」
激情した男が振り上げた手に、明かりに反射して光る何か。
…まずいっ!ナイフだ…っ!
僕は急いで近寄るが、慌てたせいで派手に転んでしまった。しくしくと痛む膝を抱えて、体を起き上がらせたとき…ナイフはキサラギちゃんの目と鼻の先に……
絶望に染まった僕らの耳に聞こえてきたのは……
「―…目を合わせるっ!!」
そんな、マリーの声と共に現れたメカクシ団。キドとマリーとヒビヤ君の目が赤く染まっていた。男は固まったように動きを止めた。いや…マリーの能力で固まったんだ。
僕は安堵の息を吐く。
あと少し遅かったら…きっと、キサラギちゃんの顔に傷が付いていただろう。キサラギちゃん自身がどうとなくても、アイドルには致命傷だ。ホッと胸を撫で下ろす。
「シンタローさんっ!キサラギさんっ!大丈夫すかっ!?」
「セトさあぁぁあぁあんっ!怖かったです〜っ!ああああぁぁぁあぁぁっ!!」
「セ…セトォ…っ?」
キサラギちゃんは緊張の糸が切れたのか、一気に泣き出してしまった。セトは焦りながらも、よかった、と笑っている。
シンタロー君は意外な来訪者に驚き、目を白黒させていた。
そんなシンタロー君に、キドが近付く。少し、不機嫌そうだ。
「シンタロー、この件について全てエネに聞いた。」
「そっ、そうか…。」
「俺らの負担になるから…言わなかったと?」
「あぁ…。俺のせいで、仲間が傷つくなんて思っただけで、胸が張り裂けそ…」
ーパシン…
不意に響く乾いた音。一瞬何が起きたか分からなかったが、キドがシンタロー君の頬を平手打ちしたみたいだ。
シンタロー君の驚きで見開かれた目に、みるみるうちに涙が溜まっていく。
キドの顔は、不釣り合いにも悲しげに歪んでいた。
「仲間が傷つくのが嫌だったぁ…?なら、そんな気持ち俺が…いや、俺らが持っていないと言えるのか?それとも、違うのか?」
ポロポロとキドの目から涙が頬を伝って落ちる。
シンタロー君は、キドの顔を驚いた顔で見る。
「一緒なんだよ…っ!お前も、俺も…っ!仲間が傷つくのは嫌なのは一緒だっ!!」
キドはシンタロー君に抱きつく。シンタロー君は急なことに固まってしまった。
「だから、1人で全て抱えて傷を隠すなんてことをするな…馬鹿。みんな、負担だなんて思いはしないさ。」
先程とは違う、優しい声音で話すキド。
すると、シンタロー君の顔が、悲しみで歪んだ。
「ああぁぁあああぁぁぁああっっ!!」
我慢できず、大声で泣き出すシンタロー君。
そして、それを受け入れようと強く強く…腕に力を込めるキド。
いつの間にか、僕らはシンタロー君の元へと近づいていき、キドとシンタロー君の上から包み込むように、抱き締めていった。
そのまま、時が過ぎるのも忘れてしまった…。
「おい…。」
あ。
「しんたろう君をどうしても渡さないってんなら、無理やりいかせてもらうぞ。こらぁっ!!」
すっかり忘れてた。
前までだったら怖かったこいつ、でも仲間がいるから…怖くない。
僕は滲んでいた涙を、袖で拭いニヤリと笑う。
「行くよ。キド、セト。」
「言われなくても分かってる。」
「了解っす!」
さぁて、始めるよ。
「ー…メカクシ完了。」
- Re: シンタロー総受け【カノシン・R18多め】 ( No.38 )
- 日時: 2017/11/26 10:57
- 名前: デイズ
said : シンタロー
「コノハ、そいつ警察に出すから捕まえとけよ。」
「分かった。」
キドがそういうと、コノハはストーカーにけさ固め。
といっても…皆の能力フル活用のせいで、そいつもう身動きしてないけどな。
セトが目を盗んで、このストーカーの事をこっそり耳打ちしてくれた。
こいつの名前は、藻部 助朗(もぶ すけろう)といって、かなりのホモだったらしい。そのせいで周りに忌み嫌われ、荒んだ生活を送り、やがてそれは彼の性格までも変えてしまった。
好みは、俺みたいな黒髪で痩せてスラッとした感じの男性が好きで、今までに何回もストーカーしてるらしい。
で、他のやつをストーカーしてたときに見つけたのが俺。
その時に自分の好みにドンピシャで、絶対に手に入れたいと強く思ったらしい。
盗聴や手紙を送るのは今回が初めてだったらしく、ここまで行動を起こしたのも、勿論初めてだった。
でも、結果的にメカクシ団に退治されてしまったって訳だ。
その、藻部 助朗は今コノハの腕の中で必死に抵抗しながら、泣きながら言う。
「頼む…っ!今までの事、全て謝るから!!だから、だから…許してくださいっ!」
先程の余裕はどこへやら。今じゃ、惨めに命乞いをしている。
他の団員たちはその、藻部を冷めた目で見つめると、俺の方へ視線を移した。
「俺は、シンタローがよければいいんだが…」
キドがそう言うと、すがるような目で見つめてくる藻部。
いや…、そんな目で見つめられましても…。
「どうだ?許すか?」
…問われても、俺の答えは元より1択だけだ。
カノ程ではないが、俺なりの最高の偽りの笑顔を作る。
「絶対に許さない。」
そう言うと藻部の目から光が消え、パタンッと急に静かになってしまった。
と、同時にサイレンの音と赤い光が部屋に差し込んできた
その光にキドは目を細め、驚きながら言う。
「最近の警察は、早いな。もう、来ちゃったか。」
そうしてニヤリと笑う。
藻部はもう、反応しない。
そして、警察につきだされた藻部はさっきとはうらはらに、素直に連行されていった。
長いようで短かったあの惨劇。
世界ではたったちょっとした事だろうが、俺らには天変地位が起こったも同然だった。パトカーが見えなくなるまで見つめ、見えなくなってから俺以外がはぁ〜…とため息を吐く。
…え?
「シンタロー、もっと早く言えって…間に合わなかったらどうしたんだ。」
「ごめんなさい…」
キドが呆れたように言い、俺は項垂れる。
そうすると、他の皆も次々に言葉を発する。
「そうっすよ、シンタローさん。今回はカノがいてくれたからよかったっすけど。」
「僕も君が言わないでって言うから迷ったけど、しょうがなかったしね〜…」
「シンタロー!次から隠し事はダメだからね!」
「私、次からはすぐに団長さんに教えるからね!お兄ちゃん!」
『全くも〜、秘蔵フォルダ多少消しても文句言わないでくださいね。それが妥当ですから。』
「ほんと、おじさん…こういうことに関しては疎いんだから。馬鹿じゃないの?」
「シンタロー…我慢しちゃ、めっ!だからね…!」
「ごめんなさい…」
すっかりと落ち込んだ俺に、クスリと笑い声があがる。
驚いて顔を上げると、皆が笑っていた。
「なんてな。無事でよかったよ、シンタロー。」
キドが笑いかける。
それに、俺はまた泣き出した。
「ええっ!?泣いてるの?!ごっ、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいっ!!」
「ちょっ、シンタローさんっ!?泣くほどきつかったっすか?!」
「え、あっ!その…すまんっ!冗談過ぎたな!ごめんな!」
『ちょっと、冗談ですって〜!秘蔵フォルダ消したりしませんから〜!』
急に焦りだす皆に、俺は思わず吹き出してしまった。
それに皆が、不思議そうに見つめる。
「ちげぇよ…嬉しいんだよ。…ありがとう…ごめん。」
そういうと皆が笑いよかった、と顔を見合わせていた。
時間帯は、深夜。
疲れやいろいろなことで、眠気が襲い欠伸をする。
ここで、一旦解散になり俺は部屋に戻って寝ることにした。その時、ぐいっと袖を引っ張られる感じがして、後ろに倒れかける。
ビックリして後ろを振り替えると、いたのはカノ。
なんだか、顔を紅潮させているが…どうしたんだろう?
俺は体を向きなおし、カノと向かい合わせになる。
「なんだ?」
カノは暫く目を右に左に右往左往させていたが、拳をぎゅっと握るとこちらをじっと見つめてきた。なんだか、その表情にドキリとしてしまった。
「あのね…シンタロー君…」
ドキドキと胸の鼓動が高鳴る。
な、なんだ…この気持ち…嘘だろ?
「僕ね…」
カノと目を合わせることでさえ、出来なくなり目を逸らす。
心臓が痛い…。
「シンタロー君の事…」
チラリと目をカノにやると、その寂しげな苦しげな嬉しげなそんな表情に釘付けになる。
「…好きなんだ。勿論、恋人の方でね。」
- Re: シンタロー総受け【カノシン・R18多め】 ( No.39 )
- 日時: 2017/11/27 00:03
- 名前: デイズ
said : カノ
「…好きなんだ。勿論、恋人の方でね。」
言った…言ってしまった。
勢いでここまできてしまうと、どうにでもなれと少し自棄になってしまう。
シンタロー君の目には、不安、驚き、恐怖…いろいろ現れてるけど、好き…はなさそうだ。
なら、諦めるしかないね。
シンタロー君はあの事で、完全にこういうことはトラウマになってしまっているからね。
諦めるしかないだろう。
僕はクスリと笑う。
「な〜んてね、冗談だよ〜!ビックリした?ごめんね、僕に免じて許して〜!」
シンタロー君を掴んでいた腕を離す。まだ、服越しから感じる君の温度を、まだまだ堪能したかったけど、今は仕方ないもんね…。
「……。」
僕がどんなにおどけても、シンタロー君の表情に変化はなく、言葉すらも発していない。目も虚ろで、どこを捉えているか分からないほど曖昧だ。
どうしたんだ?
「シーンタローくーん?聞いてるの〜?」
目の前で、手をヒラヒラと動かす。
すると、小さく驚いた声を発すると、僕の顔をじっと見つけてきた。
なんだか、…怒ってる?
見てる感じ、不機嫌そうだけど…。謝った方がいいかなぁ…。
「ごめんって、冗談言ってごめんてば…」
「なら、これもお前と同じ冗談として受け取ってくれ。」
「……え?」
シンタロー君は、苦しげに笑う。
その表情が僕の胸をキュウッと締め付ける。
「俺な…あんなことあったから、カノにはとっても助けてもらって嬉しかったし、ありがたかった。最高の友達が出来たって…そのせいで、エネにはバカにされたけどさ…。」
分かっていても、思うと聞くとでは破壊力が違う。
友達…か。それも、最高の。
胸にじんわりと痛みが広がる。
「ピンチの時に、自分より俺を助けようとしてスッ転んだけどさ…格好いいって思ったんだ。そこまで、一生懸命になれるんだって…すごいなぁって。」
格好いいって、きっとお世辞だろうけど…それでも十分に嬉しかった。
そう思っててくれたなんて、僕的にはカッコ悪いと思ってたけど…。
「でさ、俺な…そんなカノの事がさ…」
シンタロー君が俯き、表情が見えなくる。
「いつの間にか…な?今さっき、自覚したんだけどさ…」
ばっとシンタロー君が顔をあげる。その表情は涙でぐちゃぐちゃになっているが、悲しいって類いじゃないと分かった。
さっきとは違って、苦しげな笑顔じゃなかったからだ。
「俺、カノの事…好きになっちまってたわ。お前と俺、両思いなんだよ。」
暫くの間、シンタロー君の顔を凝視していた。
え…嘘だよね?夢…?
試しに、ほっぺを思い切りつねる。
「いてっ…!」
夢じゃない。
シンタロー君と、僕は…両思い…。
僕はシンタロー君に思い切り抱きつく。
「ちょっ!カノッ!?」
「嬉しい!嬉しいよ!シンタロー君!!ほんと…幸せ。」
「そうかよ…。」
あれ、なんかシンタロー君辛辣だなぁ。
シンタロー君の顔を見てみると、赤くなっている。
「なんで、顔赤いの?」
「急に抱きつくから…心臓ヤバい。」
「…うぶだね。」
「うっせ。」
「そこも、可愛いし、好きだけど。」
「だから、やめろって…」
僕らは、月明かりの下…二人で抱き合い、新たにできた幸せを噛み締めていた。
* * *
said : キド
「来るのが遅いと思ったら…、全く。」
はぁ…と溜め息を吐く俺の横で、小さく拍手をするマリーと自分の事のように喜ぶセト。
全く、呑気でいいな。
チラリと、シンタローとカノに目を向ける。
大変喜ばしいことだが、何故暗闇のなか道路のど真ん中に立っているのだろう。これなら、轢かれても、可笑しくはない。
知らせてあげたいけど、この雰囲気じゃ行きづらいし…。
…手のかかる奴らだ。
「キド、よかったじゃないっすか。カノの告白成功して!」
「まぁ、正しくはシンタローが逆告白をしたことによって成立したんだかな。」
「でも、おめでたい事に変わらないっすよ。」
そうやって、また笑うセト。
まぁ、そうだよな…。
フッと、小さく笑う。
「明日の朝ごはんは赤飯と…何にしようか?」
「ケーキとか唐揚げとか!」
「スパゲッティもいいんじゃないすか?」
「朝から、ボリューム凄いな。食えるのか?」
しかし、二人は聞く耳持たず。
既に朝ごはんの事で頭が一杯らしく、頬に手を当て上を向いている。これは、二人が食べ物について考えている仕草だ。
まぁ…いいか。
残りは、昼にでも食べれば。いや…、メカクシ団全員呼んだ方がいいんじゃないか?
そっちの方が、残らなくてすむし…報告も一気に出来るし。
て、あ…そろそろ、帰らないとな。
俺はセトとマリーに声をかけると、家路についた。
チラリと、またシンタローとカノを見る。既に、抱き合うのをやめ、恋人らしくイチャイチャとしている。中々、嬉々とした表情で顔が綻ぶ。
精々、幸せになれよ。シンタロー、カノ。
「おめでとう…。」
ぼそりと、呟くと先程より軽い足取りで、セトとマリーの背中を追いかけていった。
end