大人二次小説(BLGL・二次15禁)

Re: 【カゲプロ】カノシンばっかり【シンタロー総受け】 ( No.233 )
日時: 2019/10/30 21:47
名前: デイズ

side : シンタロー

『ごっ主人〜どう〜したんでぇ〜すかぁ〜??』

ギターとシンセサイザの混ざる音楽をかき消すエネの間延びした声がイヤホン越しに聞こえる。
この曲の中で1番好きなパートだったのに.......と、イライラしながらイヤホンを片方外し、音楽を止めた。

はぁ、と軽くため息をついて画面いっぱいに映るエネの顔を睨みつける。
こいつがわざわざ聞くって事は、好奇心かネタにする気しかないことなのは知っているから、なんだか気疲れする。

「.......なんだっていいだろ」
『だってぇ、急に帰るなんて、おかしいと思いません??団長さんのご飯、楽しみにしてたというのに。』
「.......まぁ、そうだけど.......。」

そういえばそうだったと今更ながら気づいてしまった。キドのご飯食べたかったなとか思ったけど、あいつと顔を合わせると思うと気まずい。

「.......いいじゃねえか、帰りたくなったんだよ。」

テキトーにはぐらかすが、エネの怪訝な表情を見てたら納得してないのは明らかだった。
ブスっとした顔でこちらをジッと見つめるエネに耐えられなくて、目を逸らし画面を下に向ける。

『猫目さんが原因なんですか??』

ポケットにスマホを仕舞おうとした瞬間、エネのその言葉に思わず固まる。
違う、と言う前に僅かな差でエネに取られた。

『なんか、夜の営みで失敗したんですか??それでいじけてるんですか??』
「なっ.......?!んで、しっ..............いや、なんでもない。」
『え、テキトーに言ったのに当たったんですか??』
「うるせぇ.......」

困惑してどもるオレに、エネはほんとに驚愕した声をあげた。
しばらくの間があった後に、楽しそうな声が聞こえてきた。

『えー、何なんですか〜??ご主人がなんかしちゃったんですかァ〜??それで、猫目さんと顔合わせられないんですか〜??へ〜、ふーん。』

明らかに楽しんでる表情だ。
オレの顔をそっと興味津々な上目遣いで見つめてくる.......。

「違ぇよ.......オレだけど、オレじゃねぇ。」
『なんですかそれ、新手のなぞなぞですか??』
「いや.......オレじゃないと言い切りたいけど、100%違うって訳でもなくて......」
『あーはいはい。分かりましたよォ。とりあえず何があったのか位は言ってくださいよ。』

オレが遠回しに言うのがめんどくさかったのだろうか、かなり直球に聞いてきた。
まぁ、どうせ聞かれる事だと分かっていたからこうなったことの経緯を軽く話した。

話し終えたらエネは、少し後ろに仰け反りうわ.......というような顔でこちらを見ている。
地味に傷つくなあ.......。

『ほんとにどっちもどっちで感じですねえ.......』

エネも困ったようにため息をつく。
まぁ、そうだよなぁ。オレが悪いかって言われたらどっちでもないし、カノが悪いのかって言われてもどっちでもないし.......ほんとに微妙なのだ。

そんなこんなしてるとオレの家が見えてきた。
視界に映るとなんだか安心したのかぐぅっ.......とお腹の虫が泣いた。

エネは少し吹き出すと、何かレシピ検索しましょうかと大笑いしながら返してきた。
誰かに見られたり、聞かれたりしたら恥ずいからとりあえず家に入った。

単純にパンを焼いて、ジャムを塗って、牛乳をついで、1人(正しくは2人?)で飯を楽しむ。
これが終わったら、さっさと部屋に帰ってパソコンでも立ち上げていろいろとしよう。