大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: 【カゲプロ】カノシンばっかり【シンタロー総受け】 ( No.243 )
- 日時: 2021/01/19 00:30
- 名前: デイズ
side : カノ
これは、昨夜のお話。
昨日からメカクシ団アジトでお泊まり会をしていた。
ただ、キサラギちゃんは今日はお仕事があるってことで、夕方からいなくて、ヒビヤくんはなんか許してくれなかったみたい。
だとしても、お部屋の数がどうしても足りなかったから、じゃんけんして負けたもの同士で同じ部屋を使うことになったんだ。
その時、僕は運良くシンタロー君と一緒になったんだ。
まぁ、他に負けたのがマリーだったから、男女で入れられないしね。セトの視線も痛かったし.......。
僕の部屋に行って、しばらく駄弁っていたんだけど、なんとなくムラムラしちゃってさ.......。
ほら、僕とシンタローくん恋人同士だしさ.......。あれ?言ってなかった?
あ、そういえば隠してたんだった。忘れてた。
まあ、ムラムラしてやる事っていったらナニするかって事ぐらい分かるでしょ??
だから、僕、シンタローくんの指を自分のと絡ませたんだ。
あっちも気づいたみたいで、少し顔が赤かったよ。
「ねぇ.......しよ?」
そう、ベッドに座る彼に言ったんだ。
シンタローくん、しばらく目を見開いたまま固まってたんだ。だけど、ちょっと俯いて動かなくなっちゃったからOKだろうなって、服に手をかけたんだ。
お腹のあたりをまさぐりながら、キスしようと顔を近づけたら、鋭い痛みが頬に走って、気づいたらベッドから落ちてたんだ。
少しして、平手打ちされたことに気づいたんだよねぇ。
呆気に取られてる僕に向かってシンタローくんは真っ赤な顔で睨みつけてきてさ、小さかったけどハッキリと言い放ったんだ。
「最悪、しねっ.......嫌い。寝るっ。」
って布団勝手に被っちゃってふて寝しちゃったの。
地味に単語だけしか言えなくて、子供みたいな罵倒をしたことにキュンキュンしてたんだけど、謝らなきゃって謝ったの。
気分じゃないのにやろうなんて言ってごめんとか、僕ついつい舞い上がっちゃってさとか内容は覚えてないけど、とにかく謝ったの。
でも、全然許してくれなくて、触ろうとすると払い除けるからどうすることも出来なくて..............
* * *
「なるほど、だから今日急にシンタローが家に帰ったのか。」
「そうなんだよ。どうにか出来ないかなぁ.......」
「知らないッスよ。勝手に惚気けて爆発しとけばいいと思うっス。」
「セトひどーい。」
僕は机に顎をのっけて、ブスっと話を聞いてる幼馴染、キドとセトの顔を軽く睨みつける。
きっかけは、今日、僕が寝てる間に起きたこと。
キドが朝ごはんを作ろうと起きてみると、シンタローくんと鉢合わせして、「オレ、帰るから」と言われたらしい。
だからって僕を蹴り起こすってどういう事さ。おかげでアバラが折れるかと思ったじゃん。
僕は不機嫌なのを伝えようと睨んだり、言葉に棘を含ませたりいろいろしてみるけど、キドは全然気づかないし、セトはセトでなんか違う不機嫌だし..............。
「まぁ、とりあえず、恋人おめでとう。何日だ?」
「唐突だねぇ〜、ちなみに、何日っていうより何ヶ月って感じ。」
「えっ」
「えっ??」
2人で思わず顔を見つめ合う。
キドは信じられないって感じの顔で僕を見つめてる。
「たった1日でも逃げ出したくなるのに、シンタローはすごいな。こんなやつと何ヶ月も付き合うとか.......。」
「ねぇ、ちょっと??僕泣いちゃうよ?!」
「うるせぇっス」
今日に限って、2人の弄りがひどい.......。
あまりの態度に1人で落ち込んでると、キドがため息混じりに言った。
「まぁ、恋人だから、そういう行為をしたくなるのは分かるが.......。何度もしてるとはいえど、さすがに無理矢理は.......」
「えっ、あれが初めてだよ。」
「は?お前、何ヶ月だ。」
「えーと、そろそろ半年??」
「え?」
「えっ??」
またしてもキドと2人で見つめ合う。
これ、何回するんだろう。
流石のキドもなんか、あったらしく、呆れたように頭に手を当てて長い長いため息をついた。
僕は訳が分からなくて首を傾げる。
それを見兼ねたのか、セトが話し始めた。
「キドが言いたいのは、そこまで長く付き合って進展が遅すぎるってことッスね。ちなみに、キスとかは??」
「え、したことない。」
「.......マジすか、童貞こじらせてタイミングすら掴めないんすか.......??」
「うるさいなぁ!!しょうがないじゃん!!!!!!そういうなら、セトも童貞じゃん!!」
「俺は違うっす。」
「えっ」
「嘘っす。」
「びっくりした.......」
「だとしても、さすがに半年もあってなんの進展なしとか.......そりゃ急にされたらびっくりしちゃうッスよ。」
さっきまで黒い部分しか出てなかったけど、やっといつものセトに戻ったかな.......??
「まぁ、何はともあれ、シンタローに誤りに行ってこい。」
急に、キドが言葉を発した。
面倒臭いという気持ちを滲ます僕の顔を、キドはガン飛ばしてくる。
セトも、邪魔くさそうな目で僕を見てくる。
なんなんだよもう!!!!!!!!行けばいーんでしょ!!い・け・ば・!・!
「ああ、分かったよ!行ってきますっ!!!!!!!!!!」
「いってらっしゃい」
「なんもないといいッスね〜」
机を強めにバンっと叩いて、サッサっと扉に向かった。
後ろから、2人の声がした。
にしても.......、なにもないといいって.......地味に怖いなぁ.......。
そんなこんなで、僕はシンタローくんの家に行くことになった。
side : シンタロー
『ごっ主人〜どう〜したんでぇ〜すかぁ〜??』
ギターとシンセサイザの混ざる音楽をかき消すエネの間延びした声がイヤホン越しに聞こえる。
この曲の中で1番好きなパートだったのに.......と、イライラしながらイヤホンを片方外し、音楽を止めた。
はぁ、と軽くため息をついて画面いっぱいに映るエネの顔を睨みつける。
こいつがわざわざ聞くって事は、好奇心かネタにする気しかないことなのは知っているから、なんだか気疲れする。
「.......なんだっていいだろ」
『だってぇ、急に帰るなんて、おかしいと思いません??団長さんのご飯、楽しみにしてたというのに。』
「.......まぁ、そうだけど.......。」
そういえばそうだったと今更ながら気づいてしまった。キドのご飯食べたかったなとか思ったけど、あいつと顔を合わせると思うと気まずい。
「.......いいじゃねえか、帰りたくなったんだよ。」
テキトーにはぐらかすが、エネの怪訝な表情を見てたら納得してないのは明らかだった。
ブスっとした顔でこちらをジッと見つめるエネに耐えられなくて、目を逸らし画面を下に向ける。
『猫目さんが原因なんですか??』
ポケットにスマホを仕舞おうとした瞬間、エネのその言葉に思わず固まる。
違う、と言う前に僅かな差でエネに取られた。
『なんか、夜の営みで失敗したんですか??それでいじけてるんですか??』
「なっ.......?!んで、しっ..............いや、なんでもない。」
『え、テキトーに言ったのに当たったんですか??』
「うるせぇ.......」
困惑してどもるオレに、エネはほんとに驚愕した声をあげた。
しばらくの間があった後に、楽しそうな声が聞こえてきた。
『えー、何なんですか〜??ご主人がなんかしちゃったんですかァ〜??それで、猫目さんと顔合わせられないんですか〜??へ〜、ふーん。』
明らかに楽しんでる表情だ。
オレの顔をそっと興味津々な上目遣いで見つめてくる.......。
「違ぇよ.......オレだけど、オレじゃねぇ。」
『なんですかそれ、新手のなぞなぞですか??』
「いや.......オレじゃないと言い切りたいけど、100%違うって訳でもなくて......」
『あーはいはい。分かりましたよォ。とりあえず何があったのか位は言ってくださいよ。』
オレが遠回しに言うのがめんどくさかったのだろうか、かなり直球に聞いてきた。
まぁ、どうせ聞かれる事だと分かっていたからこうなったことの経緯を軽く話した。
話し終えたらエネは、少し後ろに仰け反りうわ.......というような顔でこちらを見ている。
地味に傷つくなあ.......。
『ほんとにどっちもどっちで感じですねえ.......』
エネも困ったようにため息をつく。
まぁ、そうだよなぁ。オレが悪いかって言われたらどっちでもないし、カノが悪いのかって言われてもどっちでもないし.......ほんとに微妙なのだ。
そんなこんなしてるとオレの家が見えてきた。
視界に映るとなんだか安心したのかぐぅっ.......とお腹の虫が泣いた。
エネは少し吹き出すと、何かレシピ検索しましょうかと大笑いしながら返してきた。
誰かに見られたり、聞かれたりしたら恥ずいからとりあえず家に入った。
単純にパンを焼いて、ジャムを塗って、牛乳をついで、1人(正しくは2人?)で飯を楽しむ。
これが終わったら、さっさと部屋に帰ってパソコンでも立ち上げていろいろとしよう。