大人二次小説(BLGL・二次15禁)

Re: カゲプロBL書くぞー! ( No.3 )
日時: 2017/08/06 12:22
名前: デイズ

「シンタロー君、また明日ね♪」
「ああ…また明日。」

シンタロー君のおでこにキスをおとした。ひらひらと手を振り、あの大きな背中が見えなくなるまで見送り続けた。
そうして、人混みに紛れて見えなくなった。



それと同時にブワッと冷や汗が流れる。だらだらと流れる汗の反面、僕の頭ん中はぐるぐると焦りや戸惑いなど、いろんな感情が渦巻いていた。
あぁ〜…!緊張したぁ〜…!

今日は僕とシンタロー君との初デート。
変なヘマやらかして、呆れられたくないから、最初から最後まで緊張しっぱなしで、なにやったか覚えてないや…。どうしよ…
シンタロー君からのメール、今日の事じゃないといいな。ふられても、僕答えらないよ〜…?
とりあえず、どうしよ。

「カノ、どうだったか。楽しめたか?」
「ああ、最悪な気分。全然、覚えてないや…」

後ろではぁ…とため息を吐く。
キドなのは、雰囲気で察しがつく。今回は、キドが監視のもと、デートを行なった。
だって、ヘマやらかしたくないから。シンタロー君には、かっこいい僕でいたいし。
そう言ったら、キドにすごい顔されたけどね。
まあ、でも付き合ってくれるだけありがたいけど。

「まあ、今回のシンタローからの返信は俺に任せろ。ほら、携帯貸せ。」
「え、でもぉ…」
「ん?ああ。お前のアルバムが全てシンタローなのは知っている。心配すんな。」
「あ、そぉ…」

ゆっくりと差し出した携帯を、乱暴に受け取りながら、慣れた手つきで操作し始めた。

ほんと、こういう時ってキドは役に立つ。これを、本人に言ったら殺されるけどね。

「後で、なんて言ってたかまとめて送るからな。」
「うん、ありがとう。」
「じゃ、俺、夕飯の買い出しに言ってくるな。」
「いってらっしゃぁ〜い…」

少しだけ投げやりな彼女の態度には、いつも呆れるが、彼女なりの思いやりと思うと顔が綻ぶ。
ま、今回も心配ないかもなぁ。
でも、そろそろやめないと、勘のいいシンタロー君の事だから、バレるのも時間の問題だし…。
さて、どうしよ。

とりあえず、家戻るか。
その後から考えよう。

僕はジリジリと照りつける太陽に目を細めながら、ゆっくりと歩みをすすめた。



Re: カゲプロBL書くぞー!【NLとGLもたまーに♪】 ( No.4 )
日時: 2017/08/02 17:27
名前: デイズ

『ごっ主人〜♪おっ帰りなさ〜い♪』

カノとのデートが終わり、部屋に戻るとハイテンションで、エネが迎えてきた。
因みに、このコーデをコーディネートしてくれたのはエネだ。俺がやるとカノを痴態に晒すことになる、って言われたんだけど、そこまでいう必要あるか?
…まぁ、そのおかげでカノに「シンタロー君今日は雰囲気が違って可愛い」って言われたんだよな。可愛いは、まだ言われ慣れてないから、なんか、「あ、ありが…とう?」って、微妙な反応しちゃったんだよなぁ…ハァ…。

『ご主人!ご主人!デートは、どうでしたか?!どこ行きましたか?!』
「デートは楽しかったよ。言ったのは…遊園地…」
『ならなら、何のアトラクションに行きましたか!?』
「えっと…、お化け屋敷、メリーゴーランド、フリーフォール…あとは、観覧車…かな。」
『観覧車…!!てっぺんで…しちゃいましたか?あれを…!キャー!』
「あれ…?あれって…なんだ?」

俺がそう言うと、エネはさも当然の様に話した。

『決まってるじゃないですか!キスですよ!キ・ス・!』
「はぁっ!?」

エネのその一言で、俺の体温はグーっと急上昇した。体が火照って変な汗がだらだらと流れる。
恥ずかしい事だが、俺はカノと付き合うまで恋愛経験皆無だったから、そういうのはまだ、恥ずかしいんだ。そのせいで、付き合ってもう3ヶ月だけど、今日でやっと初デートだし…。しかも、や、やっと…こ、恋人…つなぎ…。でっ、できるようになったし…!
我ながら情けねぇ…

『ちょっと〜、聞いてますか〜?』
「してねぇよ!まだ、こっ…、恋人つなぎ…出来るようになったばかりなんだよ!」
『えぇ〜!つまんないですね〜。しかも、おっそ。』
「うるせー!」
『これじゃあ、先が思いやられますね〜。ヤレヤレ』
「ほっとけ!」
『ちょっ!ご主z…プツン』

PCの電源をおとし閉じる。そして、ついでにタオルもかけて、エネが俺の様子を伺うものを完全遮断した。
これで、エネが俺のプライバシーを侵害することができない。よし。

俺は上着を脱ぎ、そのままベットに寝転がる。最近の楽しみはカノとメールすること。その時ににやけていたところを、前にエネに『キッモ』と、言われて以来ああしてから、メールするようにしている。

【カノ、今日は楽しかったな。】
【そうだね。シンタロー君も、いつもよりオシャレしてて可愛かったよ。】
【バカ。やめろよ。恥ずかしい。】
【ごめんごめん。だって、本当の事だもん。】
【どうせ、お世辞だろうが。】
【いいや。本当の事♪】
【バカ。】
【酷いな〜笑笑】

俺は冷たい態度をとりつつも、実際はにやけてしまっているのは、自分でも分かっているけど、自然にそうなってしまうからしょうがない。
しかも、カノはすぐに返信してくれるし、俺が遅くても「大丈夫?」って心配してくれる始末。
本当、神以外のなんなんだよ〜。クソかっこいい〜…!!
あぁああぁぁ〜〜っっ!!!

はぁ〜、かっこいい〜!
あ、そろそろご飯作らなきゃな。惜しいけど、前ほっといたらモモのデス料理食う羽目になったからな…。もう、勘弁だわ。
よし。作るか。

【ごめん。飯作らなきゃいけないから、後でな。】
【分かった。また後でね〜】
【ありがと。】
【どういたしまして〜】

さてと、作りますか。
俺は携帯をベットの上に置き、部屋を出ていった。



Re: カゲプロBLシンタロー総受け!【NLとGLもたまーに♪】 ( No.5 )
日時: 2017/08/06 12:58
名前: デイズ

「じゃ、失礼するっすね。キサラギさん。」
「じゃあね、モモちゃん。」
「バイバイ、マリーちゃん!セトさんも!」

今日は、シンタローさんとカノの初デートだったらしい。
キサラギさんに手を振りつつ、俺の目線はキッチンの窓へと目が向いていた。エプロンを身につけ、腕をまくった白い肌が見える。それで、淡々と料理を作るのか…。
そう考えると、次はもうちょっと長居しようかな?
そしたら、人のいいキサラギさん逹は普通にもてなしてくれるだろう。

「セト。」
「なんすか?マリー。」
「次は…もう少し長く居ない?」
「なんでっすか?」
「だって、シンタローの方ばっか見てるもん。その方がいいんじゃない?」

流石マリーだ。
俺がカノとシンタローさんが付き合い始めた時、すぐに俺がシンタローさんを好きなのを見抜いてから、ずっと俺の味方だった。
みんなは、カノとシンタローさんの応援をしているのに、マリーだけは俺の応援をしてくれる。物凄く嬉しい。
それだから、シンタローさんの気持ちはまだ諦めていない。
応援してくれる人に応えてあげるためと、自分の気持ちを諦めたくない。
そして、俺は…シンタローさんがカノと付き合う前までは、俺が相談相手だったのだから。
それくらいは、妥当なような気がする。
ていうか妥当だ。

「…いいっすね。次来る時はそうするっす。」
「なら、なんか手立て考えないとね。」
「そうっすね。」

それなら、なんとかそこでシンタローさんを手に入れたい。
やり方としてはどうすればいいだろう。
マリーなら、分かるかな?

「マリー。」
「なぁに?」
「シンタローさんを手に入れるなら、どうすればいいと思うっすか?」
「うーん…」

マリーは、顎にてを当て考える素ぶりを見せた。
マリーは、いつもこうやって真剣に考えてくれる。それが嬉しい。
それが、どれだけくだらないものだとしても。

暫くして、マリーはあ…と小さく声を漏らした。

「どうしたっすか?」
「レイプ…夜這い…」
「はい?」
「簡単に言えば、ヤっちゃえばいいんだよ。カノがヤル前にさ。」
「へぇ…」

なるほどね…。
マリーは、いつもいい案を考えてくれる。
カノが…ヤル前に…か。
俺だって、それをやるのは初めてだから、うまくいくのか自体が不明だ。
まあ、でも…

「いいと、思うっすよ。」
「そっか、よかった。」

そう言ってあどけなく笑うマリー。
その笑顔に応えてやらなければ。絶対に…ね。

Re: カゲプロBLシンタロー総受け!【NLとGLもたまーに♪】 ( No.6 )
日時: 2017/08/07 13:14
名前: デイズ

「えっ…、来れなくなった?」

俺は耳を疑った。
でも、電話の向こうのあいつは、そうそうと、困った声で続ける。

《ごめんね。急に任務が入っちゃって…、キドと僕が適任らしいから、どうしても断れなくて…。》
「いや、キドもお前も忙しいもんな。」
《ごめんね、守れなくて。》
「いいよ、任務…頑張ってな。」
《ありがとう。本当にごめん。また、近いうちに来るから!ごめん!もう、行かなきゃ!》
「うん…、いってらっしゃい。」

いつもなら、俺がきるまで待つのだが、相当忙しいのだろう。俺が言い終わる前にガチャリときってしまった。
暫くの間、静かになった携帯を見つめていたが、なんだか虚しくなってベットに画面を下にして置いた。今暫く、携帯を見たくはない。

今日は、カノが俺の部屋に来る予定だった。
そして、そのまま流れで一線を越えたら…、なんて考えていた。俺だって、今日のために腹をくくったし、カノだっていろいろと準備もして、2人とも緊張しつつも楽しみに似た気持ちを持っていた。
しかし、今になって任務というもので邪魔された。
とりあえず、今は人に会いたくない。この気持ちは2年前とは似ても似つかないものだ。
2年前は、俺が人に会うことが"いけないこと"だと思っていた。
ただ、今は人に会うと"苛立ちが湧くから"会いたくないのだ。
俺はこんなにも惨めな気持ちだというのに、向こうは普通に過ごせてる。そんな姿に意味もなく腹がたつのだ。そして、酷く憎らしい。
立ちっぱなしも疲れるから、PC近くの椅子に座った。
それと同時に、PCの電源がつき青い電脳少女、エネが心配そうにこちらを見ている。

『ご主人…大丈夫ですか。』
「何が…?」
『いえ…なんでもないです。』

ちょっとの間訪れる気まずい沈黙。
暫くすると、ネサフしてきますと、エネは画面から消えた。
どうやら、エネに気を使わせてしまったようだ。あとで、礼の1つでも言っておこう。

あ〜…、今日は何も起こらないでくれ…。
暫く空を睨み続けていたが、なんだか下が騒がしくなってきた。
段々と騒がしい足音は、階段を上がりこちらに近づいてきているようだ。

「お兄ちゃん、お客さんー!!」

ノックもせず、モモは乱暴に部屋のドアを開けた。
ちらっとそちらを見やると、モモの後ろから遠慮がちに覗く2つの頭が見えた。
よく見たら、セトとマリーだった。
モモはドアを開け放したまま、マリーとどこかへと行ってしまった。
セトは困ったようにモモとマリーが行った方向を見ていたが、暫くしてから失礼しますと、おずおずと入ってきた。

「セト、ごめん。俺、ちょっと…気分がよ。」
「知ってるっす、カノから頼まれたんすよ。」
「えっ。」

パッと顔を上げると、セトは困り笑いみたいな顔でこちらを見ていた。

「カノったら、シンタローさんに電話する直前まで、行かないって渋ってたんすよ。でも、おれが元々マリーの付き添いで来ることになってたんで、ついでに…って感じで頼まれたんすよ。全く、いい迷惑っす。」

そう言いつつも、どことなく嬉しそうだ。
あいつはプライドが高いのか、なんなのか、あまり頼りたがらない。だから、どんな用でも、頼ってくれると嬉しいのだろう。

でも、カノ…あいつは本当にバカだな。
俺のために暫く任務に行くの渋ってたのかよ…、バカじゃねぇの。

そう思いつつも、カノが俺の事を考えてくれたことが嬉しくて、顔が綻ぶ。
セトはその様子を見ると、安心したように笑った。

「よかったっす。シンタローさんが泣いてたら、俺、カノに殴られるとこだったっす。いやぁ、助かった。」

カノなら、本当にしそうだなと思うと可笑しくて、ついつい笑ってしまった。
最初はセトは戸惑っていたが、すぐに声を上げて一緒に笑った。

2人で気がすむまで笑うと、セトがベットに座った。

「隣で一緒になんか喋りません?意外と、カノってシンタローさんが、思うよりかっこよくないっすよ。」

セトは、可笑しそうに笑いながらいう。
もう、悲しみとかそういうのはなかった俺は、すぐに椅子から離れセトの隣に座った。只々、カノのそういう一面に、興味があったのだ。
その時、セトが不気味に笑ったのに、俺は気づかなかった。

Re: カゲプロBLシンタロー総受け!【NLとGLもたまーに♪】 ( No.7 )
日時: 2017/08/29 14:53
名前: 碧樹 桜雪

はじめまして。碧樹 桜雪(あおき おうせつ)です。色々調べてたらここをみつけました。私もシンタロー受け大好きです。リクエストは受付ていますか?

Re: カゲプロBLシンタロー総受け!【NLとGLもたまーに♪】 ( No.8 )
日時: 2017/08/30 22:37
名前: デイズ

>>7

碧樹 桜雪さん

コメントありがとうございます!
もちろん、リクエストはいつでも受け付けています!
今、制作しているものの次から、という形でよければお待ちしております。

Re: カゲプロBLシンタロー総受け!【NLとGLもたまーに♪】 ( No.9 )
日時: 2017/09/06 01:25
名前: デイズ

ぐらりと視界が揺れ、景色が歪んでいった。
そして、気付いたら目の前は天井と、不気味に笑うセト。目は笑っていなくてギラつき、でもそれに不釣り合いに口は三日月状になっていた。口だけ見ると愉快なことがあって笑っているみたいだ。いつもの彼らしからぬ表情に思わずゾッとしてしまった。動揺していてセトに押し倒されたということが分かるまで、時間がかかった。
何かの冗談か……?
そう思い、ハハ……と乾いた笑いを漏らす。正直、セトのあの笑顔が怖くて顔から目を逸らす。

「セト……?なんの、冗談かな……?」
「……」

セトは答えなかった。
無言の威圧でよく分からない汗を掻く。頭の中は焦りと動揺……あとは、よく分からないものがごちゃごちゃになって、頭がこんがらがって……。
ああ……!もどかしい……っ!!
そうやって頭をかきまくりたいのに、セトによって拘束されていたため、そんなことも叶わなかった。一体、どういうつもりなんだろう……。
マリーとモモも多分、近くにいるだろうから、そんな野蛮なことは……

「マリーとキサラギさんは、今、家にいないっすよ?シンタローさん。」

クスクスと笑う声。驚いてセトの顔を見ると、目が赤くなっている。
こいつ……、能力使ってる……!

あ、じゃあ……
今さっき考えていたのも……まさか……

「もちろん、聞こえているっすよ。シンタローさんの考えている事ぜーんぶ。」

また、笑う。
不気味だ。それしか出て来ない。
この笑い声は、何故だろう……不安しか生み出してくれない。
彼だとは思わないし、思えないし、思いたくもない。でも、なんで……こんな事を?気が狂ったのか?
こいつは俺の……恋の相談相手として、仲良くしていたのに……なんで、今、こうなっているんだ……?
怖い……。
カノ……カノ……助けて……。
怖いよ……。
助けて……。

「また、そいつの事ばかり……」
「……へ?」

さっきとは違う感じがして、またセトの顔を仰ぐ。さっきの笑顔とは一変。くちを真一文字に結んで、機嫌が悪そうだ。しかも、目には物凄い怒りの炎が上がっている。ヒッ……と小さく悲鳴をあげた。

なんだ……、カノの事を思ったら、急に怒った?!なんだよ……一体、セトはどうしたんだったんだよ……?!

「そいつの……名前、聞くだけで……腹が立つっす……。」
「セ……セト?」

ムカつくムカつく……と怒気を孕めた声で呟くセト。何が起きたんだ……、俺は何をしでかしたんだ……、何が悪かったんだ……。

と、とにかく……謝らなければ!

「セ、セト……ごめん。俺の何がいけなかったか分からないけど……、取り敢えずごめん!」
「じゃあ、責任……とってっす。」
「へ……?」

間の抜けた声を出した途端、同時にジャージを素早い手取りで脱がした。そして、その脱がしたジャージで、腕を後ろ手に縛った。この一連の行為が、俊足過ぎてもがく間も無く直ぐに身動きが出来なくなった。
解こうともがいて、気づいてしまった。この結び方は絶対にはずれない。きっと、ネットで調べたんだろう。こんなに細かいところまで洗練されているとは……、恐怖や不安より驚きのほうが強かった。
俺が身動きしなくなると、セトは躊躇せず顔を近づけ唇と唇を合わせた。
それと同時に、リップ音が部屋に反響した。それは妙に寂しく響いた。
セトは吸い付く……いや、貪るようにキスをする。まるで、言い分が通じなくて駄々っ子している子供のような……そんな物足りない分を何かで補おうとしている感じがする。
でも、決して口は開けないつもりだった。カノともまだやってないうちに、唇は奪われてしまったけど、それ以外は奪われたくなかった。もっと深いキスなんてまっぴらごめんだ。
なので、しっかりと口を閉じて、どんなことでも耐えた。
しかし、セトが口づけをやめ、指で口をこじ開けてから、セトの舌が俺の口の中に入ってきた。例え、嫌だとしても指が口に入って仕舞えば、噛みそうになるので口を閉じるのを躊躇ってしまう。その心の迷いをつき、セトは易々と口を開けてしまった。
セトの舌が入ってくると、ゾワッと背中に何かが走った。そして、腰のあたりにそのゾワゾワが残った。なんだ……これ……。
セトは俺の舌を掴み取ると、絡みつかせたりなぞったり。見えないのに器用な動きをして、敏感なところを責めてくる。その度に水音が部屋に響き、俺の腰のゾワゾワが増えていく一方だった。
なんだか、ゾワゾワがくすぐったくて、少し動かす。そうすると、ビクンッと体が跳ねた。それと同時に股間のあたりが熱くなっていくのが分かった。

セトは何回も何回も同じところを往復してよく飽きもしないが、その都度反応してしまう俺も俺だった。モゾモゾと動いていたら、何処か固いところに当たったらしく、股間に衝撃がかかる。もちろん、耐え難い快感とともに。

「……んぁっ」

甘美な声が自分の喉から漏れた。本当に自分?と疑ってしまったが、そんな事を考えている暇もなかった。
だって、それに気づいたセトがわざと、俺の股間にその固いやつを何度も何度も擦りつけてきたから。その度に甘い声が自分の口から漏れ出し、快感がじわじわと襲ってくる。そして、暫くしてからその固いのが、勃起したセトのものだというのに気づいた。

もう……頭が朦朧として……ふわふわする……。目の前も曇ってきた……。

そうやってボーッとしていると、1番強い力で擦られた。ゴリっと音がした。

「んあんっ」

大きな声が漏れ、限界だった俺のものは白濁の液を吐き出した。
セトも口づけをやめ、俺がイッたのを見ると、ニヤリと笑った。
先程の快感を思い出し、また膨らみ始めているそこにセトは手を置いた。

「もうちょっと先に……進みましょうか?」
「……」

嫌だと言いたいけど、快感を休みなく与え続けられたせいでうまく口が動かない。出せるのは、呻き声みたいな声だけ。
セトはそんな俺を横目で見ながら、ズボンにそっと手を掛けた。




Re: カゲプロBLシンタロー総受け!【NLとGLもたまーに♪】 ( No.11 )
日時: 2017/09/17 17:34
名前: デイズ

「おおっと、そこまでだよ。」

聞き覚えのある声が聞こえた。目を向けると、カノがセトの手を掴んでいる。そして、謎の余裕の笑みを浮かべている。
あはは、と笑いながら、ダメでしょ〜と軽く言っているが、内心では物凄く怒っているのだろう。少しだけ、笑みがぎこちない。

セトはムスッとした顔で、カノを睨み、チッと盛大に舌打ちをした。

「なんで、分かったんすか?任務……行ってたんじゃないんすか?」
「任務?ああ、アレね。特別緊急任務が僕にだけきたから、中断してきた。」
「特別緊急任務……?」
「そう。特別緊急任務。」

不思議そうに首を傾げるセトに、楽しそうに笑いながら頷くカノ。

「シンタロー君を助けるっていう、特別緊急任務。エネちゃんからの、要請だよ。」

そう言って、スマホを取り出すとカノ。その画面には、少し目を腫らしたエネがホッとした様子で笑っていた。
エネ……、泣いていたのか。
セトが何かを言うのを遮るようにカノは続ける。

「いやぁ、最初は泣いて飛び込んできたエネちゃんに僕もキドも驚いたよ。何を聞いても、ご主人を助けてください!吊り目さん!って繰り返してさ……。僕は、キドから許可を貰って、任務を中断。そして、シンタロー君の家に来てみると、薬で眠らされたキサラギちゃんとそばで座るマリー。僕が話しかけたら、すぐに自分がやったって認めたよ。そして、シンタロー君の場所を聞いて、駆けつけてみたら……で、今なんだけど。」

一旦言葉をきり、物凄くいい笑顔でニコッと笑った。

「ふざけてんのか、テメェ。」

急に声高を一気に下げ、恐ろしい程の形相で此方を睨む。かなり怒っているのが、すぐに分かる。
流石のセトも少し怯んだ。

「シンタローさんの初めて、貰うのは俺って決めてたんすよ。だから、邪魔しないでくれます?」

ここまで来ても、セトは図々しくそう言い放った。そして、またズボンを掴んだ。
カノの眉毛がピクッと動いた。

「歯を食いしばれ。」
「はい?」

カノはそう言い放つと、躊躇いもせずセトの頬に拳を打ち付けた。
油断していたセトは、勢いでベットから落ちた。その隙を狙い、カノは俺に近づき抱き起こした。カノは頬に手を当てながら、ゆっくりと起き上がるセトを鋭く睨んだ。

「テメェが決めた事なんか知らねぇ。僕の好きな人に手を出して、これだけで済んだことをありがたく思え。」

ドスのきいた声でそう言い捨てると、俺を抱っこで抱え上げ別の所へ移動し始めた。
移動の間、カノがはぁ……と溜息を吐いた。

「ごめんね。気づかなくて、怖かったでしょ。」

さっきとは違い、優しい声でそう言った。やっぱりカノは、優しい。俺のことになると、特別緊急任務とかいって今の任務もすぐに中断してくるし……。ほんと、馬鹿じゃねぇの……。

「アレ?シンタロー君泣いてる!?ごめんごめん!本当にごめんね!」
「違ぇ……、よ。」
「……へ?」

込み上げてくる嗚咽を抑えながら、そう言うとカノは間抜けな声を出した。
俺はポカンとしている、カノの頬を摘んだ。

「痛いよ、シンタロー君。なぁに?」
「馬鹿だな、お前。そんな事で来るなんて……。」
「馬鹿だよ。それとも、馬鹿な僕は嫌い?」

そう言って答えを求めるカノ。
そんなの、一択しかないじゃないか。ずるいな。

「どのカノも……好きだよ。馬鹿。」
「えへへ、ありがと。」

照れたように笑うカノ。そんな彼が愛おしい。俺らは、暫く顔を合わせては、思い出したかのように笑い出し、そして口づけを交わした。

「シンタロー君。」
「ん?」
「また、デート行こ。」
「……いいよ。」

ニカっとカノは笑い、俺の髪を優しく撫でた。

Re: カゲプロBLシンタロー総受け!【NLとGLもたまーに♪】 ( No.12 )
日時: 2017/09/19 21:27
名前: デイズ

「シーンタローくーん!!」
「カノ!」

今日は、2回目のデート。
あの一件からもう1ヶ月も経った。その間に、驚愕の事実を知ってしまった。
俺がいつもメールしている相手は、カノじゃなくて大抵がキドだった事。
あんな恥ずかしい内容を見られていたという羞恥心と、なんでメールしなかったことに対しての嫉妬心から暫くカノと口を聞かなかった。

まあ、1週間経ってから、カノの方が折れて全て白状してくれたけどな。
俺の目の前では、かっこいい自分で居たいから、足りない部分がバレると恥ずかしいだとよ。そんな事気にするなんて、馬鹿みたいだと笑ってやったら、暫くいじけてたけどな。いいざまだ。

そして、今回は1回目と違い、キドもついてきていない。何回か、キドと連絡していないことを確認したうえで、今回のデートに挑む。
挑むはちょっと言い過ぎかな?

「じゃ、行こっか。」
「うん。」
「手、繋がない?」
「……うん。」

笑いながら差し出したカノの手のひらに向けて、ゆっくり恐る恐る自分の手を重ねようとだす。

「シーンタローさんっ!」
「のわっ?!」
「ああっ!」

と思ったら、後ろからの飛び込む感じと大声。俺は、完全に不意をとられ前につんのめる。でも、こけるギリギリで堪えた。
顔だけ振り返ってみると、ニコニコといい笑顔で笑うセト。
……なんでここにいるの?

「ちょっと!セト!なんで邪魔するのさ!今の、いいとこだったでしょ!」
「カノの事なんて知らないっす〜。俺の目にはシンタローさんだけ映ってたっす〜。ていうか、カノいたんすね。ちっさくて見えなかったっす。」
「はぁっ?!デカイからって調子のるんじゃねーよ!この変態痴漢泥棒カエル野郎!!」
「カノは背だけじゃなくて、心の器量まで小さいっすね。」
「うるさいっ!」
「もう、やめてくれ……。」

ギャーギャーと騒ぎ立てる2人を俺は呆れた目で見る。
あの後、セトはカノとキドの説得によりああいうことはしないと決めたらしく、前までの舐め回すような(悪くいうとオッさんみたいな)目つきがなくなった。
でも、そのかわり前よりベタベタとするようになりカノと痴話喧嘩なんてしょっちゅうだ。

こんな時はこうだ。

「セト、今回は席外してくれね?」
「嫌っす。」
「勿論、ただってわけじゃないぞ?席外してくれたら、明日セトの部屋に殿連れて遊びに来るから。」
「本当っすか?!」

目がキラキラと輝いてる。
よし、後一息だ。

「ああ、本当だ。」
「じゃ、頭なでなでしてくださいっす。」
「はいはい。これでいいか?」
「はいっす!じゃ、シンタローさん。また明日っす!」
「おー、じゃーな。」

セトが手を振りながらどんどん遠ざかる。そして、人混みに紛れて行き、もう姿が見えなくなった。

よし。これでオーケー。

「じゃ、カノ。デート行こうか。」
「僕もなでなで……。」
「……はいはい。」

ぷーっとほっぺを膨らまして、不機嫌なのを表した。最近、カノは意地になってかっこよくすることをやめたので、かわいい一面も見せてくれるようになった。
俺はクスッと笑いながら、カノの頭をわしゃわしゃと撫でまくった。
気持ちよさそうに吊り上がる口角。暫く、わしゃわしゃと撫でまくっていた。

よし、とカノが声をあげると、手をまた差し出してきた。

「今度こそ行こうか!」
「うん。」

俺はカノの手を取り、ネオンの光る町へ2人で駆け出した。
今日は、1番楽しいデートになりそうだ。





《end》