大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: シンタロー総受け【カノシン・R18多め】 ( No.32 )
- 日時: 2017/11/23 19:21
- 名前: デイズ
>>30
said : カノ
『しんたろう君、君はソイツの方がいいの?だから、僕のことをストーカーって言って邪険にするんでしょ?』
『しんたろう君、君はひどいよ。僕は君のことをこんなにも思っているのに。』
『君のとなりにいる、ソイツが憎い。ソイツなんか死んでしまえばいいのに。』
『死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ』
『でも、僕はこれぐらいじゃ嫌いにならないよ。君は恥ずかしがりやだもんね、構って欲しかったんだろ?』
『好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き』
『すぐに迎えにいくから、邪魔なそいつを消してから。』
『大好き大好き。世界で一番誰よりも』
「うわああぁぁあぁぁああぁぁあっっ!!!」
おびただしい数の封筒の中身を開けると、入っていたのは虫の死骸、謎の黒っぽいなんか、ナイフ、カッター、おまけにこの手紙。
ビリビリに破られたノートに、殴り書きのような乱雑な文字が並ぶ。
それを見たシンタロー君は、悲鳴をあげ部屋の隅に踞ってしまった。よく見ると震えている。キサラギちゃんとエネちゃんがシンタロー君に近寄り、怯えるシンタロー君に何か話しかけながら背中を擦ってやっている。
それでも、シンタロー君の容態が治ることはなかった。
僕はキサラギちゃんに近付くと肩を叩く。
こちらを振り返ったキサラギちゃんに、向こうへと指を指す。キサラギちゃんは暫く迷ってシンタロー君を見ていたが、すぐに頷き廊下の方へ出てきてくれた。
僕はシンタロー君に聞こえないように、押さえた声でキサラギちゃんに言う。
「あんなことが、毎日起きてるの?」
「はい…。でも、ここまで酷いのは初めてです…。」
「そっか…。」
「でっ、でもっ!なんで、カノさんと話したことがばれているんでしょうか?確か、部屋の中でしたよね?!」
「それは、僕も思ったよ…。」
「まるで、全て筒抜けみたいで…」
「もしかして、盗聴かもしれ…」
ープルルルルルルルッ
「!?」
不意に響く電話の音。二人ともびくりと肩を上げる。
どうやら、キサラギちゃん家の固定電話みたいだ。僕は、キサラギちゃんに目で合図すると、キサラギちゃんは受話器をとりスピーカーのボタンをおす。
「もっ…もしもし?」
"その声はもしかして、アイドルの如月モモちゃんかな?"
「はい…そうですが…。」
低いざらついた声が、スピーカー越しに聞こえてきた。
もしかして、これがシンタロー君のストーカーなのだろうか…?
"さっき、筒抜けとかどうのこうの言ってたけど、当たりだよ。しんたろう君に盗聴機を仕掛けている。だから、すぐ分かるんだよ。"
「あっ、兄を!ストーカーするのは…やめてください!兄は…怯えてしまっています。非常に迷惑しています!だから…やめてください!…今すぐやめるなら、警察には通報しませんよ。」
"あっははははははははははっ!!"
「?!!」
キサラギちゃんが勇気を出して訴えたというのに、そのストーカーはバカにしたように高笑いした。静かな廊下に奴の声が響き渡る。
キサラギちゃんは半泣き状態で、相手の回答を待っている。奴は込み上げる笑いを押さえながら、話始めた。
"ストーカー?勘違いしないで欲しい。僕は、しんたろう君に変な虫が近付かないように見張って、守ってるだけさ。それをストーカーだなんて…面白いことを言うねぇ!"
そう言って笑うアイツ。
完全に狂っている。
見張って守っているだけ?冗談じゃない。
僕は込み上げる感情を押さえ込みもせず、キサラギちゃんから受話器を奪い取る。
「もしもし?お前の嫌いな奴だけど。」
"あぁ?"
僕に変わった途端急に低くなる声。でも、そんなの怖くもなんともなかった。
瞳を潤ませ心配気に見つめるキサラギちゃんに、笑いかけるとまたアイツの方へと集中を向けていった。