大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: シンタロー総受け【カノシン・R18多め】 ( No.74 )
- 日時: 2017/12/20 02:17
- 名前: デイズ
Said : シンタロー
重たいまぶたを開けると、そこは見たことない場所。窓から入る光に、目を細める。
白い壁に天井。アルコールの臭いが、ぷんっと鼻をつく。
すぐに病院だと理解した。
『妹さんっ!ご主人、起きましたよっ!』
エネのそんな声が聞こえ、バタバタと騒がしくなる。
「お兄ちゃん、具合はどう?なにか食べる?」
「今のところ大丈夫だ。食べ物は……いらない。」
一瞬、食べると言いかけたが、相手はモモだ。キドとかならまだしも、モモだからどんなのが出てくるのか怖いのだ。
下手すりゃ、それが致命傷で死にかもしれないし…。
モモは、お腹が空いたら言ってよー、と言い布団をかけなおしてくれた。
…モモも成長したんだなぁ。染々と思ってしまった。
モモは荷物の片付けなのか、棚の方へ近づいていった。
近くの壁に時計が取り付けてあったので、時間を確認する。ちょうど長針は、9の文字を指していた。
明るいから、朝の9時ぐらいなのか。
「おはようキサラギ。」
「はよっす!キサラギさん。」
ガラッと音がして扉が開いた。
そこから、キドとセトの2人がやって来た。
キドとセトはオレを見ると、嬉しそうに顔を綻ばせた。
「起きていたのか、シンタロー。具合は良さそうじゃないか。」
「おはようございます!シンタローさん!元気そうでよかったっす!」
キドとセトがオレのベットの近くにより、しゃがみこんだ。
「血を吐いて、そのおかげで貧血で倒れるなんて…、まぁシンタローらしい。」
「まあまあ、貧血ですんでよかったっすよ。」
呆れたように言うキドと、珍しくフォローできているセト。
にしても…、この2人だけとは珍しい…。カノはいないだろうか?
てっきり、オレの足元ですやすや寝てたりするかと思ったのに。
オレは疑問に思って2人に訊ねた。
「なぁ、カノはいないのか…?」
「……」
さっきまで笑っていたキドとセトから笑みが消え、モモとエネから鋭い視線が浴びせられた。でも、それも一瞬のこと。
キドは気まずそうに笑いながら、
「ああ、アイツは寝てんだよ。全く、恋人がこうなってんのにって感じだよなぁ。」
と言った。
セトもそうっすよね!と慌てて、取って付けたように言った。
キドとセトがカノと恋人同士なのが、いつの間にかバレていることにも驚いたが、それよりもこの場の空気に驚いた。
きっと、何かがあるんだろう。
もう一度聞こうとしたとき、ガラリとまた扉が開き、白衣に身を包んだ中年の男が入ってきた。
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