大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: 文スト BL、R18有 乱歩受け中心 ( No.1 )
- 日時: 2018/05/14 00:20
- 名前: 皇 翡翠
・甘酸っぱいlemoncandy 太宰×乱歩
「おはよーございます。」
そう言って出社してきた人物、太宰は珍しく出社してきた…といっても
「太宰っ!何をしていた、この唐変木!もう昼過ぎだぞ、」
太宰の声に反応し鬼の形相をして太宰の肩を掴み大声を出したのは国木田、無理もない出社時間はとっくに過ぎてしまっているのだから。
「少しくらい良いじゃないか、国木田くん。…其より、乱歩さんは?」
「少し処ではないっ!…何?乱歩さんは今出払っている所だ、そろそろ帰ってくる頃だろ。」
「そっか、」
「嗚呼、其がどうかしたか?」
「いや、特に何もないよ」
「ただいまぁっ、あれ?太宰、来てたんだ。」
帰社してくるなり元気な声で部屋を覗けば太宰を視界に捉え
「お帰りなさい、乱歩さん。はい、先程出社してきたんですよ。」
「そっか、」
「お帰りなさい、乱歩さん。」
「ああ、そうだ、乱歩さん。このあと予定無いですよね?」
「んー?そうだけど、僕は今から社長に報告して褒めて貰いに行くんだ。」
「では、そのあとにでも出掛けに行きませんか?」
「何を言っている、貴様はっ!まだ何もしておらんお前が休憩に入るなど俺が許さん!」
「じゃあ、僕は社長室に行くから」
そう言って乱歩は颯爽と社長室へ向かった
そう、何時だって乱歩さんは社長を優先するのだ
この時太宰は社長には敵わないなぁ、と思ってしまっていた
「はぁ…国木田くんのせいで、乱歩さん行っちゃったじゃん。」
「いいからさっさと仕事しろっ!」
えー、等とぼやき乍も仕事に取り掛かった
- Re: 文スト BL、R18有 乱歩受け中心 ( No.2 )
- 日時: 2018/05/14 01:57
- 名前: 皇 翡翠
太宰は、はぁと溜め息を零して窓を眺めていた
社長に報告をしに行ってから一向に戻って来ない乱歩さんを想って_
仕事は?といえばもうとっくに済ませてしまった
「おい、太宰。戻って来てあげたよ、どうせ要領の良い太宰の事だしもう済んでるでしょ。」
「…来てくれたんですね、乱歩さんっ!さぁ、出掛けましょう。」
「まぁね。まぁ…帰ろうとも思ったけどね、は?僕出掛けるとは云ってないよ」
「乱歩さん、可愛い後輩のお願いだと思ってそこをなんとか出来ませんか?」
「僕はお前を可愛い後輩だなんて一度も思ったことはないね。」
「えぇ、そうですか…」
「うん。あ、でも駄菓子屋で買った分のお金払って呉れるならいいよ。」
「払えば良いんですね?勿論ですよ。」
「よし、其ならば良いよ。ほら早速行こう!」
「はい。」
二人きりの機会を作れたと思い乍返事をして探偵社を出たのであった
「乱歩さん、相変わらず好きですね。」
最初に来たのは甘味処だった。お腹を空かせたままの乱歩さんに私もそういえば何も食べていなかったことに思い出して来たのだ
「うん、甘いからね」
と言った。私が序に食事代も払いますよ、と言ったら遠慮無しに乱歩さんは何杯もぜんざいを食べて、…お餅は残し小豆だけだが。
そんな様子を微笑ましく眺めて暫くすれば店を出た
そのあと、駄菓子屋に行けば
「おや、乱歩ちゃん来てくれたのかい」
嬉々とした様子で小柄なお婆ちゃんがいった
「うん!此処の駄菓子僕好きだし。」
昔からの馴染みなのだろう行き付けだったからか楽しそうに笑顔で会話をしていた
此処でも乱歩さんは遠慮無しに沢山選んだのだった
そんなことは気にせずに次に向かったのは河原だ
二人は土手に並んで座っていた
「乱歩さん、」
徐に私は口を開き、乱歩さんはといえば
「んー、なぁに?無駄な話は聞かないよ?」と同じ飴の袋を2つ開けていて
ひとつを私の口に無理矢理入れてこう云った
「僕は、太宰の気持ちに応えられないもん。」
太宰は自分の気持ちを見透かされているんだ、と思った
乱歩さんの言葉に虚しさが心に芽生えた、ような気がした
あぁ、また回避された、好きの二文字を言葉にさせて貰えなかった、それどころか否定するかのように断られ、けど其と同時に次の彼からの言葉に私は嬉しさが込み上げてきた
「今日は有難う、其なりに楽しかったよ」と云って貰え
「そうですか、其ならば良かったです。」と精一杯の微笑を浮かべ答えた
乱歩さんと同じ、レモン味の飴を舐め乍虚しさと嬉しさが織り混ざったような困惑した気持ちでいると甘酸っぱさが増した気がした_。 End