大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: 文スト BL、R18有 乱歩受け中心 ( No.11 )
- 日時: 2018/05/21 23:37
- 名前: 皇 翡翠
注意点 敦愛され 太宰→敦←国木田 モブ敦 モブ乱 少し暴力 R18
拐かされて1
「敦君敦くん敦くーん」
「……何ですか、太宰さん。少し忙しいのですが」
机仕事に向かって居る最中、上司の太宰さんが迷惑な程話し掛けて来た。
軽く流し乍扱ったことのない電子機器を操作する。
「あ、其処は……」
「違いましたっけ?」
如何やら操作を誤ったようだ。しかし、何処を間違ったのか分からない。
太宰さんが僕の手を握って指示を始めた。
照れて、顔に熱が集まる。
「ちょ、太宰さん……何ですか?は、恥ずかしいです。」
「敦君が可愛いからだよ」
顔が近付き、僕に触れる距離になった瞬間、国木田さんが僕らを叩いた。
機嫌悪そうに僕を離す。
「敦、仕事だ。それと……危機感を持て。太宰に食われるぞ」
「く、食われる……?」
太宰さんが僕を食べる?
一体何を云ってるんだろう。
よく分からずに、僕と国木田さん、太宰さんの3人で外に出た。
* * *
「富豪がペットの虎を逃がした……これって本当なの?」
先程の電話で、そんな話が入った。
「はっきり云って半信半疑だ。依頼人の声に焦りも無く、向こうから一方的に話され、一方的に切られ、掛け直すにも公衆電話。悪戯の可能性が高い」
「乱歩さんも朝から見てないから頼れない、か……」
このままでは私達だけで推理しなければならない。
乱歩さん、何処に行ったのだろう。
「其れもそうだが……太宰、抜け駆けするな」
国木田君が目付きを鋭くさせた。
口を尖らせ、不服そうである。
「何の事かな?国木田君も私のように押しを強くすれば良いのだよ」
「其れが出来れば苦労はしないんだがな……」
額に手を置いた姿は恋で悩む思春期の少年そのもの。
敦君は皆好いているが、是非国木田君を応援したいものだ。
まぁ、私が頂くけど。
「ん……そう云う敦はまだ茶を買いに行っているのか?」
「商店に行ってから15分は経ったね。一寸見に行こうか」
私達が店へと歩みを進めた時、白い虎柄の猫が行儀良く目の前に座った。
「何だ?餌ならやらんが」
「……国木田君」
私は猫の首に取り付けてあった紙片を広げ、彼に見せる。
国木田君は顔色を変え、私と共に探偵社に駆け戻るのだった。
《虎は見つかりました。ご協力ありがとうございました。愛を注いで可愛がりますね。
それと、面倒な異能を持つ社員も1名此方で引き取りますね》
* * *
此れから先暫く(もしかしたら戻ってこれないかも)更新できません。
楽しみにしていただいてた人には申し訳ないです…。
- Re: 文スト BL、R18有 乱歩受け中心 ( No.12 )
- 日時: 2018/05/22 18:25
- 名前: 皇 翡翠
* * *
「敦君、敦君起きて」
「乱歩さん?あれ、僕は……」
僕は暗い部屋の、立つ事も出来ない程小さな冷たい檻の中に居た。
茶を買いに店へ向かったのだが、途中強力な薬を嗅がされた記憶が蘇る。
檻内では乱歩さんも一緒であった。
それにしても……身体が痺れて動かし辛い。
「乱歩さん、その首輪は何でしょうか?」
乱歩さんの首には革製の茶色い戒めが嵌まっていた。
彼は首輪に触れ、僕の首元へと指差す。
「僕も起きたばかりだから分からないけど……敦君にも、多分白かな?首輪があるよ」
「え……」
確かに、云われてみると違和感があった。
「一体、誰がこんな真似をしたんでしょう?」
「ん……推理したいけど、眼鏡がないからさ。異能が使えないんだ」
乱歩さんは社長に怒られた時のように萎れる。
この人は一般人の筈だが、異能者だと勘違いしているのだ。
「えーと、そう、ですね。僕の身体の痺れが取れたら脱出を考えましょう」
乱歩さんにはこれ以上頼めない。
僕は身体を起こして室内を見回した。
質素な西洋な椅子に机。
床に広がる赤い絨毯は毛が長く、横になっても身体を痛めないだろう。
「外は暗いですね」
月明かりが部屋の中を照らしていた。
「うん。そうだよ。大体深夜2時って所かな?」
乱歩さんが檻に背を預けた時、部屋の扉が開いた。
「気が付いたかい?俺の可愛い愛玩動物達よ!」
暗いままなので見え辛いが、日本人と見られる、スーツで顔の整った男性が嬉々として近付いた。
「あ、愛玩?」
「……ふぅん」
顎に手を添えた乱歩さんが、狭い檻の中で後退った。
その目は何か分かったようだ。
「やはり、知り合い同士を入れるとストレスは溜まらないものだね!さぁ、主人の俺が可愛がってやろう」
そう言って男は檻の戸を開け、僕らを引っ張り出した。
見た目に似合わず、力が強い。
「一体何なんだ 説明しろ!」
思わず声を荒げた僕を、男は冷ややかな目で見つめた。
そのまま無言で壁に投げ飛ばす。
「がっ……」
「敬語を使え、敬語を」
「敦君!今は従って……躾とか云って殴られるよ」
乱歩さんが男の腕に掴まれたまま、立ち上がれない僕に声を掛けた。
しかし、その乱歩さんも床に叩きつけられる。
「乱歩さん!」
「今は従う?君達は此れから俺がずっと飼うんだ。本当は敦君だけにしたかったけどな……調べたら乱歩君は相当厄介な異脳を持っていた」
つまり、乱歩さんは巻き込まれたと云うこと。
そう考えると心臓が痛くなる。
「まぁいいや、さぁ皆で風呂に行こう」
軽く放心状態のまま、僕らは強制的に連行された。