大人二次小説(BLGL・二次15禁)

Re: 文スト BL、R18有 乱歩受け中心 太中も ( No.51 )
日時: 2019/07/27 13:16
名前: 皇 翡翠

※時系列は探偵社、マフィアが同盟中 R 中乱


一度で良いから

 知ってしまった。
 知ってはいけないと思いつつも好奇心が勝ってしまったのだ。
 中也は見てしまう。

「君は僕の事好きなのかもしれないけれど、僕が君を好きになる可能性は無い。
だから、そんな気持ちを何時までも持っていられたら迷惑なんだよね」

 彼はあっさり切り捨てた。
 夕方の街中。それほど人のいない路上。その裏でその言葉は投げ掛けられた。
 そしてその相手は涙目を見せた状態で走り去っていった。

「随分酷ぇ振り方するじゃねぇか」
「……訊いていたんだ。変わった趣味を持ってるんだね」
「偶々に決まってんだろ!」

 互いに同盟を組んでからの僅かの時間。そんな最中、乱歩と中也は二度目の出会いを果たす。

「手前は結構非道な人間なんだな。好いてくれる人間をそんな切り捨てるなんてよ」
「……?だって、何時までも未練がましく想って期待するなんてそれこそ気の毒じゃない?だったら早く切り替えて行った方が自分の為にもなるからね」
「………」

 中也は乱歩の発言に無言になってしまう。
 確かに彼の発言にも乱歩なりの優しさが残っていた。それは確かに一つの立派な案であり、乱歩に説得力があった。だから、それを平然と云ってのける乱歩にまともに対峙しても勝てないと早々に判断した。

「手前はそうやって…」

 そうやって、周囲を狭くしている。
 彼の本質を少しだけ見てしまった中也は彼の自分への気持ちもきっと届いていないのだろうと思う。単純に同盟という一時的な関わり合いでしかないのだから仕方がない。

「じゃあ、手前は俺の事をなんとも思って無いみてぇだし…」
「えっ…?」

中也は乱歩をコンクリートの壁に追い込む。逃げられないように手を壁に叩きつけるように伸ばして彼の頭の横に置く。
 中也は、自分も何とも思っていないと切り捨てられてしまうのならば、いっそめちゃくちゃにしてしまえば良いのではないかと考えたのだ。自己中心と云われるかもしれないが、この先に可能性が無いのならばいっそ傷を残してしまおうと考えたのだ。
 別に中也は乱歩に好意を抱いている自覚は無い。単純にそうやって切り捨てられる人の山に、今こうして対面している自分もまた同じ山へと放り投げられてしまうことに腹立てていた。
 頭の中で中也は次の行動を考えずに衝動に任せる選択肢を取る。

「手前の中に深い傷を残してやるよ」

 少しの緊張を払い除けて艶然と微笑む。

 初めてあった時から中也は乱歩を気にかけていた。当初はあまりの自由な振る舞いに拍子抜けさせられて、次に警戒心を強める。しかし彼の警戒心のなさにこちらとしてもそれを緩めるしか無かった。
 そんな異形な男に興味があった中也だが、今こうしていると、思う。
 身長こそ乱歩が勝っているが、精神的には幼さや異端さが際立っていると。
 此処でまた新たな発見を得る。だから興味を持ち、近づいているのだと中也の心の底にある何かは呻いている。

 しかし、結局はこうして近づけるのも僅かな刻だけなのだ。同盟が解除されてしまえば直ぐにまた敵対するのだ。

「こうやって僕を追い詰めたつもりかもしれないけれど、そんな簡単に僕はやられないよ」
「だろうな。けど、生憎手前を殺したりしねぇからそこは安心しな」

 そう一言添えて、中也は直ぐに唇を相手にくっつける。

「くっ……んんっ」

 口内を中也の舌が暴れて乱歩を惑わしていく。乱歩は、息継ぎをするので精一杯となり、まともに思考が働かないでいた。
 その隙に、服の上から乱歩の雄に触れる。

「んぁっ……」

 その衝撃を受けて乱歩は身体を跳ね上がらせる。
 それでも此処で中也が主導権を握っていることに悔しいと思う乱歩は中也のズボンのファスナーに手を掛ける。

「うわ……でか」

 乱歩は本音を溢す。

「お、おい……」

 中也の雄を視界に捉えた乱歩は、使い込んでますと云わんばかりの成長を見せているそれが微かに反応したのを見て、そっと握る。

「んっ…ら、んぽ手前!」
「…んにゃっ!」

 何時のまにやら乱歩が主導権を握りかけていたので、中也は乱歩のものを服の上からまさぐり始める。
 乱歩は久しく自分で触れていなかったこともあり、他人に触られたことで過剰な反応を見せてしまう。声が裏返る。
 此処が何処かも忘れる程に乱歩は感じたものを素直に声に出してしまう。

「ふはっ」

 遂にズボンからそのものを取り出して直に触り始める。既に半勃ち状態となり、脚も震えを我慢してなんとか身体を支えて立ち続けている。
 なんとか崩れないように中也も片腕で彼の脇の下に通して助けながらももう片方できつく握る。ぐちゅぐちゅと卑猥な音は徐々に大きくなっていく。

「んっ、ふっぅ…」

 乱歩の気持ち良さそうな吐息は中也へと届き、煽っていく。
 そして先端からは先走りがじわじわと溢れていく。そうして中也は彼を弄んではいるが、乱歩に影響されてとっくに中也も我慢を出来ずに勃ち始めていた。
 きっと届きはしないと思いながらも乱歩への欲望をぶつけていき、より一層強く刺激を与えていった。

「やっ…うぁっ…だ、めっ…」

 何処からでているのか、色気たっぷりの喘ぎに中也は加害したいという衝動に駆られる。そして彼の表情がどんなものか、と覗き込むと、彼は真っ直ぐに中也を見ていた。目が潤いを見せてはいるが、じっと見ていることでそれを耐えている。目が合ってしまい、何故だか恥ずかしくなってしまった中也は手に握っているそれを強く刺激を与えて誤魔化した。

「んんっ…イく…!」

 乱歩がそう吐露すると、その予言は直後に行われ、勢いのままに出した。

「はぁ、はぁ……」

 まさか乱歩がこんな単純に反応してイったのだと思うと中也は嬉しくなりら更に興奮してきた。

「もう、離して…変態!」
「変態か。確かに否定はしねーよ」

 身体の崩れを整えて、乱歩は中也を一度睨んでから直ぐにその場から離れようと動き出す。
 いくら人目が無いとはいえ、路上で身体をまさぐられていい気分になどなるわけもない。
 さっさと出ていき、もう二度と対面しないように注意しておけばいい、と乱歩は考えていた。
 だが、彼はーーー中也はそれで終えるつもりなど毛頭無い。そもそもこの関係を崩しても構わないとすら思っていたのだから、ただ触ってあげただけで済ませるはずが無い。

「んぃっ痛いっ!」

 襟元を掴まれて、乱歩は首を絞められた苦しさから体勢を崩して、前進したかった筈が後退させられ、終いには尻餅をつかされてしまう。
 身長で劣っていた中也も今では乱歩を見下ろしている。
 乱歩は怖くなる。何故こんな仕打ちを受けなければならないのか、と。中也と自身の関係に何か異常性が合ったのだろうか。乱歩の揺らぐ目は真相など掴めないまま、ただ中也の手つきを追いかけていく。
 最後までパンツもろともずり下ろされてしまい、下半身の肌は外気に晒される。

「ゃ、やめて……っ」

 次になにをされるのかと恐怖を抱きながら中也を見ると、中也自身は再び元気を取り戻していた。ぱんぱんに抑えられているそれは早く解放されたいと主張をしており、乱歩は中也の真意を理解した。

「……いいよ」
「―――は?」
「君の好きにするがいい。僕も今は楽しむこととするよ」

 乱歩が悟った表情を見せて両手を前に出して受け入れる体勢を魅せられた気分になる中也。
 気持ちも受け入れてもらえたのでは無いかと淡い期待もしてみるが、それは淡いままだ。

「どうなってもしらねーからな」
「んんっ…ふぅ、ふぁ…」

 尻の割れ目の奥へ指を滑らかに滑らせると、隠されていた穴を発見し、そこへとゆっくり浸入させる。
 乱歩も異物への嫌悪に眉間に皺を寄せて耐える。


「はぁ…んぁっ」

 指の本数を増やして、更に奥へと遊びに向かう。もうどう思われても構わない、と捨ててはいたものの、それでも乱歩の身体への負担を気にしてあまり自由に闊歩する気持ちにはならないでいた。

―――こんな中に俺のもの挿れたら壊れちまうんじゃねーか?

 徐々に抜き差しの動きを速めていくと、それに伴い乱歩へも快楽が流れ込み始めて強い刺激が訪れればきっとイってしまえるのだろうと自分の身体を理解していた。

「……ふぁあっ!」

 最後に勢いよく中にあった指を抜かれ、危うくイきそうになってしまう。
 目がぱちぱちと何をされたのか少しずつ解いて行こうとしていたが、その答えへの導きの前についに元気な中也のものが挿入される。

「ひっ、いぃ、いった…!」
「くっ、手前もう少し…緩めろ!力を抜け!」
「それ以上、むりぃ…」

 先が入り込んで乱歩の尻は素直に痛みから収縮する動きを見せた。
 経験したことの無い圧迫感に脳内が大きな刺激を受け止められないでいた。

「んだよ…初めてなのか?あんなに指で喘いでたのによ」
「あ、ったりまえだ!」

 乱歩も少しずつ彼のものを受け入れるべく身体の緩みへ注いでいき、中也の顔から苦痛の色が取り除かれていく。
 それでも息の荒い乱歩は中也へとしがみついてなんとか凌ごうと努力している。その刹那、乱歩の健気さに内にいたものが震えて、より大きさを増していく。

「へ、んたい……んんっ!」

 苦しさに加えてなにかが疼き、乱歩も中也も更に息を荒げる

「くっ…動くからな」
「ん…んぁっ!」

 その言葉通り抜き差しを始めていき、乱歩へもう衝撃が走っていく。
 痛みが上回りはするものの、それでも違う何かも混ざりあい、涙が理解出来ないとゆっくり落ちていく。

「くっ…やばい…」
「もう…だめ…イく!抜い…て」

 中也も限界であり乱歩も終わりを迎えたいと思っていた。
 流石に中でそのまま出してしまえばきっとその後の関係は泥沼となるだろう。めちゃくちゃにしてしまえば、なんて云いながらも決心がつかない中也はゆっくりと抜いていく。
 その動きを感知した乱歩は身体を痙攣させてそのままイった。
 そして中也もまた外で吐き出した。

「……君は本当に、元気だね」
「……んだよ」

 乱歩は大きく呼吸をして身体の空気を入れ換えていく。

「こんな路上で発情して愚かだね。その吐き材料として僕を利用したんならもっと非道だよ」
「……え」

 話の流れが今一つ掴めていない中也は、ぽかんとした表情を見せる。
 だが、乱歩はそんな彼を放っておいてどんどん身支度を整える。身体の中にまだ気持ち悪さが残っているが、それを感じさせないように冷たい目を送る。

「君が僕にしたことを忘れはしない」

 それが中也の望んだ言葉であったのか。
 やり方が如何であろうとなんとも思われていない大勢の中からは取り外されたのだ。
 暫く乱歩の頭の中は、中也で埋め尽くされていたのだから。