大人二次小説(BLGL・二次15禁)

Re: 【文スト】芥敦ばっかり【敦総受け】 ( No.10 )
日時: 2018/08/14 20:03
名前: デイズ

Said : 敦

「芥川〜!」
「人虎。」

何故か判らないが、芥川本人から直々に探偵社に僕の呼び出し電話が来たのだ。
僕は、仕事に集中したいからと云ったけども。探偵社皆から「行ってあげないと彼氏が可哀想だよ」とか「仕事より恋人との時間を大切にしな」とか云われるし。
其れに行かないなら、芥川と今何処迄いったか教えろって云うものだから、飛び出す様にして探偵社を出てきたのだ。

場所が判らなかったけど、直ぐに見つけたので安心する。
近くに寄って見ると、少し顔色が優れない。体調不良でも来る程の事って何だろう。

「……人虎。」
「何、ぐぁわっ!?」

急に芥川の羅生門が頚に巻き付き、キリキリと締め上げられる。
息が出来ず、噎せる事も出来なくなる。苦しい……。

「人虎、僕と心中しろ。」

此奴、目が本気だ。
此の目は確実に殺してくる。まずい……、逃れなくては……っ!

足を虎化し地面を思い切り蹴り、丁度逆上がりの様にぐるりと一回転する。
少し緩んだ隙をついて何とか羅生門から逃げ出す。
肺に急に空気が送り込まれ、余りの量に噎せかえり喉に焼けつく様な痛みが広がる。

警戒して芥川を見ると、芥川は呆然と此方を見ていた。
然し、急にふふっ……と不適な笑みを溢した。

「承知した。僕、一人で死ぬ。」
「な……っ?!」

ゆらりと不気味に揺れる外套。羅生門が鋭く、包丁の様になり芥川の頸元へ当てられる。
まずい……っ!

「頸動脈を切り、生を絶つ。」
「待てっ!!」

急いで近寄るが、駄目だ間に合わない!
僕が庇う前に芥川が羅生門で頸動脈を切ってしまう。其れ丈は避けたい!間に合って呉れ!











「はい、そこまで。」

そんな落ち着いた声が聞こえると、僕の虎化も芥川の羅生門も消えるように解けていった。
クスクスと笑う声。其処には太宰さんが僕らの事を笑って見ていた。

「芥川君、自殺愛好家のセンスがないよ。心中はもう一寸頑張れば善くなったのにねぇ。残念だよ。」
「何故、止めたのですか!太宰さん!」

芥川は太宰さんに詰め寄る。鬼の形相で胸ぐらを掴むが、太宰さんは相変わらずの笑顔だ。

「逆に止めないって云う選択があったのかよ。芥川。」

上の方から声が聞こえる。
少し見上げて見ると、近くの看板に逆さまにぶら下がる……否、立っている中原さんの姿。
又此の二人だ。嫌な予感然しない。




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