大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: 【文スト】芥敦ばっかり【敦総受け】 ( No.2 )
- 日時: 2018/07/31 07:40
- 名前: デイズ
『初デエト』
Said : 敦
「人虎、何処かへ出掛けよう。」
「……へ?」
一寸した昼下がり。探偵社の昼休みの時間帯に、芥川と会うために外で昼食を取っていた。
手近な定食屋に入り、茶漬けを食べようと箸を上げたときに、芥川の第一声。
「何処かって、何処へ?」
「何処かは何処かだ、愚者め。」
当たり前に思う事を聞いたら、答えになっていない答えが返ってきた。しかも愚者って……、貶されたし。目の前の芥川はそんな事を気にしている様子は無く、お茶を旨そうに煤っている。
何なんだよ……もう。
「だから、何処かっていっても、いろんな場所が在るだろう?決めないと、場所によっては行けないかもしれないンだし。」
「何っ、僕と行くのが嫌だと……?」
「違う違う、そうじゃ無くて……って、やめてやめて!こんな場所で羅生門出さないで!!」
なんか、話が通じないんですけど……。
不吉にうようよと波打っていた芥川の服は、少しずつだけど静まり始めていた。
全く、何こんな事でピリピリしているのか。なんで、何処かに行くって云うだけで、こんな神経を尖らせて……。
取り敢えずよく判らないけど、お茶漬けが冷めるので食べることに。
この際、二人は無言で黙々と食べていた。おかげで、芥川が気になってお茶漬けの味所では無くなって仕舞った。
「で、何処にするの?」
「僕は知らぬ。」
定食屋を出ても相変わらずこんな感じである。何なのだ彼奴は。
何だか、此の態度に腹が立ってきた。
「あっそ。じゃあ、良いよ。何もないなら、僕も行かないし。」
すると隣から物凄い殺気を感じ、振り替える間も無く羅生門がびゅうっとスレスレを通り抜けた。驚きすぎて、悲鳴も上げる隙がなかった。
羅生門は僕を囲むように、近くの壁に突き刺さっていて、逃げる術もない。
恐る恐る芥川の方を見てみると、無表情乍も起こっているのは一目瞭然だった。
「明日、探偵社を休め。」
「えっ、無理……」
「拒むのなら、容赦はしないぞ。」
「何をっ!?判った判ったっ!休む休む休みますっ!」
此のまま否定を続けたら、絶対殺される目だったので急いで首を縦に振る。
僕がやっと頷くと、芥川は無表情乍も満足そうな感じで羅生門を引っ込めていった。
「最初からそうすれば善いものを……。まあ、良い。明日、迎えに上がる。その日に備え準備を整えよ。」
それだけ云うと、芥川は羅生門を使って何処かへと行って仕舞った。
一体、何なのだろう。
結局は、明日芥川と二人で、何処かへと行くのか。
ん……?
芥川と二人……??
「あ……。」
今更だけど、何故芥川がああ云ったのか判って仕舞った。
きっと、これは……。いや、確証は無いけども……。
一人で火照る頬を押さえた。
きっと、デエトをする心算なんだ。
続き>>3