大人二次小説(BLGL・二次15禁)

Re: 【文スト】芥敦ばっかり【敦総受け】 ( No.6 )
日時: 2018/08/05 01:13
名前: デイズ

Said : 敦

肯定を認めた様な沈黙が三人を包む。こういう時に何も云えないんだよっ、芥川!
誤魔化さなきゃ、中原さんにバレてしまうじゃないか!いや、もうバレているけども!

頭の中はパニックになり、一秒一秒時間が過ぎるのが長く感じる。つ〜と謎の汗が背中を伝う。
何も答えない二人を肯定と認めたのか、中原さんの目が細められた時……

「何を云っているのですか、中也さん。 僕が何れ程人虎を嫌って要るのかお判りではないようですね。驚き過ぎて、僕、暫く固まって仕舞いました。」
「いや、そうか。悪い悪い。だよな、変なこと云ってすまんな。じゃあ、二人で楽しんでいけよ。」

少し不自然な気もするけど、中原さんは其れで納得したらしく、又カウンターの方へ向きマスターらしき人に声をかけている。
あ、危なかった〜……っ。

「おい!芥川!危なかったじゃないか!!」

小声で芥川にそう云う。

「ふん、僕にかかればその様な事。赤子の手を捻るくらい容易い事。」
「いや、さっき少し黙っていたじゃないか!」
「知らぬ。」
「おいっ!」
「黙れ。あれを見ろ。」

小声で云い合いをするが、芥川により一旦休戦。
不満ではあったが、芥川の指差した方向に目を向ける。

「……っ!」

僕は驚いて一瞬幻覚かと疑ってしまった。
だって、其所には居る訳がない。いや、この人ならギリギリ有り得そうな人が居るのだ。

「行くぞ、人虎。」
「えっ、ちょっ待って!」
「待たぬ!」

そう云って僕を半ば引き摺る様にして芥川は歩く。いやだぁ、さっきもバレかけたのに〜。
この人には絶対バレる〜。

「あれぇ、芥川君と敦君ではないかぁ!こんな所で何をしているのだい?」

其れは此方が聞きたいですよ、太宰さん!
なんでこんな所にいるんですか!職務は?仕事は?依頼は?任務は?国木田さんは?
と聞きたい衝動を堪えて、僕は黙る。

もう、バレてしまっているから最早隠す事もないだろうけど。

「今日は二人でお忍びデエトかい?羨ましいね〜。」
「然り。楽しい限りです。」

いや、それは多分お前だけ。僕は女装やらなんやらして疲れてるんだ!

「敦君が探偵社を休んだのは、そういう理由だったのだねぇ。」
「……。」

此方に目を向けて、笑いかけてきたけど喋らない。喋るなって云われたし。
然し、少しだけ不穏な空気が左側からしてきた。

「太宰さんからの問い掛けを無視するのか人虎。さもなくば、此の首を切り落としてやる。」

一体お前はどっちなんだよっ!
喋るなって云ったり、喋ろって云ったり、もう訳判んないよっ!!

「……違いますよ。芥川に、休めって云われて。」
「へぇ、芥川君もなかなか強引な事をするようになったねぇ。敦君も其れに従うなんて、お熱いねぇ。」

あははっ、と陽気に笑う太宰さん。
すると、何故か太宰さんは手をあげて、大声で叫び始めた。

「中〜〜也〜〜っっ!!面白いものがあるよ〜〜っ!!」

ギャーッ!!
太宰さん、僕らが面白いからって中原さんにもバラす気だ。ヤバい、来る前に僕だけでも逃げよう。

「あぁ?なんだよクソ太宰。何が面白ぇもんだよ。」

あ〜〜、駄目だった。無理だった。
というか、中原さん此処に来るの早くないですか?

「この二人、実は芥川君と敦君なのだよ。」

笑いを堪えながら、太宰さんはそう云う。
ヤバい、まずい。

中原さんの目が此方を向き、固まる僕ら。いや、芥川は相変わらずの無表情だから、焦っているのかどうなのか。
もう、早くこの場から消え去りたいっ!


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