大人二次小説(BLGL・二次15禁)

Re: 【文スト】芥敦ばっかり【敦総受け】 ( No.7 )
日時: 2018/08/05 23:44
名前: デイズ

Said : 敦

「あ"?んなの、知ってるぞ。」

……はい?

「あら。判ってたのか、つまらないねぇ。」
「手前ェの暇潰しにはもう飽きた。」

え、ちょちょちょっ。一寸待って!
いいいいい、今、今、中原さん……知ってるって云った?!
嘘だあああっ!!

「人虎、心が煩い。」
「逆に何でお前はそんなに冷静なんだよおおおっ!!」

嗚呼、もう恥ずかしさで昇天してしまいそう。というか、バレているのならこんな破廉恥な格好をする必要は無いわけで。其の事も更に僕を赤くした。

「まぁまぁ、落ち着いて敦君。なにも、今になって判った訳じゃあない。」
「……如何いう事ですか?」

太宰さんはニコニコと笑いながら、中原さんの方へすすすっと視線を向けた。
中原さんは其の視線が鬱陶しそうに手で振り払うと、溜め息を吐いて語り始めた。

「ポートマフィアも探偵社も、手前ェらがそういう関係になってからバレてる。」
「……へ?」

ポカンと呆然となる僕。芥川とそういう関係になったのって、二月程前の話で其の段階でもうバレていたのかと驚きが隠せない。
言葉を発する事はなく、只々固まって仕舞っている僕と芥川を面白そうな目で二人は見る。如何にも、意地の悪そうな笑みを浮かべて。

「いやいや、判らない方が可笑しいよ。探偵社で判らないのは国木田君と鏡花ちゃんぐらいじゃあないかな。この間なんか、敦君と鏡花ちゃんが任務でいないときに、ポートマフィア対策の話し合いをしたのだよ。其の時、芥川君の事にも触れたときに賢治君がね、『ああ、敦君の恋人ですね。』って云いかけて、急いで谷崎君と云い訳したのだよ。いやぁ、あれは傑作だった。」

そう云ってあははっと盛大に笑う太宰さん。何時の事なのか判らないけど、そんな恥ずかしい事があったなんて……。
賢治君も中々容赦がないなぁ。近いうちに僕からあまり広めないで呉れと頼んでみよう。

「此方も面白ェのあるぞ。樋口が最近白い虎の絵を描いてはよくビリビリに引き裂くか、悪意のある言葉を書き連ねるか、落書きをして馬鹿笑いをするものだから理由を聞くと、『此奴が先輩をたぶらかすから!』と云うんだ。其れに対して、銀は虎のぬいぐるみを嬉しげに抱き締め、『新しいお義兄さんになるから。』と笑うのさ。なんだか、結婚に反対する母親と賛成する妹みたいで面白ェだろ?」

そう云ってくくくっと大分抑えて笑う中原さん。ポートマフィア内でもそんな恥ずかしい事が起きているのか。芥川はまだ無表情だけど、少しだけ表情が険しくなったような。
取り敢えず、此の儘、此所に居たら公開処刑を続けられるだけ。芥川に別の場所へ移ろうと提案する。然し、反応はなし。
其れを好いものだと捉えた二人はまた続ける。

「いや、其れにしても二人の行動も中々判り易いよね。」
「お、同感だ。芥川は結構判り易いンだよな。」
「敦君なんかバレないと思ってるのか、引き出しに芥川君の写真を仕舞っていて開けるたびに嬉しそうな顔をするのだよ。」

えっ、なんで太宰さん知ってるのですか?!

「へェ、まだマシだな。芥川は、たまにちっさな虎人形を肩に乗っけてるぞ。ポートマフィア名物だ。」

芥川、何しちゃってるのぉおおっ?!

「ぶふぉっ!嗚呼でもでも、敦君たまに譫言のように芥川君の名前を呟いては赤い顔で始終ニヤニヤしているのだよ。其れでたまに上の空で国木田君に怒られているよ。」

なんで知ってるんですかああああっ!!?

「おおっ、其れは面白ェな。でも芥川もたまに誰もいないと思ってか、羅生門で敦をよく作ってるぞ。銅像みたいなものでよ。」

芥川なにしてんだよおおおおっ!!!

「へぇ。何時か写真を送っておくれ。嗚呼、でも敦君は鏡花ちゃんがいないうちは、芥川君の写真か人形に接吻しているのだよ。」

なっ、ななな何で知ってるんですかああああっ!!?

「あ、芥川もしてるぞ。虎人形に抱き付きながら、愛しげに接吻するんだよ。前に見かけて笑いかけたんだ。」

芥川もなにしてんだよおおおおっ!!!

嗚呼嗚呼っ!!
此所にいると僕が此処で倒れて仕舞いそう!

「行くぞ!芥川!!太宰さん中原さん、失礼しますっ!!」

乱暴にそう云い、二人に背を向け芥川を引き摺る。勿論文字通りだ。
こんな所は一刻も早く、出て仕舞いたい。

恥ずかしい僕らと裏腹に、背中からは相変わらず二人の楽しげな声が聞こえてきた。




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