大人二次小説(BLGL・二次15禁)

Re: 豪鬼前提の不鬼多め(イナイレ) ( No.5 )
日時: 2019/05/27 01:04
名前: らむね


【恋愛事情】

豪炎寺視点
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俺と円堂と鬼道は高校に入っても変わらずサッカーを続けている。サッカーは俺たちを繋げてくれる大事なものであり俺たちの生活の一部でもある。
友達で家族のような存在だ。
それでも成長していくにつれ、思春期というものは来る。サッカーは大事だが恋愛がダメなわけじゃない。

「なあ、豪炎寺!ちょっと聞きたいんだけどさ」
「ん?」

昼の休憩時間に入ってベランダ側の円堂の席の後ろに座る。クラスメイトに囲まれて会話を楽しんでいる円堂を目前に、鬼道が来るのを待っている間、腹の虫が鳴いてるのを感じつつ目の前に置いた弁当を眺めていると、振り返った円堂が少し声を潜めて話しかけてきた。

「豪炎寺って彼女いねーの?」
「なんだ?急に。」
「いや、豪炎寺ってすげーモテるじゃん?」
「お前に言われたくないな」

そう、円堂は高校に入ると元々人柄が良いこともあって魅了されて寄ってくる人は多く遊びなのか本気なのか、女性関係の話を時たま聞くようになった。

「彼女なら居ないぞ」
「え、いねーの?つくろうとかは?」
「まだ考えてない。円堂こそ、どうなんだ?彼女、できたのか?」
「うーん、それがさあ」

「すまん、遅れた…何の話をしてたんだ?」

円堂の相手を聞いてる時に鬼道が弁当を持って来た。しまった、と思った。
俺たち三人はFF優勝を迎えFFIまで優勝して殆どサッカー関連で集まってサッカーをしてたが、ふと鬼道が円堂と居る時に表情をよく崩すのを見た。柔らかく愛しいものを見るように目を細めて微笑む鬼道に、なにか心が揺れる想いがした。ざわざわする感覚に、もしかすると鬼道は円堂のことが好きなのかもしれないと思った。
友達だけど親友でそれ以上にならないように理性でセーブの出来るのが鬼道という男だ。

そんな鬼道の前で恋愛話をしてはいけない。鬼道の苦しむ顔を見たくない。
俺は何事も無かったように装う。

「いや、なんでもな」
「鬼道は?どうなんだ?」
「円堂、主語を言ってくれないか?」
「鬼道聞かなくて」
「鬼道は、彼女いんのかなー?って」

手遅れだった、言い訳になるかもしれないが俺の言葉を塞ぐように被せてきたのは円堂だ。俺よりも高い円堂の声の方が耳にも入る。

「どんな話をしてるんだ、お前達は」

肩を落として呆れたようにため息ついでに喋る鬼道に何か違和感を感じた。

「いいだろー?たまには恋愛話もさ!」
「俺たちには似つかわしくない話だな」
「そんなことねーよ、豪炎寺も鬼道もモテるだろ?」
「お世辞ならいらんぞ」
「お世辞じゃねえってー!」

鬼道は聞かれたくない質問には答えようとしない。話題を逸らそうとしているように感じた。

円堂の隣の席についた鬼道は弁当を置いて改めて円堂を見る。

「人に聞く前に自分の答えはないのか。円堂、お前は彼女いるのか?」

口角を上げていつものように悪い企みをする時のような笑みを浮かべている鬼道だが、ゴーグルに隠れた瞳は真剣なものに感じた。