大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: 【文スト】名もなき愛を【太中・乱歩受け】 ( No.11 )
- 日時: 2019/04/23 05:03
- 名前: 枕木
求婚[プロポーズ]をされて、Yesと答えて、二人で太宰の家に“帰って”来て。
シュルリ、と太宰がベストを脱ぐ音がすぐ後ろでする。
あー、心臓がイカれちまってる。指先が震えて、全然釦を外すことができない。
俺が外套を脱いでいる間にもう初夜を迎える準備をして、布団に俺を押し倒すなり貪るような口づけをしてきた太宰を制止し、脱ぐから見んな、と頼んだのは俺だった。
だけど、奴はどんな表情をしているのか気になる。包帯もほどいてさらけだされた、奴の白い肌とか……
「中也」
耳元で囁かれる。びくっと身体が跳ねる。
太宰は俺の胴に腕を回して、囁くような甘い声で言った。
「脱がしていい……? 早く抱きたい」
「っ……す、きにしろ」
首筋に口づけを落としながら、太宰の指先が丁寧に器用に俺の服を脱がせてゆく。はらり、と最後のシャツが脱げ落ちた瞬間、押し倒された。
「っあ……だ、ざい」
身を捩って、太宰の顔を見る。
細身なのに筋肉は多い上半身。包帯をしていない白い肌が、俺の肌に触れている。少し歪めたような笑顔でごまかしている積もりなのだろうが、爛々と獣のように光る両眼にぞくりと背筋を何かが走った。
「御免ね。恐い? やめる?」
髪を撫でながら、優しく問うてくる。でも、獣のような眼光は絶えてはいなかった。
くすりと笑って、太宰の首に両腕を回す。
「やめらんねえだろ、俺も、お前も」
「……そうだね。……やさしく、するから」
「ん」
目を瞑って、口づけをした。
* * *
「ひッ……あ、ア、あッ」
腰がしなる。2度目の絶頂の気配に、涙が滲み出た。
気持ちいいところを確実に探り当てて、そこばかりを中で動かす指で刺激してくる。こいつのこの才能も称賛すべきかもしれないが、初夜でこんなに興奮できる俺もなかなか称えてもいいだろう。
皮肉混じり、冗談混じりの霞んだ思考の中。
ぬぽっ、と音をたてて、指が抜かれた。
ごくり、と喉元が上下する。
ふーッ、ふーッ、と細い吐息で耐えてはいるものの、眼光だけは鋭く、顔を歪めて苦しそうな奴をみつめる。さっきから身体に触れている硬いモノに
気づいていないわけではなかった。
太宰の背中に手を回して、口づけを交わす。そして、いつもみたいに、不敵な笑みを浮かべて。
「いいぜ」
太宰が目を見開く。でもそれは一瞬で、その一寸後には信じられないほどの質量が中を貫いた。
- Re: 【文スト】名もなき愛を【太中・乱歩受け】 ( No.12 )
- 日時: 2019/04/23 18:35
- 名前: 枕木
俺の内壁の薄い粘膜と太宰のモノからあふれでていた愛液が混ざり合い、奥へと進む度にぐちゅぐちゅと音をたてた。圧迫感に息ができなくなって、はくはくと口を動かす。一番奥の突き当たりに亀頭が当たると、きゅっと中が締まった。苦しくて苦しくて、必死で太宰にすがりつく。中がじんじんと熱い。太宰が触れたところ全てが熱をもっていて、疼いて仕方なかった。早く滅茶苦茶に犯してほしい。絶頂にいきたい。でも、苦しい……
「はっ、はっ……ちゅ、うや。力、抜いて。私のを食い千切る気?」
「無理、むりぃ……」
「中也……」
俺を抱き締めて、太宰が俺の背中をさする。突然の衝撃に驚いて力が入っていた身体も少しずつ慣れて、力が抜けていった。死にそう、とまでの圧迫感はなくなり、俺の中いっぱいにこいつがいる、という感覚が幸福に変わった。
愛しい。好き。もっと、欲しい……
「なあ、太宰……」
「なあに?」
「俺、だけ……? 俺しか、したことない……? これ、はじめて……?」
こんな歳になってまだ未経験なんてあり得ない。俺じゃあるまいし。
……そう思ったのに、太宰はくすっと笑い、俺の額に口づけを落とした。太宰の額から流れた汗が顎を伝って零れ落ちた。動きたいのを、必死で堪えているのだろう。こいつが少し呼吸をして身を動かすだけで中でくちゅりと音がして、恥ずかしい。でも、なんだか嬉しい。
「初めてに決まってるでしょ。女性や男性と恋愛に現を抜かす暇があったと思う?」
とくん、とくん、と中で脈うつ太宰を感じた。熱くて、大きくて、だけど、何故か安心する。こいつになら、って。
太宰は、俺の髪を撫でてとびきり優しい顔をした。
「それに、ずっとずっと前から、君をこうしたかったのだよ」
……嬉しい。
やばい、涙出てきた。
絶対言えない。
「俺も……手前に、抱かれたかった」
なんて。
……ああ俺、マゾにでもなったのかな。でも、この嬉しさはどんな言葉でも表すことはできなかった。
だから、目を見開いている奴を挟んでいた足を、そっと広げた。
そして、微笑む。こいつになら、いい。
「ぐちゃぐちゃにしろよ、おさむ」
獣のような瞳。
それは表情だけに収まらなくて、太宰は俺の足を掴んで自分の肩まで上げると、一度腰を引いて、ぱちゅん、と思いきり打ち付けた。
「ああッ!」
じんじん熱くなっていたところを強く刺激されて、涙で視界が滲む。太宰が奥を狙って小刻みに腰を揺らす度に快楽が脳内を塗り潰していく。
「あッ、あッ、そ、こ、ひッ、あ、あんっ……ああんっ! ああッ!」
太宰に合わせて腰を揺らして、気持ちいいところへ誘導する。太宰がそれを汲み取ってそこを亀頭でごりごり擦ると、もう声も出なくて、のけぞって唾液を垂らした。
「はっ、はっ……ん……! ふ、ふふっ。中、也、気持ちよさそー……」
「あッ、あッ、あ……や、だ、やら、やら、らざい……あぁんっ」
「お、かしく、なり、そー?」
「や、ら、こわい……ああ、あああ、んあぁっ!」
気持ちいいトコロから奥までを、ごりゅごりゅと蹂躙される。俺の腹につきそうなほど反ったモノからとめどなく溢れ出ている愛液と潤滑液が混ざり合って入り口で泡になってぐちゃぐちゃ音をたてる。俺のいやらしい矯声と、卑猥な情事の音と、太宰が獣のように荒く息をする音と……
ここは太宰の家……否、俺たちの家なのに。なのに、こんなに激しく愛し合って。太宰が、こんなに俺を求めて……
愛しい。幸せだ。涙が止まらない。
「中也……好き」
「ん……」
「中也……」
太宰が、布団の上をびくびく跳ねていた俺の手を握る。それだけで、愛しさが溢れた。
ぐちゅ、ぐちゅ、ぱん、ぱん、と動いていたのが、だんだん激しさを増して、もう間髪入れずに気持ちいいことだけをしてくる。ぐちゅっぐちゅっ、ぱんっぱんっぱんっ……
気持ちいいことしか考えられない。浅ましく腰を振って、更なる快楽を求める。太宰の爪先がガリガリと俺の胸の突起を引っ掻いた。びくびく身体が痙攣する。もう、限界だった。
「あ、あ、だ、ざい……」
「……な、まえ」
「お、さむ。おさむぅ……!」
深く口づけられる。ごりゅん、とイイトコロを擦られて、腰がしなった。
「あっ、ああッ」
「ッ、くっ……」
受け止めきれない快楽に頭が真っ白になる。びくびく痙攣する内股の間から、とぴゅ、と勢いよく白濁が吐き出された。更に突かれて、どぴゅっと再度吐き出したと同時に、中にびゅー……、と長い射精をされる。内股が痙攣する。足が跳び跳ねる。その熱さと快楽に、俺は意識を失った。
幸せになると、誓ったから。
だから、何がなんでも叶えてやる。こいつと一緒に、幸せになってやる。
その、初めての夜。
もう起き上がれなくなるほどの愛を感じて、深く深くまで愛し合って。
人生で一番、人生で初めての、幸せな夜だった。
これからのことに不安がなかったわけではない。それでも、ここにとてつもない愛があることはかわりなかった。
お揃いの指輪が光る指を絡め合わせて、太宰は目を閉じた。
明日は、中也より早起きしなくちゃいけない。
愛する人に誰よりも先に、おはよう、と告げて、口づけをするのだ。生まれてきてくれてありがとう、愛してくれてありがとうと、たくさんの想いをこめて、目覚めの口づけを。
微笑んだ口元は、どこまでもやさしかった。
二人が、1つになった、やさしい夜だった。
中原中也誕生日まで、あと6日。