大人二次小説(BLGL・二次15禁)

Re: 文豪ストレイドッグス【r18/福乱】BL ( No.18 )
日時: 2019/06/20 22:59
名前: だらく ◆nI0A1IA1oU

福乱でケーキバース〜【2】【同性、年の差なんて、そんなの】その4

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 ケーキ体質、フォーク体質と異能者と云う単語を春野から聞いて乱歩が、異能者の仕業と云っていたのを思い出した。そして、乱歩が近々相手から接触するとも。其処まで推理したとなれば、乱歩が縁談を知っていても可笑しくはなかった。ただ、今は乱歩が寝ているので、社長室で話すのもこのまま春野が立ったまま話続けるのは気が引けるのもあってか、

「春野、場を移す」

 福沢は一言、春野に云えば、乱歩の頭の下に手をそっと入れゆっくり僅かに浮かせれば、横へと自分の身体をずらしてからそっと頭を下ろしてソファーから立ち上がり、扉へと向かおうと歩き出そうとする。

 しかし、歩き出そうと前へ踏み入れる前にくんっと後ろへ弱く引っ張られて思わず踏み入れようとした足を引っ込めてソファーの上に居る乱歩の方を振り返るも、起きた様子はなく深い眠りについているようだった。

 それでも、何かを感じたのだろう。福沢の着物を掴む手はまるで、行かないで。と云っているようで居ると云った傍から離れる事になるとは福沢でさえ思いもしなかった事。だからってケーキ体質、フォーク体質で成り立ち優越やフォーク体質の人がケーキ体質の人を襲ったり最悪フォーク体質の人がケーキ体質の人を喰ってしまう事件も増えてきて早急の対処、解決が政府からも依頼が来ていて個人的な依頼も増えつつあった。

 個人的な依頼は、ケーキ体質の人の護衛が多く、護衛に当たる社員もケーキにしろ、フォークにしても辛い仕事だと云うことは福沢にも分かる事で異能で出来た体質と云えど一般市民が相手となると勝手が違うのもあり、社員の数と依頼の数が合わない状況が続いている。私が出れば多少は変わるかも知れないが何分怖がられてしまう事があると福沢は、表情の乏(とぼ)しさを自覚しているからかそれが密かな悩みでもあり、何とも歯痒い思いをしつつその為か、社員に回すか断るしかなかった。

 事は思った以上に重大で故に断ると云う選択はない。無いのだが、寝てても引き止めようとする乱歩を残すのはしたくはない。しかし、守れる自信はあれどわざわざ危険に成りかねない場所に乱歩を連れていくのは違うと感じてその手をそっと引き剥がすと乱歩の額に触れる程度の口づけを落とし

「行ってくる。........待っていろ、乱歩」

 すぐに戻る。なんて口にしたくても出来そうにない約束はしない。例え、乱歩が寝ていてもそれは、変わらない。それに恋人はすぐ戻ると口にすれば信じてしまう。と福沢は思う。
一時保存。