大人二次小説(BLGL・二次15禁)

Re: 詰めた【雑多/不定期】《モブ×乱歩》 ※掘り物更新 ( No.20 )
日時: 2019/07/17 19:05
名前: 憑 ◆R1q13vozjY
参照: まだあったので......供え物(?)

「突然の告白だが。私は霊夢が好きなんだ」
「……………どうしたの魔理沙」

よう、私は霧雨 魔理沙!
普通の人間の魔法使い!将来は大魔法使いになる事だぜ。
……とまぁ、そんな大きな夢抱えた私にも悩みはある。

「だーかーらー、私は霊夢が好きなんだ!!なぁアリス、どうしたら良いと思う!?」
「……帰れ」

全く持って、私の親友アリスは酷いぜ。
恋に悩んで悩んで悩める乙女に手を貸さないとはな!

……そんな思いをそれとなーく伝えると渋々応えてくれたが。

「んで?……それで、魔理沙はどうしてそんな思い詰めてる訳?つまらない理由だったら無視を決めこむわよ」
「酷いぜアリスゥ。霊夢が振り向いてくれないんだよ!」

本当、七色の人形師はつれない。
本当にマジでつれない。
つれる時と言えば、機嫌が良いときか満月の日だけだ。

「…………心配しなくて大丈夫」
「は、はぁあ!?相談した意味ないじゃねぇか!」
「まずねぇ……あんた鈍感過ぎるのよ。分かる?」
「全く何を言ってるか分からないぜ!」
「でしょうね」

私はアリスの問いににっこり笑顔で元気よく答える。
しかし、アリスはと言うと、呆れたと言わんばかりに頻りに溜め息を吐く。
何をそんなに面倒臭そうにしているのだろうか?

まぁ、いい。
私が霊夢の気持ちをちゃんと汲み取ってあげられていない、ということに気付かされたのだ、感謝しよう。

「まぁ、ありがとなー、アリス」
「はいはい、いってらっしゃいな」

アリスの家を駆け巡るかの様に出ていき、直ぐさま箒に跨がった。
後ろを振り返ると、アリスが玄関先で見送ってくれていた。
少し嬉しい気もする。

「よ、霊夢!」

箒で神社に行くのはあっという間だ。
霊夢を見やると、心底面倒臭そうに、しかし何処か嬉しそうにしている。
………変な奴だ。

まぁ、そこが良いかと言われりゃ、そこが良いんだけどな!!

「また来たの?……まぁ良いわ、お茶でも飲んでいきなさい」
「お茶までくれるのか!?太っ腹だなぁ、お前」
「そんな軽口叩いてるとあげないわよ」

そんなことを言いながらも霊夢はいそいそと準備をし始める。
アリスに言われた通り、いつも以上に観察してみる。

……まずは目。いつも通り、誰かを軽減したり企んだりしている様な目ではない。でも何処か嬉しそうだ。
そして次は眉毛。眉毛は……よく見えないから分からないな。
その次は口元。口元はいつもと比べ、緩んでいる。良いことでもあったのだろうか?
そして更に、雰囲気だ。何処か冷たげだが嬉しそうで楽しい雰囲気がひしひしと伝わってくる。

「なぁ、霊夢。良いことでもあったのか?」
「何よ急に。……んー、まぁ、有るわね、今」
「今ぁ?霊夢も面白い冗談言うようになったなぁー」

茶化すように笑うと、霊夢は不機嫌そうに顔を歪めるばかりだった。
……何故だろう?
不味い事でも言ってしまったのだろうか。
何が、何がいけなかったんだろう。

「……本当に嫌いだわ、そういうとこ」
「え?」

突然、嫌いと言われ体が固まる。
当の本人はらしくないようにけらけらと笑っている。
ああ、ついに失望されてしまったのだろうか。
申し訳ない。
協力してくれた奴に申し訳ないし、何より傷付けてしまった霊夢に罪悪感が体を埋めていく。

「………なんてね、確かに嫌いだけど、私はあんたの事好きよ」
「何だよ、霊夢。本当に酷いぜ。........っては?」

笑いかけて一件解決、の筈がまだ続いてる。
今日の霊夢は何か可笑しい。何がって、全部だ。

「アリスに相談したの、昨日」
「…………え」
「…………好き。..魔理沙は?」
「えっ、あ、あぁ……好き、だぜ?」

アリス……もしかして、私達が“両思い”だって事を知っていたのか?
本当、性格の悪い女だ、彼奴は。
突然過ぎて頭が回らない。何なんだ、この気持ち。
でもま、思いを伝えられたんだ、ようやく。

「晴れてハッピーエンドか?」
「道中に何も無かったでしょうに」

ーーーーーー後日談
「聞いてくれよアリス!……実は明日、霊夢とデートなんだ。どうすればいい?」
「私を便利屋か何かと思ってるでしょ、貴女」