大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- 神が生まれた日(聖誕祭用小説) ( No.12 )
- 日時: 2020/12/25 00:45
- 名前: さむわん
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?mode
聖誕祭小説
12/24から、聖誕祭小説を書いていきます!!何日も伸びますすみません!!今月中に終われば良いなレベル!!
先ずは太中を書いて、その後芥敦です!(文章の長さ的には太中長めです)
どちらもR18は入れます!
其れでは先ず太中です、どうぞ!!
太宰side
「うっわあ〜寒い!凍えて死んで終いそうだよ…はっ、凍死自殺!!」
「聖誕祭の夜くらい自殺の事を考えずには済まんのか太宰。」
ビルヂング
武装探偵社の建造物から出ると、一気に顔に北風が吹き付ける。
今日は聖誕祭前夜。キラキラと輝く通りは何時にも増して賑わっていて、何だか此方まで胸が輝き出しそうな程だ。
何やら箱を大量に積んで運んでいる者、男性と同色の首巻をして手を繋いで歩く女性、幼児を真ん中に挟んで三人で楽しそうに歩く家族。嗚呼、私も早く帰りたいっ!!
普段は定時過ぎに帰る国木田君も(予定信者の癖して定時には上がらないのだよね)、今日は何故か私と同じ時間に上がった。え、何?若しかして彼女でも出来たの??
「嫌だなァ国木田君、此んな夜程死ぬのに相応しい日は無いじゃあないか!!神が生まれた日に私は死ぬ!!」
「今すぐ手榴弾を其の腹の中にぶち込むことも可能だが御所望か?」
ぴらぴらと手帳の頁を捲る。国木田君愛用の万年筆が挟まった頁を覗き見すると、『太宰用強力手榴弾』と書いてあった。何其れ。其んな手榴弾見たこと有るの国木田君。先ず私用の手榴弾とかあるの?と云うか私普通の手榴弾じゃ死なないと思われてない??え、何、私怪物扱い??まあ佳いや、取り敢えず絡んでおこう。面白いから。
「態々私用の手榴弾を用意して呉れるだなんて…私の自殺に其れ程迄に協力的だったとは!!えへ、悪いなあ。処でクニキダクン」
片言で喋り、脇腹をつつく。
「何だ」
「今日は何故此んなに上がるのが早いの?」
顔を背けて、彼は云う。
「…彼女が居る」
「うぼぅぇええええ!?!?」
素直に驚いて、私は五歩程蟹股で後退する。けれど国木田君は冷静を極めて、目線だけで私を見て云った。
「等と云う下らぬ理由では無いぞ。俺が代用で講師をしている学舎の餓鬼共が、何処かで騒いで居らんか見廻りをせよと命じられてな。苦情の電話を取るのは我々だ。面倒になる前に片付けなければならん。餓鬼は何時何処で騒ぎ出すか解ったものでは無いからな」
何だよ。びびらせんなよ。此の国木田君に彼女何て出来た日には……嗚呼、空から眼鏡が降って来るよ。そうに違いない。
「そう云えばやっていたっけねえ、講師。でも最近行けて居ないんじゃあないのかい?」
「嗚呼、だが一応職員としての役目は避けられん。」
「へえ、てことはくりぼっちか。御疲れ様〜」
「そう云う貴様は其の『くりぼっち』とやらでは無いのか?」
どうせそうなんだろ、とでも云いたげに溜め息を付く国木田君。私は笑顔の儘小指を立てて、
「処が居るのだよね、残念でした。」
私にはーー愛すべき人が、出来たから。
否、愛すべき人が、ずっと近くに居たから。
「はぁ……また新しい女か。貴様に持て囃される何人もの女性が哀れで為らんな。まあ佳い、じゃあな太宰」
「うん、御休み、国木田君」
………女、ねえ…ふふ
其れから一時間後。私達は煉瓦造りの建物の前で待ち合わせをしていた。
「悪ィな、待ったか太宰?」
「いいや…と云いたい処だけど、15分待った」
お互いにやりと笑う。
「おうそうかよ、手前は其ん位待たせて置く方が丁度佳いんじゃねえか?」
「酷いなあ。寒かったのだよ?責任持って手、繋いでよ」
くいっと手を出すと、彼は意外にも簡単に手を絡めて呉れた。
「チッ…今日だけだぞ」
「ふふ、有り難う中也」
彼のーー
中原中也の、夕日色の髪が風にそよぐ。嗚呼、今日も可愛いなあ。
中也と付き合い初めて3ヶ月。今日は、一寸高級な料理店に行く予定。勿論割勘。全く、ポートマフィア幹部は所得が高いのだから、全額払って呉れたって佳いのに。
綺羅びやかな街の中を、二人で歩いて行く。
「お、結構旨そうなモン有んじゃねえか、上等上等」
「ちぇっ、日本酒無いのか。仕方がない、ハイボール飲もっと」
「食いモン見ろよ」
行き着いた料理店は予想を越えて高級そうで、若干吃驚して中に入った私。と、中也(中也は大して何も思って無さそうに寸成りと入って行ってしまった)。一番奥に通された私達の席は、窓際の席だった。
横浜の夜景が良く見えて、只でさえ綺麗な夜景はライトアップで更に輝いていた。
「いやあ、綺麗だねえ。此処から飛び降りたら、さぞかし美しい光景が広がって居るのだろうなあ。」
「あーはいはい。勝手にしろよ、頼むぞ。俺がステーキで、手前は?」
「ええっと、ポークソテー」
「手前安いの選んだろ」
「ええ、バレた?」
、、
注文を待っている間、聖誕祭恒例のアレをしていよう、ということに成った。
中也はバックから、赤く包装された包みを取り出した。私も同じく包装された箱を取り出す。
「「メリークリスマス!!」」
同時に、お互いに贈物を渡す。中也は包みを丁寧に開けて、中の物を取り出した。すると、みるみるうちに笑顔に成って、
ネックレス
「うおおお!!手前、此れッ…!俺がずっと欲しいっつってた頸飾じゃねえか!高かったろ、まぢで買って呉れたのか!?」
「そうだよ、もう、本当に高くって…私の財布今殆ど空だよ?」
手をぴらぴらさせて、興味が無さそうに其方を向く。
内心は…凄く嬉しかった。喜んで呉れるか不安だったし、先ずどんな物を買えば佳いのかも解らなかったから。
「凄ェ、本物だ…!!ありがとな、太宰!!嬉しいぜ」
にこりと笑って、肩を竦める。何処からか、グサッっと、何かが刺さった音がした。あ、多分私の心臓だ。
如何致しまして、と云い、私も包みを開ける。大きめな袋だ。形状と袋越しの質感からして、布地……
取り出すと、紺色の首巻が入っていた。あ、此れ…私の好きな職人さんの処で作ったやつだ。間違い無い。
「手前がんな高ェモンかったから俺がショボいみてェじゃねえか。其れ、寒ィから欲しいっつってたろ?しゃーねーから手前の好きな職人ん処云って頼んで来たんだぜ?」
私は嬉しくて、思わずぎゅっと首巻を抱き締める。
「有り難う中也…!ショボいだなんて、其んなことある筈無い。高ければ良いって訳じゃないもの」
「そうかァ?…ま、手前が喜んで呉れたんなら其れで佳いけどよ」
二人で笑って、早速中也が頸飾を着けたいと云うので、私は着けるのを手伝った。
**まだまだ続く☆
- 神が生まれた日(聖誕祭用小説) ( No.13 )
- 日時: 2020/12/26 03:28
- 名前: さむわん
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?mode
続きです!!
「ん〜(モグモグ)美味ェ!!肉柔らかけェし酒も美味ェ!!やっぱステーキにゃワインだよな」
「好く云うよ。君何にだってワインでしょ」
私はもう食べ終わって終って居て、中也が食べ終わるのを、酒を飲み乍ら待って居る。本当に美味しそうに食べるなあ。食べ初めてからずっと此れだ。でも、其れで居て何処か上品で。何故?マフィアで御行儀とか覚えさせられたっけ?
細い右手でナイフを握って、先を肉に滑らせる。綺麗に一度で切り離した部位を左手のフォークでつぷりと刺して、小さく開けられた口へと運ぶ。ソースが垂れないようにちろりと出された舌。器用に舌先を丸めて、口の中に肉を入れた。少し汚れた唇を、ぺろりと舌で舐める。耳に掛けられた髪が揺れる。
如何しよう。人が食べる姿って何か、ーーー
ーーー官能的。
今迄にそう思ったことが無かったので、初めての感覚に驚いて下を向く。
「あァ?如何したんだよ急に」
「あ、い、否。何でもない」
「なら良いけどよ…あ、若しかして酔って眠くなっちまったか?寝ても佳いぜ、俺が持ち帰って抱いてやんよ!!」
何云ってるの此の人。酔ってるの中也でしょ。もう既に顔が赤いし目が据わり掛けてるんだけど。
って、云ってる(思ってる)側からがぶ飲みするんじゃあないよ全く。
「抱いても佳いけれど、結局君だと誘い受け担って終わるんじゃない?兎に角さっさと帰ろうよ」
「は?何処に?」
「へ?何処にって、家にだよ」
「誰の家だよ。帰ろうよってこたァ、同じ場所に帰るって意味だろ??な〜あ〜、何方の家に帰んだ?俺ん家?手前ん家?俺ァ何方でも佳いぜェ??ヒック、なァ、だ〜ざ〜いっ」
嗚呼駄目だ。酔い潰れた。弱すぎるでしょ。もう本当何云ってるの此の人。別にそう云う意味で云ったんじゃないのだけれど。何、其んなに抱かれたいの??
「何、其んなに抱かれたいの??」
あ、声に出てた。中也は一寸驚いた顔をしたが、直ぐにふにゃっと笑って、云った。
「おぅ、だかれたい。太宰に犯されたい。手前の、聖誕祭のもうひとつの贈物になってやるよ」
………
其の笑顔と言葉、次使ったら其の時こそは死ぬくらい犯す。え?今日は?
抱き潰す。
ふらつき乍ら歩く中也を支えて、私は中也の家に向かった。中也の家の方が広いしベッド有るし防音だからね。
家に着いて、中也は靴を脱ぐ為に玄関に座る。私は靴が脱げたのを確認すると、直ぐにひょい、と抱えて寝室まで向かう。中也は最中、えへへと、やはりふにゃっとした顔で笑って居た。何だ此奴。
可愛過ぎるのが罪ってこういうことか。
すみません!!短いですけど今日はここまで!!