大人二次小説(BLGL・二次15禁)

Re: 【BL・GL】おそ松さん、プロセカ等 ( No.26 )
日時: 2021/12/12 22:34
名前: 秋葉

神代類×天馬司
『人の熱に当てられて』



どうにも、昨日から調子が悪い。
ショーの練習中だけは、こんな事で怪我人を出す訳にはいかないと割り切っているつもりだったけれど、曰く休憩中の様子がぎこちないと、司君にも二日続けて心配を掛けてしまった。
とは言え体調は良好、痛い所もない。…しかし、気になる事、一つ。
ただ一つだけ、"あれ"がどうしても心に引っかかり、取っ払えない。




「おーい、類!帰るぞ!」

大きく声を掛けられ、ぼうっとしていた頭が冴える。が、その声の主の方を向く事が上手く出来ず、俯いたままでああ、と一言返すのが精一杯だった。

「ちょっと類、本当に大丈夫…?えむも言わないけど、ちょっと心配してたよ」

司に呼ばれて喜ばないなんて、と寧々にまで気味悪がられる始末。メンバー全員に伝わる程繕う事が出来ていなかった事実に、酷く情けないと思う。しかしどうしたって、思考を奪い続けるそれは消えてはくれなかった。

「…大丈夫だよ、寧々。本当に悪いね…今日は、先に帰らせて貰おうかな」

ぽん、と寧々の頭に手を置いて少しだけ撫でる。しかしすぐにその手は払われて、後ろからの視線を気にする様子を見せた。

「類、待て!俺も帰る!!」

今は二人きりになりたくないと思いながらも、これ以上不審がられて変に勘繰られたらそれこそ厄介だ。ここは素直に受け入れて、司君と帰る事にした。




「…えむ。仕方ないから、片付けは二人でやろっか」

「うん!!…類君と司君、仲直り出来ると良いねえ」

「出来るでしょ。そしたら今日のツケに、一緒に鯛焼きでも奢って貰お」

えむと寧々は、二人を信頼してただ笑い合うのだった。





Re: 【BL・GL】おそ松さん、プロセカ等 ( No.27 )
日時: 2021/12/12 22:35
名前: 秋葉

神代類×天馬司
『人の熱に当てられて』2



二人並びながら、無言で歩く。今まで幸せだった筈の時間が、自分を押し殺す苦しい時間に変わり、ぎゅっと拳を握る。
司君も俯くだけだったが、今の自分にとってはそちらの方が都合が良かった。きっと顔を見れば、押し殺す事すら出来なくなりそうで、怖いのだ。
昨日、青柳君と東雲君の情事を図らず見てしまってからずっと、熱が冷めない。
あの二人だからじゃない。きっとあの場に居た人間が誰だって、同じ事になっていたと思う。
あろう事か僕はそこに司君を重ねて、その記憶と妄想が入り混じったものに、欲情しているのだから。
触られながら小さく聴こえた吐息や声も、ほんの少しだけ見えた横顔も、全部、全部。僕の名前を呼ぶ司君の凛々しい声が丸くなり、自信に満ちた表情が涙で歪む想像を当て嵌めて、求めてしまうのだから。
だから、

「……類、今日はお前の家にお邪魔するぞ」

そんな事を言われるのは、不味い。
所謂恋人という関係になってから、手を繋いだり、キスだって何度もした。けれど、そういう事は、未だ出来ず終いで。ずっと今までしたい気持ちは山々にあった。ただ自分が自分でなくなる気がして、傷付ける事がどうしても怖くて、踏み出せなかった。
それが、劣情が、二人を見てから堰を切ったように顔を出すから、ずっと苦しいままだ。

「いやあ、今日は親も居るから…難しい、かな」

「嘘を吐くな。今日はご友人と旅行をされる筈だ」

…そういえば恋仲になる少し前から、家族と連絡先を交換していた事を思い出した。本当に抜かりないというか、考えていないようで何処までも手の回る人間だった。
少し溜息を吐いて司君の方を見ると、俯いたままじわりと目に涙を溜めている。

「…ッ!?つかさく、…」

突然の事に動揺する。僕が何を言う間もなく、すぐに相手がぽろぽろと言葉を落とすように口を開く。

「なあ、ッどうして、避ける…分からないんだ……おまえ、寧々やえむとはあんなに親密で…なのに昨日から俺は一度も、お前に笑いかけて貰っていない…ッ」

瞬間、無理だと思った。と同時に、焦るように手を引き自宅へと急ぐ。
こんなに健気な恋人を泣かせてしまうなんて最低だとか、もっと上手く貫けた筈なのにとか。そんな情は後になって湧いて来る程、耐えきれず目の前で涙を溢す相手は。

Re: 【BL・GL】おそ松さん、プロセカ等 ( No.28 )
日時: 2021/12/12 22:40
名前: 秋葉

神代類×天馬司
『人の熱に当てられて』3



急ぐように家の鍵を開け、玄関で靴を放り、司君も靴を脱いだ事を確認するとすぐにまた手を掴んで自室へと入った。加減が出来ず、バタンと大きな音を立てて部屋の扉が閉まる。司君の肩がびくりと震え、不安そうに類、と名前を呼んだ。
それを気にする余裕すらなく、強引にベッドへと押し倒してその上に跨がる。

「る、い……?」

「…ッはは、凄い。ここまで、凶暴になれるなんて」

司君は何を言っているか分からないという表情で僕を見ている。しかしだからこそ、分かるように示して欲しいとも思っているんだろう。
天馬司とは、きっとそういう人間だ。

「……ねえ、司君。先程君が泣いてしまった時、僕は真っ先に何を考えたと思う」

「…正直、分からない。けれど、嫌われている訳ではなさそうで、少し安心している」

「そうさ、嫌う訳がない。あのね、…僕の為に泣いてくれたのかと。愛しいと。何より先に、もっと見たい、壊したい、と」

そこまで言って、自分が思うよりもずっと大きな感情を抱いていた事を再認識する。言葉にしてみると余計に醜さが際立つようで、でも、抑えられない。
目を見開いて今度は少しだけ口を震わせる彼。その目をじっと見つめて、また口を開いた。

「良いかい、僕はこれから君に酷い事をするよ。
声を出したくなければ僕の何処でも噛んで構わない。沢山気持ち良くなって貰えるように尽くすと約束しよう。
だから、どうか本気の拒絶だけは、しないで欲しい」

「待て、類話をッ…」

今の僕はどんな顔をしているだろうか。取り乱した顔か、怒った顔か、それとも、飢えた獣のような顔か。
司君の言葉にも上手く耳を傾けられず、シャツのボタンを外そうとした時。怒号にも似た叫び声が、突然部屋に鳴り響く。

「俺は、ッずっと触って欲しかった!!!!」

はっとして司君の方を見る。突然大きな声を上げた所為か荒い息を吐きながら、切なげに眉を顰めている。

「お前にされるのは、全く嫌じゃない…!ッでも、そういう事は、後ろめたい気持ちでする事ではないだろう…?今のお前は、凄く苦しそうだ…まずは、お前をそうさせているものを、教えて欲しい……」

そこまで言われて、漸く我に帰る。そして謝罪を一言、司君の上から降りてベッドの端に座り、ぽつぽつと話をし始めた。

Re: 【BL・GL】おそ松さん、プロセカ等 ( No.29 )
日時: 2021/12/13 01:27
名前: 秋葉

神代類×天馬司
『人の熱に当てられて』3



「…成程。冬弥と彰人が……昨日、本人達の名誉の為言えないと言っていたのは、そういう事か」

全て話してしまった事に罪悪感を覚えるが、司君は驚きもしなければ気にしてもいない様子で、妙に落ち着いて僕の話を聞いている。聞いたら卒倒する勢いかと思っていたのだけれど、これは意外な反応だ。

「まあ別に、俺は冬弥から彰人の事はよく相談を受けていたしな。…そして俺からも、少しだけ、持ち掛けた事もある」

だから驚かない、と司君は付け加えたが、僕はその前の言葉が気になって仕方がなかった。

「司君、待ってくれ…青柳君に、相談…?何を…?」

僕が問うと、顔を赤く染めながら、もじもじと手を弄りだす。そして目線を下げて逸らし、言葉を詰まらせながら答えた。

「い、いや…ッその、……お前が、中々触ってくれないから…どう誘ったら良いか、とか…」

「な……ッ司君、…本当に君は…」

勢い任せに再びベッドに司君の体を押し付ける。今度は何だと少し暴れるが、僕の顔を見るとすぐに抵抗を辞めた。

「今度はちゃんと幸せそうな顔だな、類。…しかし、初めて見た。そんなに、艶やかなお前は」

「君にだけは言われたくないよ。僕なんかよりもずっと素敵だ」

そう言ってキスをする。優しく角度を変えながら、どうにか貪らないように。そして合間に相手のネクタイを解き、シャツのボタンを外してはらりと肌を露にした。

「類、何か、手慣れていないか」

「そうかい?僕が器用というだけの話だろう」

恥ずかしそうに慌てる司君に答えながら、胸にひたりと手を付けて、親指の先で蕾を擦る。小さく吐息を出しながらされるがままになる司君に、少し真剣な顔をして話しかける。

「司君、今僕はとても幸せだけれど、先程言った事は間違いなく本心なんだ。君が僕に向ける感情や表情を全て暴きたい。多分、辞めてなんてあげられない」

「遠慮なんか要らん、どれだけ待ったと思っている。…俺も早く、お前が知りたい」

優しく微笑む司君に、ぷつりと何かが途切れる音がした。帰路で起きたのと同じ衝動が、再び襲い来るような。
堪らず首筋に唇を落とし強めに吸うと、鬱血痕が赤く残った。それを箇所を変えて何度も繰り返し、首筋から鎖骨、胸元まで、点々と独占欲を体に刻んでいく。
それから下に移動し、ベルトを外して全て脱がせる。既に大きくなっている司君のそれに先から舌を付けた。

「待、ッ、るい、そんなとこッ」

「そんな所も舐めるけれど、良いんじゃなかったのかい?」

つけ込むような挑発に、司君は大人しくなる。そして続けてくれと小さく零した。頷く代わりに、口いっぱいに咥え込む。歯だけは立てないようにゆっくりと刺激を強くしていき、一度離して側に置いていたローションを出し、後ろの方にも指を当てた。

Re: 【BL・GL】おそ松さん、プロセカ等 ( No.30 )
日時: 2021/12/13 16:11
名前: 秋葉

神代類×天馬司
『人の熱に当てられて』4



「ひ、ッぁあ゛、…ッんぅ…!」

少しずつ指を進め、緩く掻き回す。そして第二関節辺りまで指が入った頃、膨らんでこりこりとした感触の物に触れる。強めに押してみると、司君が身を捩りながら腰を浮かせた。

「ッあ゛…、っ何、そこ、変だッ…」

ここが前立腺か、と執拗に責めながら陰茎にも舌で快感を与えていくと、少しずつ後孔が拡がり三本目の指が入る。すると一層高い声が出たかと思えばびくびくと体を震わせ、口の中には液体と、その独特の苦味が広がる。自分の手で果ててくれた事が嬉しくて、興奮のままにそれを飲み込んだ。

「はぁ、っは、初めては痛いとあったのに、…お前、ッ相当上手いんじゃ…」

そんな事を言うが、きっと司君にそちらの才能があるだけの話なのだろう。
そろそろ良いか、と僕も上下共に肌を全て晒す。司君は顔を真っ赤にしながら何やら呆けた顔をして、すぐに目を逸らした。

「…どうしたんだい、司君」

「目の、やり場に困るッ……」

「ふふ、それじゃあ先が思いやられるよ。…全部見て貰わないと」

顔を手で覆う司君の脚をぐっと持ち上げる。一瞬驚きを見せたがすぐに覚悟を決めたようで、手を離して緊張や不安、期待もあるような目で、繋がる為の場所を見る。
そしてそれを合図にするように自身を当てがい、ゆっくりと挿れていく。漸く入り切る頃、司君の胸は苦しそうに上下していた。

「は、ぁッ、は、…ぅ゛ッ…るい、ッる、い……ッ」

「司君、辛いかい…?僕はここに居るよ。
暫く動かないから、深呼吸をして、息を整えるんだ。ゆっくり、ゆっくりだよ」

出来る限り安心させようと、頭を撫でながら吸って、吐いて、大丈夫だと少しずつ声を掛け続けた。司君は僕の腕にしがみついて爪痕を残しながら、必死に酸素を取り入れる。すると段々と息遣いが安定して、しっかりと此方を見られるようになった。

「あり、がと…落ち着いた……
るい、我慢をさせてすまない…つらいだろう…?」

「大丈夫だよ。けれど、その代わり、もっと苦しくしてしまうかもしれない」

「良いんだ…もっと、奥にも欲しい」

素直に求める司君に、どうしようもなく全てをぶつける。火照る体も、潤む目も、額まで赤くなる顔も。全て自分のものにしても良いと言われているように思えて、先程までだって酷かったのに、相手の調子も顧みずに腰を打ちつける。中が柔らかく熱の増していく感覚で、興奮してくれているのが分かるのが、何だか嬉しかった。

「ぁ、ッう、つかさくん、ッつかさ、くッ…!ぁ゛…ッは…」

抱き締めながら耳元で名前を呼んでいると、急に首筋に息がかかり、次に歯を立てられビリビリとする痛みを感じる。しかしそれすら気持ち良く思えて、止まらなかった。
キスがしたいと、少しだけ離れて司君の方を見る。

「ッ、ついた。るい、おれの、しるし」

嬉しそうに笑いながら、今僕につけた噛み跡を指先でなぞる。それだけで痛む程強く噛みつかれた筈なのに、それにまた煽られ、退路を絶たれた気がして堪らずぐりぐりと腰を押し付ける。



Re: 【BL・GL】おそ松さん、プロセカ等 ( No.31 )
日時: 2021/12/13 17:17
名前: 秋葉

神代類×天馬司
『人の熱に当てられて』5



「ぁ゛、ぅあッ…そこ、やだ、おく、…ッ」

司君の逃げようとする細い腰をしっかりと掴み、また水音を立てながら荒く動く。合間にキスを仕掛け、舌で唇を擽り無理矢理口を開けさせた。
歯列をなぞり舌を絡めながら突いてやると、白濁がモノをどろどろにしてぼたぼたと自身の腹を伝い、ベッドを汚す。

「ッほら、つかさくん、…ッこぼれているよ」

咎めるような言葉の出る口とは裏腹に、手は司君のそれを握り上下に扱く。

「や゛、ッいっしょに、だめ、また、またでる、いく、いく…ぅ゛ッ…ああぁ゛…ッ!」

「良いよ、ッ僕も、…出る……ッ」

僕の低く籠る声と、高く裏返るような司君の声が重なった。抱きかかえるように体ごと支え、一番奥に押し付けながら今までの我慢を全て注ぐ。出し切って司君の中からずるりと自身のそれを抜くと、ひくついた箇所からは精液が溢れた。

「つかさ、くん……平気かい…?」

頭が次第に冷え、流石にやりすぎてしまっただろうかと少し心配になった。それなのに相手はそんな事は余所に、小さくはは、と笑う。不思議に思いながら司君を見ていると、彼は此方に目をやった。

「すごく、しあわせだ……お前は、こうやって抱くんだな」

目を腫らして、汗に塗れて、そんな事を言うものだから。酷く扇情的で、体温が再び上がるのを感じる。
しかし、知られて嬉しかった、と途切れ途切れに発した所で司君は限界を迎え、そのまま意識を手放したよう。
初めてから激しくしてしまい、しかも本当にそれを全て受け入れてくれた。疲れてしまうのも無理はない。それに今日しか出来ない訳ではないのだから、これからゆっくりと、僕だけの体にしていけば良いのだ。

「司君、本当に有難う。お休み」

そう言って頭を撫でると、ふにゃりと子供のような笑顔を見せるのだった。





後日、青柳君に良かったですね、なんて声を掛けられて引き攣るような表情をしてしまった。
どうやら彼には全て悟られているようで、しっかりと襟を立てて隠していた筈の首の痕にも、チラリと見ただけで気付かれてしまったらしい。

「だって、神代先輩、ずっと我慢していたんですよね。俺には、到底出来ない事でしたから」

聞けば青柳君は、司君から相談を受けた時、「その気もない人間はあんなに熱を孕んだ視線を送る訳がない」なんて言ったとか。繕うようで気付いていなかったのは当人達だけ、なんていうのはお決まりのパターンだけれど、そんなに無自覚だったのかと酷い羞恥を覚える。

「…君には、感謝をしなければいけないね。司君の事、本当に有難う。良ければ、今度僕の話も聞いておくれよ」

ええ是非、なんて笑う青柳君にじゃあ、と背を向ける。幸せに緩む口元を押さえながら、僕は一緒にお昼を食べると約束した恋人の元へと急いだ。