大人二次小説(BLGL・二次15禁)

Re: 【BL・GL】おそ松さん、プロセカ等 ( No.32 )
日時: 2021/12/18 12:55
名前: 秋葉

青柳冬弥×東雲彰人
『不安と切望』



初恋を知ったのは、相棒と出会った時だった。…否、正確には、相棒と出会ってすぐの歌を初めて聴いた瞬間だ。
彰人がすっと息を吸うと、そこには確かに空気が震えるような感覚があって。その上、ここは音が静かになるから声も抑えめで、そしてまた段々と大きくして、最後で一気に、引っ張り上げるように…なんて、観客の欲しいものを全て分かっているような歌声。それに熱を孕んだ目と体に滲む汗がやけに官能的で、一度その姿を捉えてしまったら中々目を離せなかったのを覚えている。

「おい、何突っ立ってんだ。お前も歌うんだよ」

そう急かす彰人は、辛くてつまらない世界しか知らなかった俺には眩し過ぎた。
当時は憧れ程度の認識だったのかもしれないが、今思い返せば、そこからずっとずっと彰人の事が好きだったのだと思う。
そして一緒に歌うようになって高校に上がってからは、彰人をちゃんと相棒として支えようと決めた。

しかし決めたけれど、こんな意味があった訳では、最初はなかった筈なのに。



「…冬弥」

声の方へ振り向くと、少しだけやつれた顔をした彰人が居た。充血して薄く隈の出来た目を擦り、はあ、と溜息を吐きながらふらふらと此方に寄る。トン、と胸元に彰人の額が触れ、ひりつくような緊張が走った。
相手に伝わってしまいそうな程はやる鼓動を抑える術は持っていなくて、此方に身を預ける彰人に何も言えず、されるがままとなる。

「今日、お前んち行きたい」

ぶっきらぼうなこの言葉が、彼なりのSOSなのを俺は知っていた。こうなってしまえばもう断る事は出来ないし、そもそも断る理由もない。

「分かった」

こんなたった一言で俺は、彰人の救いになれる。
その事実に、どうしようもなく依存していた。


Re: 【BL・GL】おそ松さん、プロセカ等 ( No.33 )
日時: 2021/12/17 12:39
名前: 秋葉

青柳冬弥×東雲彰人
『』2



「入ってくれ」

「お邪魔します」

家族が出払っていても礼儀正しくそう言う彰人は、何処か上の空で。
とは言え小豆沢や白石との練習中はしっかり集中していたようだった。それでも、上擦りや喉の締め方等、歌声は酷く苦しそうに表情を変えていく。
二人は気付いていないようで、今日も良かったね、なんて言っていた。俺が、俺だけが気付く相棒の不調に、悪い事だと理解しながらも少しの優越感に歪む口元を抑えるのに必死になった。

「彰人、コーヒーとお茶、どっちが良、…」

キッチンの方へ向かいそう問うと、肩に感じる今朝と同じ緊張に、じわりと汗が背中を濡らす。取り出しかけたケトルを元の場所に置き、首を傾け相手の名前を呼ぶ。すると声を震わせながら、抱き締めるでもなくただそこに佇むのだ。此方から抱き締めてやろうかとも考えるが、それは後のお楽しみ、一番安心に溶ける瞬間に取っておく。

「良い…どうせ、飲まねえ。から、早く、部屋連れてって」

それを知っているから、彰人もそうされたくて焦るように促すのだろう。
ならせめてこれを、とペットボトルの水だけ冷蔵庫から出す。この後の事を考えたら、あった方が絶対に良い。なのに彰人は、それすらいらないと突っぱねる。俺は無視して、ぱし、と彰人の手を取り自室へと向かうのだった。
廊下に二人分の足音が響き、これからの期待に胸が高鳴るような、…重苦しさもあるような。ドアノブに手をかけて下側に押すと、ガチャリと音を立てて室内が見える。それを合図にするように、強く背中を押されよろける。

「ッ、あ、きと」

前側に倒れる寸前の所でぐるりと身を翻すと、後ろ手で床に尻餅をついた。しかしそれだけでは飽き足らず、パタリと静かに扉を閉めた後、座る体勢となった俺の肩を思い切り床に押し付けながら上に跨ってくる。ゴン、と後頭部に強い衝撃が走り、広がる痛みと共にくらくらと視界が揺れた。
ああ、今日は、一層酷い。
頭の隅でそんな事を考えていると、今度は荒く唇を食まれた。ぺろりと唇を舐められ、知った快感に身体が段々と熱を思い出す。口を開けて舌を出すと、互いの口内でそれを動かし合うのだ。
あまりにも一度に色々な事が起き、情報量の多さに頭がついていかない。相変わらず彰人はキスに夢中になっているようで、苦しいと示すように背中を叩いても、気付いている筈なのに止めようとしない。完全に相手のペースだ。ふう、と合間に息を吐き、また吸ってを繰り返す。しかしそれにも限界が来て酸素が回らなくなって来た時、無理矢理引き剥がすように口を離すと、涙を溢す相手がそこには居た。

Re: 【BL・GL】おそ松さん、プロセカ等 ( No.34 )
日時: 2021/12/18 12:54
名前: 秋葉

青柳冬弥×東雲彰人
『不安と切望』3



もっともらしく心配するような声色で、彰人、と優しく呼んでやる。その俺の声に更に涙を溢れさせる相手を、優しく強く抱き締めた。

「……お前達が、居なくなる夢を見た。
素質のない俺なんて放って、別の奴が、お前の隣に立っていた」

ぽつりぽつりと震えた声を絞り出す彰人を、なんて生きにくそうな人間なんだろうと強烈に哀れに思った。
情熱も欲望も上手く出せず、かと言って消化もしきれずに人の何倍も内にしまって、何倍も溜め込んで生きている。
自分の恒久的な欠落に気付いていて、埋めようと努力をしても不安だけは取り払えず、その結果が"これ"だ。
たかが夢。でもそれだけの事に、こんなにも振り回されている。

「お前、すげえ幸せそうだったんだぜ。…はは、マジ面白え。今俺に向けてるモンが、全部そいつに向いててさ。
それで、ッ、それ…で…っ」

「彰人、もう良い。無理に話さなくて良いんだ」

上に乗られ抱き締めたまま、背中をさすって落ち着かせようとする。
しゃくり上げたりこそしないものの、ぐすぐすと鼻を鳴らしながら大人しく俺に身体を委ねていた。彰人の涙が吸い込まれ、シャツに湿り気と体温が移っていく。眼前ではオレンジ色の毛髪が揺れ、顎下を擽った。
こんなに弱みを見せるのは、きっと俺の前だけなのだ、と。実際、そうあって欲しいなんて願望に留まった話だけれど。
それでも俺に縋る、俺の相棒。
可愛い、かわいい、俺だけの彰人。


しかし、こういう時の彰人は泣きつく為だけに来た訳じゃない。その場凌ぎだろうが何だろうが、全て忘れて楽になる為で。
だから態々、ピアノがある防音の俺の部屋に来ている。
ここなら、自分が自分でなくなっても、赦されるとでもいうように。

「…彰人、今日は、どうするんだ」

分かりきった答えだが、形式上一応聞いておく。向こうから欲しがられたい、言葉にされたいのが真意だ。
泣き疲れたように更に赤くなった目が揺らぐ。そして何処か遠慮がちに俺の手を掴み、起き上がるようにぐっと引っ張られた。そのまま俺の手を自分の胸元に持っていく。随分と大きく脈を打つ心臓に触れ、此方も腹の底がざわついて落ち着かなくなる。

「どうでも良いと思わせて。からだも、喉も、全部可笑しくなる位」

それは思うよりも随分、欲の詰まった誘い文句だった。きっと抑えててこれなのかと思うとぞっとする。本質の部分に、あとどれだけの情欲が隠されているか分かったものではない。

「分かった」

彰人を退かせて床からベッドの端に移動し、腰掛ける。彰人の方に目をやれば、少し後ろめたさもあるような、熱い視線を俺に送っていて。
もし本当に全ての要望に応えてしまえば、明日の練習はきっと彰人は休みになる。しかしそれを言ってしまえばまた追い詰める事になる為、言わない選択を取った。
今はとにかく、俺の出来る限りを尽くし、俺の全てを与えなければならない。

「…おいで、彰人」

ぽんぽん、と右手でマットを叩き、隣に座るように誘う。すると何の迷いもなく同じように腰掛けるので、先にベッドに上がり静かに相手の体を寝かせた。


Re: 【BL・GL】おそ松さん、プロセカ等 ( No.35 )
日時: 2021/12/18 12:53
名前: 秋葉

青柳冬弥×東雲彰人
『不安と切望』4



まだ何も始まっていないのに興奮した表情と、押し倒した反動で軋むベッドの音に此方まで煽られる。普段音をよく聴く為に使っている耳には、それだけで十分刺激的だった。
優しく、まだ壊さないように、触れるだけのキスを繰り返す。乾燥した唇にわざとちゅ、と音を立てながら吸い付き、相手にも音を意識させるように促した。一つ唇を落とす度、彰人が悶えるように足を滑らせ、シーツの擦れる音がする。

「彰人。さっきの俺のように、舌を出すんだ」

従順に、赤く唾液でとろとろとした舌が、小さく広げられた唇から顔を出す。
両手で彰人の顔を押さえ、…というか、そうする振りで耳を塞いで。そのまま無防備に晒された舌の間から咥えるように、いつも通りのキスをする。歯列や頬の肉をなぞり、口内を犯すように、舌を動かす。
普段であれば彰人の方からも絡めてくるのだが、今日は舌の付け根を持ち上げて、俺の与える刺激から必死に逃げる。耳を塞いでいる分、音が籠って大きく頭に響くように聴こえるのだろう。俺の手を掴み剥がそうとするから、対抗するように力が入る。指の間に入った彰人の爪が、手の甲まで引っ掻く。傷が出来てもお構いなしに、くちゅくちゅと音を立て続けた。

「ん、ッふ、ぁ、…っやだ、みみやだ」

塞いでいる箇所がじんとした熱を持ち、彰人の手も段々力が抜けてくる。左手だけ親指の先を使って耳輪や耳廓を擦ってみると、塞ぐ口の間から声が漏れる。漸く両手を離すと、熱の籠った箇所に触れていたからか空気がひやりと冷たく感じる。彰人は既に蕩けきって、荒い呼吸と赤らんだ頬で此方を見た。

「な、に、いまの」

「ふふ、音をよく感じられて気持ち良かっただろう。俺達、いつもあんな音を立ててキスをしているんだぞ」

思うよりずっと厭らしいだろうと付け加えると、更に顔が赤くなる。
直接的な快感だけではなく情報も与えながら犯していくから、きっと彰人は今後キスをする度嫌でも思い出して、それだけでまた欲を募らせていくのだろう。
それで良い。それでもっと、俺に依存すれば。




Re: 【BL・GL】おそ松さん、プロセカ等 ( No.36 )
日時: 2021/12/18 12:52
名前: 秋葉

青柳冬弥×東雲彰人
『不安と切望』5



制服のジャケットとパーカーを脱がせ、シャツはそのままで胸に手を押しつける。蕾は既に固くなっていて、人差し指と親指で摘んでやると、小さく体を震わせた。シャツのボタンを外し肌を露にしてから、ぐにぐにとまた押すように触る。そうしながら首筋に顔を近付け、ぬる、と舌を這わせる。更にそこを強く吸うと赤黒く内出血の痕が残った。
強く長く吸えば吸う程、治りが遅く消えにくくなるらしい。このまま一生消えなければ良いのに、なんて柄にもない事を考えた。

ふと下を見遣ると、彰人の中心がスラックスを押し上げて窮屈そうにしている。
ベルトを外し、布を全て取り払う。膨らんだそれと対面し、のぼせそうな程体温が上がるのを感じた。

「冬弥、ッもう、さわって」

腰を浮かして強請る相手と、それに伴い局部が物欲しそうにふるりと揺れる。が、それには手を付けず、ローションを取り出して後ろの窄まりに塗りたくった。
冷たさにびくりとした後、触って貰えないのだと理解したのか、散々泣いた後なのにまた柳色が潤む。

「なんで、…そこ、へんになるのにッ…」

「問題ない、沢山変になるんだ。そうしたいと言ったのは、他でもない彰人じゃないか」

目にハートが浮かぶ、なんて漫画的な表現があるけれど、今の彰人のどろりと溶けるような目は、それを当て嵌めるのが一番的を得ている気がした。
ぐり、と人差し指を中に少しずついれていく。あ、あ、と快感を享受するように声を出していた彰人だったが、指が入り切る頃、何かを思い出すように、またはそれに駆られるように、酷く悔しそうに眉を顰めてぼろぼろと涙を溢れさせた。

「彰人…?」

「ッも、…ンだよこれ、ほんと…ありえねえ…
拠り所、探した結果行き着くのがセックスとか、…情に負けるとか、何なんだよ…くそッ…」

顔を覆う手の間から、無理に自分を嘲笑するような、歪に持ち上がった口角が覗く。
その様子に、腹どころの話ではない。体の奥底が沸騰するような、酷い苛立ちを覚える。
ずっとギリギリの所で踏ん張っているのを知っていたから。いつどう転ぶかも分からない程不安定な状態で、誰の助けも求めずに立っていたのを知っていたから。それが漸く支えを持ったのだから、どんな物でも肯定してやりたかった。
ましてそれで好きな相手がどんな形でも俺を求めてくれるのが、死んでも構わないと思える程に嬉しかった。
だからこそ、否定なんて許せない。
しかし怒りを押し潰すように殺し、精一杯の笑顔を作って彰人を安心させようとする。

「…俺は、そうは思わない。元々、俺がけしかけた事だっただろう。…それとも俺は、みっともないのか?」

「冬弥、っ冬弥はちがう、でも俺がッ…」

「俺が違うなら彰人も違う。それに、彰人は少し真面目過ぎる。…そういう奴程、コレは嵌りやすいそうだ」

入れたままの指を動かす。ぐちゅぐちゅと空気を含むような音が響き、中は簡単に熱に浮かされていく。彰人の口からは、次の言葉になる筈だった一文字の、母音だけが抜けていった。

「はぁ゛…ッや、待っ、くるし、ぅ゛ッ…!!」

少し柔らかくなると二本目の指を入れ、余裕など与えずぎっちりと咥え込む状態にしておく。自分の抱えた怒りを全て彰人への熱量へと変え、また荒く掻き回し、前立腺もしつこい程触る。
なるだけ苛烈な快楽となるように。もう二度と、あんな口は開かせないように。


Re: 【BL・GL】おそ松さん、プロセカ等 ( No.37 )
日時: 2021/12/18 12:52
名前: 秋葉

青柳冬弥×東雲彰人
『不安と切望』6



「なあ、彰人…これは、歌えるようになる為の、体調管理の一環だと思えば良い。他に何も、気にしなくて良い」

「ぇ、っ…?ぁ゛ッ、や゛ぁあっ…ーーーッ!」

言い聞かせるように放った言葉に彰人が反応する。けれどその次を聞きたくなくて、三本目の指を捻じ込んだ。
荒々しく嬲りながらも、絶対に傷だけは付けないようにと様子を見ながら進めていく。段々と受け入れる箇所の準備が整って来たのを確認し、ずる、と指を引き抜くと、ぽっかりと空いた穴は名残惜しそうにひくりと震えた。

「彰人、…挿れるぞ」

吐息混じりに出たその声は、自分でも信じられない程興奮が滲んでいて。彰人も当然それを感じ取ったらしく、これからくるもっともっと大きな快楽への期待に身を捩った。
しかしここまで来て、自分は何一つ脱いでいない事に今更気付く。それはそれで相手の羞恥を煽るには適しているような気もするが、何より肌をくっ付けて抱き締め合う事の心地良さを選んだ。
彰人のシャツを剥ぎ、自分もばさりと上を脱ぐ。そしてスラックスも、下着ごと床に投げ捨てた。
後ろを向かせようと彰人の体を起こすが、待てと言われ動きが止まる。

「前から、したい…お前のかお、ずっとみてたい……っ」

そんな発言に、ぶわりと身体が火照る。瞬間、もう無理だと思った。
片手にローションを追加し、揉み込んで温める。そして太腿を持ち上げ、中にも塗りつけた後、今度こそ自身を箇所に当てる。そのまま腰を進めると縁が拡がり、うねりながら挿れたモノをぎゅうぎゅうと締め付けた。
柔らかく包まれるようで、気持ち良い。
中を引っ掻いて出て行く度穴から漏れ出すローションは体温で酷く熱くて、相手の昂りを物語るようだ。

「とおや、ッねがい、ずっとここにいて、どこも、っいかな、で…とぉや…ッごめ、っごめん、ごめんッ…」

理性が飛んだ彰人の、心からの言葉だった。ただ漠然とした不安の中で必死に呼びかけるようなその声に、ずき、と胸が痛む。

「大丈夫だ、っ何処にも、いかない…な?これからも二人で、生きるんだ」

「ぅ゛ぁあ゛…ッとぉや゛、きもち、きもちい、もっとっ…ご、めんッ、と、ッやぁ゛…ごめん…っ…」

「うん、うん、気持ち良いな…ッだから、もう謝るなッ……」

手を擦り寄せ、指を絡ませてぎゅっと握る。彰人の拙く喘ぐ声と水音、肌同士のぶつかる音が部屋いっぱいに充満する。目の前がちかちかとして、彰人の顔も上手く捉えられない。ただ下半身の重い快感と繋いだ手の感触だけがやけに鮮明で、興奮のままに片腕を引き寄せ思い切り歯を立てた。



Re: 【BL・GL】おそ松さん、プロセカ等 ( No.38 )
日時: 2021/12/18 12:51
名前: 秋葉

青柳冬弥×東雲彰人
『不安と切望』7



「ぃ゛ッ…あ、やだ、ッなんかくる、くる、やだぁあ゛ッ…!!」

そのまま食い尽くすような勢いで腕の肉を噛み、同時に彰人の身体が一層跳ね上がる。中の締め付けもどくどくと脈を打つように強くなり、痙攣するように震えてからくたりと身体を落とした。

「彰人、ッ…?まさか、ドライでイったのか…?」

ローション以外でどろついている場所が見当たらない。この体勢なら汚れる筈の腹の上は、汗に濡れるばかりで何もついていない。彰人のまだ一切触れていない中心もだらだらと透明な液ばかり溢れて、苦しそうにぴんと張ったままだ。
自分の状況を上手く把握出来ていない彰人に、なんて愛おしいんだろうと頬が緩む。
この余韻が抜けきらないうちにと、またごりごりと前立腺を突いてやった。

「まって、ぇ゛ッ……まだ、イったばっか…ッ!!」

「大丈夫だ、ッ何度でもイって良い…ほら」

前立腺だけでは足りず、奥までずっぷりと入れ込み、抉るようにぐりぐりと押し付ける。そうしながら、散々焦らした彰人のそれを右手で掴んで、不規則な動きで思い切り扱いた。
逃げるように腰を引こうとするので、左の手は彰人の腰を掴んで逃げ道をなくす。

「なんで急に、ッ…!?とおやだめ…ッまたすぐいく、ッいく、ぁ゛、でる、でる…ッ!!」

びゅ、と呆気なく精が飛び、自身の胸まで汚す。しかしまだまだ、壊す程には至らない。彰人が果てている途中にも、絶えず腰を動かし続ける。震え続ける彰人の体は既に受け入れきれない肌の快楽を感じているようだが、更に追い討ちをかけるとどうなるのかと好奇心にも似た嗜虐心が抑えきれない。
腰にやっていた手を今度は胸へと移動させ、彰人の乳首を撫でる。するとまた大袈裟な程びくりと体が動き、甘ったるく焼き付くような声が出た。再び中がきつく締まり、此方にも限界が近付く。

「とぉや、…ッやだ、も、ひとりでいくの、やだぁ゛…ッ…」

「ああ、ッだいじょ、ぶ…こんどは、いっしょだから…っ」

安心したようにいく、と聞こえたのを確認すると、首筋に寄り、がぶりと噛む。瞬間、彰人の白濁で腹が温む感覚と、下半身から駆け上がり全身に甘く広がる一番の快楽に、頭が真っ白になる。
最奥に叩き付けるように精を出しながら、ぎちぎちと歯形を刻む。射精が止まり落ち着いたように口を離すと、痛々しくくっきりと、へこんだ痕がついていた。
時間が経つときっと、このへこんだ部分が今度は盛り上がり、周りに痣も目立ってくる。暫く消えないだろうな、なんて他人事のように思っていると、彰人が幸せそうに笑った。

「いたいけど、とうやの、うれしい」

こんな風に肯定されては、漸く芽生えそうだった罪悪感がまた跡形も無く消え去る。
そうか、と一言、蕩けた彰人の中からそれを抜く。代わりに指を入れて出したものを全て掻き出し、扇情的にまた小さく喘ぐ彰人に悩まされながら後処理を行うのだった。



Re: 【BL・GL】おそ松さん、プロセカ等 ( No.39 )
日時: 2021/12/18 12:51
名前: 秋葉

青柳冬弥×東雲彰人
『不安と切望』8



「彰人、服は着られるか?」

部屋着と下着を二人分用意し、疲れ切ってぐったりとした彰人の方を見る。すると喋るのも億劫そうに、ただ小さくゆっくりと頭を横に振って、無理だと示した。本当に限界なのか、甘えられているのかは分からないが、妙に嬉しくてふ、と笑いが零れる。
訝しむような目で此方を見るが、そんな事はお構いなしに優しく彰人の体を起こし、Tシャツを着せる。そうして再び寝かせた後、下着を脚に通して何とか腰を浮かせて貰う。身長差も然程大きくないからか、ゆったりめだが案外丁度良く着られているようだった。
一連の動作で負担は最小限に抑えたつもりだったが、それでも軋む体は動かしにくそうで、終わったと思ったらすぐにまた硬直するようにその場に留まった。

「彰人、少しで構わないから飲んで欲しい」

相当声を上げて喉も痛めただろうと、ぬるくなった水を差し出す。

「……のませて」

照れ臭いように発したその声は、思うよりもがさがさだった。しかし甘えられているのだと実感して、少し失礼かもしれないが、子供みたいだな、なんて。
パキ、と音を立ててペットボトルの蓋を開ける。そして水を自分の口に含み、彰人の眼前に。ふに、と唇と唇が触れると、口を開けるように促して相手の口に液体を少しずつ流し込む。此方の口内が空になると、彰人はこくりと喉を鳴らした。それを数回繰り返し、もういい、と満足を伝えられてペットボトルを閉めた。

「…水、あって良かっただろう?」

にこりと微笑むと、まだ少し紅潮した頬のままで頷いた。そして全て終わった安堵と共に、一人分空いたベッドのスペースに横になる。すぐ隣で此方を向く彰人の髪の毛の間に指を通し、くしゃりと撫でた。猫のように心地良さそうに目を細め、心なしか口元も、笑っているように見える。

「彰人。明日からまた、頑張れるか」

返事は、返って来なかったけれど。その代わり目いっぱい抱き締められる。そして胸に顔を埋め、こくりと小さく頭を振るのだ。

「ありがと、冬弥」

「ああ。…少し、寝た方が良い」

お休み、と一言、腕を軽く引き寄せ、手のひらにキスをする。彰人も挨拶を返すつもりだったのだろうが、落ちていく意識に比例して、溶け込むように声にならなくなっていった。


真っ赤に浮腫んだ瞼を閉じて、すやすやと穏やかな寝息を立てる相手の頬を撫でる。擽ったかったのか、む、と一瞬眉を顰めて、また綺麗な寝顔に戻った。
ああ、本当になんて、可愛らしい。
ずっとずっと、心酔していた。今だって心酔、している。けれど、彰人は知らなくて構わない。
…なんて、本当は知って欲しい癖にと胸の中で吐き捨てた。
だって、手のひらのキスの意味は。