大人二次小説(BLGL・二次15禁)

焼きたてジャぱん!!BL小説【冠茂編】
日時: 2015/04/17 10:28
名前: モンブラン博士

私の大好きな美形キャラの冠きゅんの小説です。
夢と希望と願望を乗せていきたいと思います。

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Re: 焼きたてジャぱん!!BL小説【冠茂編】 ( No.1 )
日時: 2015/04/17 11:02
名前: モンブラン博士

俺は、女々しい男が大嫌いだった。
なぜなら、女みたいになよなよして男らしくないと感じていたからだ。
だけど、その価値観が変わったのは、彼――冠茂(かんむりしげる)に会ってからだ。
冠は、俺の家の近所にある『パンタジア南東京支店』で働いている同じ年頃のパン職人だ。
パンタジアは全国にチェーン展開をしているパン屋の大企業で、1年に1回、入社間もない職人を集めて新人戦を開く。20代〜30代が参加するこの大会で、僅か16歳にして大会準優勝を果たしたのが冠だった。しかも彼はその年齢で超有名大学であるハーバード大学を卒業しているという。
当初この話を聞いた時には、世の中にはオレなんかより遥かに凄い奴がいるんだな、程度の認識でしかなく、少々羨ましいなと感じたぐらいであった。
新人戦が終わり、俺が彼について興味が薄れてきた時のことだった。
久しぶりにパンでも食おうかと考え、パンタジアに行ってみる事にした。
すると、店前で掃き掃除をしている奴に会ったのだ。
ピンクの癖のある髪型に、女子から羨んでもおかしくないほどの美白の肌に逆さに長いまつ毛、少女漫画のヒロインかと思われるほど大きな瞳にちょっとした衝撃を与えたら粉々に砕けてしまいそうなほどの、薄くて華奢な体に白衣と半ズボンを着ている。
伏し目で地面を見つめ、竹箒を持ち掃除をしているその姿は、儚さと美しさを感じる。
その何とも言えないオーラにしばし呆然としていると、彼が顔を上げ、こちらを見て、にっこりと微笑む。それが噂に訊く営業スマイルという物なのだろうか。冠は男でありながら、その笑顔はテレビアニメなどに登場する美少女に匹敵するほどの可愛さを持っていた。
人は顔に○を作ると好感が持てるという。ここでの○とは、目じりを下げ、口角をキュッと上げた笑顔の事だ。
彼の場合その容姿の女々しさも相まって完璧な○になっている。

「こんにちは」

低さの中に高さのある独特の少年声で、彼は口を開いた。

「ああ……」
「もしかして、パンタジアにパンを買いに来たのですか?」
「……そうだ」

オレは彼に言われて、初めて自分がこの店にパンを買いに来たことを思い出した。
奴の女々しさに危うく惑わされるところだった。
少なくともオレは、男に恋心を抱くような趣味はない。
それだけは確かだ。
軽く深呼吸をして、一瞬でも奴を可愛いと思った事を忘れようと、店内に足を踏み入れた。

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