大人二次小説(BLGL・二次15禁)

図書館の椅子を引く。
日時: 2015/06/29 21:41
名前: みしば










 ―俺の彼氏は本当にずるい、と思う。
 猫かぶりでたまに意味不明だし、態と俺を困らせようとしてくる困った先輩だけども。






「倉田君は、僕のこと嫌いかな?」





 こんな風に耳元で囁くのは、本当に一種のテクニックだ。









 
 よく分からないけれどくっついている先輩と後輩の、ほのぼのとか甘めとかごった煮の短編集。









 

 はじめまして、みしばと申します。
 BLはいつも見るだけ読むだけだった人間ですが、他作者様方の素晴らしい小説に「よし、自分も書いてみよう」となりました所存です。




 なので、自分の好きな要素をぶっこんだりしていますがそこはご了承くださいませ。



 また、リクエストは受け付けておりますが全部は書けませんという事を最初にお知らせしておきます。順番もばらばらです。
 全て書くことが出来ないのは作者の都合になります、大変申し訳ありません。しかしこれもご了承しただけると幸いです。








 以下注意事項
・bl小説は初書きです
・誤字脱字があった場合、報告してくださると助かります
・更新不定期
・絶対に、荒らしと誹謗中傷は辞めてください。







 
 以上のルールを守っていただければ、あとはどなたが来られても大歓迎です。
 コメントやアドバイス、どんどんお願いします!





 それでは、この小説を読んで少しでも「面白い」と感じてもらえたり「萌えて」もらえたりすると嬉しいです。

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Re: 図書館の椅子を引く。 ( No.1 )
日時: 2015/06/29 22:05
名前: みしば







 第一話











 好きだった。
 


 明るくて運動神経もいい。
 いつも優しくて格好良くて。コミュニケーション能力も高くいつも皆より一歩先を歩いている、先輩が。
 私が困った時、手を差し伸べてくれた先輩が。









 その人の名前は桂木京也先輩。一つ年上の、私の先輩。











 
 彼が好き“だった”のだ。









 もう今となっては過去形の、淡い淡い恋。








 当たり前だ。私と桂木先輩には同じ図書委員会の役員だという繋がりしかなかったし、私側から積極的に彼へとアプローチしたことなんてない。
 小説にあるように手作り弁当を作ったこともないし、バレンタインデーにチョコをあげたこともないのに。










 私は一丁前に悔しがって、そして悲しんでいる。













 なぜ話しかけなかった?









 答えはごくごく簡単である。













 ―結果を見るのが怖かったからだ。












 きっと桂木先輩には恋人がいるんだな、そう薄々感づいていたしそうでなくともライバルはいっぱいだ。
 私のような地味で温厚さが取り柄のような女子が、桂木先輩の隣に立っていい筈がない。













 この距離感を保っていたいと、この会えば雑談する程度の距離感を保っていたいと。もう私は桂木先輩にとってのちょっと関わりのあるだけの後輩になろうと。












 でも、そんな気持ちを押し殺しても、いつかは箍が外れてしまう。私の場合は、ついさっき。















 それは、体育館でのことだった。
















 今日は部活もない日だから、当然体育館には誰もいない。でも私は、体育の授業で使う用具を体育館倉庫に置いてきてほしいとの教師からの頼みごとを受け入れて、さっさと帰ろうとしていたのに。
















「・・・え?」
















 瞬間、停止。








 倉庫のドアを開くとそこには、壁に押し付けられている倉田君。確か隣のクラスの男の子で、茶髪のそこそこのイケメンだが不良らしいという噂が流れていたのを覚えている。






 そして、そんな倉田君を壁に押しつけて上から覆いかぶさっている桂木先輩。












(待て待て、落ち着くんだ私。これは火を見るより明らかな、恋人同士が壁ドンをしている、の?)








 カツアゲとか、そういう雰囲気ではない。そもそも桂木先輩はそんな事しない。
 倉田君のシャツは若干はだけているし、桂木先輩のそのオーラというかなんというのかそれも、ピンクだ。












「あ、あの、ひょっとして倉田君と桂木先輩って、所謂“そういう関係”だったんですか」













 口元を震わせながらの、私としてはかなり頑張った発言。












 ガシャン。







 私の乱入により一気に静まり返ってしまった空間に、焦って落とした用具入れと私の声がやけに大きく響いた。
 

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