大人二次小説(BLGL・二次15禁)

実は泣き虫な俺様生徒会長総受け
日時: 2015/06/27 18:52
名前: 榊

「俺の命令に従えない奴はぶっ殺す!!」

俺様で上から目線な生徒会長。

「っ…ふぅ、うっ」

……実は、泣き虫なんです。

*****

こちら、

・俺様生徒会長総受け
・ギャップ
・R18
・非王道
・アンチ王道

を含んでおります。

それでも良い方は、どうぞスクロール願います。


登場人物

会長  北條隼斗 (ほうじょうはやと)
    金に近い茶髪 青い瞳

    生徒会長。俺様でいつも上から目線。
    だが、実は泣き虫という致命的な弱点を持つ。

副会長 佐々木時雨(ささきしぐれ)
    銀に近い金髪 赤い瞳

    副生徒会長。腹黒くていつもニコニコしている。
    黒くなりだすといろいろとヤバい。

書記  酒井斎  (さかいいつき)
    黒に近い茶髪 茶色い瞳

    書記。関西弁を使う。チャラ男。
    実は一途だったり。

会計  龍ヶ崎春樹(りゅうがさきはるき)
    紫に近い灰色の髪 黒い瞳

    会計。計算は苦手だが電卓打つのは速い。
    夏樹は双子の弟。
   
    龍ヶ崎夏樹(りゅうがさきなつき)
    紫に近い灰色の髪 黒い瞳

    会計。計算は得意だが電卓打つのが遅い。
    春樹は双子の兄。
    
庶務  小野拓巳 (おのたくみ)
    黒髪 緑色の瞳

    庶務。いろいろと影で頑張っている。
    珈琲を淹れるのが上手い。

転入生 安藤凪(あんどうなぎ)
    紫の髪 えんじ色の瞳

    自意識過剰。ナルシスト。
    自分は可愛いから何をしても許されると思っている。



前書きは終わりです。
あとは物語へどうぞ。

Page:1 2



Re: 実は泣き虫な俺様生徒会長総受け ( No.1 )
日時: 2015/06/27 18:53
名前: 榊

涙が、『1』筋。


「おい拓巳! 俺に珈琲淹れろよ、思いっきり甘いの!」

無駄に大きいその声に、俺はイラッとした。
生徒会室は遊び場じゃねーんだよ……。

「あっ……は、はい」

ちらっと拓巳に視線をやると、困ったような顔をしていた。
そして、一歩後退(ずさ)る。
その行為が気に食わなかったのか、転入生は拓巳を指差して、何倍も大きい声で言い放った。

「敬語要らないって言ってんだろ?! 俺は優しいからなんでも許してやるんだよ!」

フフン、と、ドヤ顔で。
まるで、「俺は、この学園のトップだ」とでも言うように。

「凪は本当に優しいですね……可愛くて仕方ないです」

……時雨のその一言に、収まっていた怒りがまた倍増した。

「だろ? 時雨の言ってる通り、俺は優しくて可愛いんだ!」

優しくない。だって拓巳をコキ使ってる。
可愛くない。その支配者面は、不細工だ。

「おいお前ら!」

俺はアイツらを睨みながらそう言った。
全員の視線がこちらに向く。

「いい加減にしろよ! 仕事をしない誰かさん達のせいで、提出期限が迫ってる書類が出せねーんだよ!!」
「……生徒会長にさん付けしてもらえるとは……嬉しいですね」

チッ、自覚あんのかよ!
だったら仕事しろ!

「さっさと持ち場の書類を片付けろよ! じゃれ合うのはそれからにしろ!」

俺の机の書類に手を置き、今までにないほどの鋭い目付きで睨み付ける。
アイツらからの冷たい目線は、俺の身体をヒシヒシと刺していくようだった。
すると、春樹が口を開いた。

「……嫌だよ。アンタの俺様な態度になんて付き合ってらんないし。あ、でも……凪が生徒会長だったら、僕だってちゃんと仕事するけど?」

ニヤリ、と、挑発的な態度でそう言う春樹は、前まで俺になついてくれていたころの春樹じゃなくなっていた。
…………あ。……当たり前、か。

「……そんなこと言うて……昨日と書類の量、ほぼ変わってないやんか……アンタもろくに、仕事してへんやろ?」

口角が上がって、バカにするような笑みを浮かべる斎。
何が分かるってんだよ……!

「俺はしてる!! 俺はお前らとは違う!」
「何が違うんです? 俺様なところ? ……そんなのとっくに承知済みですが?」
「ッ……!」

手を握り締めた。
悔しい。でも、それは本当のことで……。
うつむいていると、ポタリと、涙が落ちてきた。
……泣いちゃダメだ、俺。
まだアイツらがいる。泣いちゃダメだ。……ダメだ。
涙は次々に溢れ出して、床に落ちた。
堪えきれない。
もっと強く、手を握り締める。

「時雨、俺パフェ食いてぇ!」

すると、転入生がそう言い出した。

「……分かりました。行きましょうか」
「おう!」

楽しそうに話しながら、アイツらは部屋から出て行った。
……これで、しばらくは帰ってこないはずだ。

「っ、く」

ポタッ
身体に力が入らなくなり、俺はしゃがみこむ。

「ふ、うぅっ……っひ、っく……」

涙腺は緩みきっていた。
頬を伝う生暖かい水は、しゃがみこんだ俺の膝と、床を濡らしていった。

Re: 実は泣き虫な俺様生徒会長総受け ( No.2 )
日時: 2015/06/27 20:59
名前: 榊

涙が『2』筋。
No.side


「……」
昼。隼斗は昼飯も食わず、今日締め切りの書類の山を片付けていた。
消しゴムのカスが、机に散乱している。
「……あー、くそっ……終わんねぇ……」
隼斗はガシガシと頭を掻いた。
目の下に出来た、くっきりとした隈は、彼の白い肌に際立っていた。
「……」
カリカリ……カリカリ……
ペンが紙の上を走る音と、隼斗の呼吸だけが聞こえるこの空間。
この広い部屋には、隼斗しかいない。
「……」
隼斗は不意に書類の山を見た。
一行に減る気配がない紙の山は、隼斗の精神を酷く痛めつけた。
「……っ」
俺がいけなかったのか?
いつの間にか、隼斗の手は止まっていた。……いや、震えていた。
なにかを堪えるように下唇を噛む隼斗。
その表情は、普段の隼斗とはかけ離れた、弱々しいものだった。
「っ……」
……泣いちゃダメだ。泣くな俺!
どんだけ泣けば気が済むんだ、俺は。
「泣いちゃ、ダメ……だ、俺……」
気が付いたら、書類は丸い斑点で濡れていた。

Page:1 2



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大7000文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。