大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- 僕が大好きな貴方へ贈る【オリジナルBL】
- 日時: 2015/06/27 19:05
- 名前: いりゅか
――僕が大好きな貴方へ贈る
――僕にしかできないこと
初めまして。いりゅかです。
突然『┌(┌^o^)┐』が脳内に湧いてきたので、これはもう書くしかねえなと。
大人小説カキコでは少ないようですが、完全オリジナルのBLです。生暖かい目で見守って下されば幸いです。
平凡(ワンコ?)攻×クール受とその他大勢の、すっごいぬるい学園生活。
最初はエロくないです。どーん。
※誘い受けとかあるかも
※メインカップル以外のカップルもたくさんいるかも
※女の子もちょっとメインに登場します。
※いりゅかさんメンタル豆腐よ
では、ぬるーく書いていきたいと思います。よろしくお願いします。
Page:1
- Re: 僕が大好きな貴方へ贈る【オリジナルBL】 ( No.1 )
- 日時: 2015/06/27 19:33
- 名前: いりゅか
どしん、と背中に強い衝撃がかかって、俺は思わず転びそうになった。
振り向くと、そこにはチャラチャラした金髪の満面の笑顔。首に回された腕は一見細いけれど、これでよく見ると筋肉が結構付いているのだ。ほら、現に、首が締ま……、
「うげっ、くるっ、苦しい! ヤノ、これ、腕離せっ、ぐふ……っ、つか、近すぎてキメエよ!離れろ!」
「いや〜、それほどでもぉ」
世界的に有名(だと思う)な五歳児の声真似をしながら、さらにぐいぐいともたれ掛かってくる不良っぽい金髪のイケメン、すなわちヤノ……矢野聖也の腕からなんとかして逃れようともがいていると、ふいに体から重みが消えた。「ぐぇ」と、ヤノのうめき声。はあん、なるほど、サンタだな。
サンタといっても、別に赤い服を着て一年に一度子供の寝室に不法侵入してくるジジイのことではない。城井三太……ミツタと読むのだが、ほとんどの人には「しろいさんた」と呼ばれる、不幸な友人の話だ。
サンタは長い前髪を軽くかきあげながら、俺に挨拶をした。
「おはよう、アラタ」
「おう、おはよー……っつか、別にシンちゃんでいいんだぜ? みんなもシンちゃんって読んでるし」
「いや。僕自身近所の子供たちからサンタサンタとはやし立てられてイライラした経験があるしね。できるだけ名前は正確に呼んであげたいんだ」
爽やかな笑顔。メガネをくいっと持ち上げる動作なんか、実に様になっている。黒髪、少しも崩れが見られない制服、キリリとした顔立ち……見るからに優等生のサンタは左手で掴んでいたヤノの襟首を開放した。やっと息ができるようになったヤノに、俺は後ろからタックルをかます。勿論本気ではない。けれど……。
「うあっ!?」
ヤノが慌てて避けたせいで、俺はバランスを崩す。
サンタが手を伸ばすが、間に合わない。
次の瞬間地面とキスすることを覚悟して目をつむったが、……俺のファーストキスは無事に守られたようだ。
誰かが俺の体をしっかり支えてくれている。
恐る恐る目を開くと、そこにあったのは端正な顔立ちだった。
切れ長で少し細いけれど、瞳の大きな目は、ガラスに飴を溶かし込んだみたいに透き通ってる。
さらりとした黒髪は、男のゴワゴワ感とはかけ離れた柔らかさ。
俺の体を支えている腕は柔らかく、細かった。ヤノみたいなヒョロマッチョじゃなくて、正真正銘のやせ型。
肌はすごく青白い。不健康の印だ。
「大丈夫か、シン?」
「ああ……うん」
口角をあげて口元だけで微笑む友人……アイタは軽く俺の体を突き飛ばした。
相変わらず表情に乏しい友達だ。一見地味で、俺より少しだけ身長も低いけれど、それでもこのルックスでにっこり笑えばあっという間に女の子に囲まれると思うんだけどな。
まあ、そうなっても、俺は面白くないわけだけど。
中学時代から友達で、高校生になってからはちょっとだけ特別な人。
野々原藍他(ののはらあいた)は、俺の初恋の人である。
Page:1