大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- あきはる+ふゆ=【オリジナル】
- 日時: 2015/11/30 18:00
- 名前: きのこ
「二人って、やっぱりそういう関係だったんだね!!」
「いや、ちが」「まさか〜...」
「私、応援するから..!」
_幼馴染みの腐女子に勘違いされて成り行きで付き合うことになってしまいました。
*
はじめまして!久しぶりに小説を書くので慣れない点もあるかもしれませんが、よろしくお願いします。題名雑((
in率低めなので更新は亀です。微妙にNL要素があるかもしれません。
内容については最後の文がすべて説明してくれています。((
[幼馴染み三人組]
春野 郁斗(ハルノ イクト)
黒髪。まゆ上の前髪。
至って普通の高校生。
ツッコミ役。通称・郁ちゃん。
秋津 雅臣(アキツ マサオミ)
茶髪。チャラい。
何故かモテる。ウザい((
通称・マサ、マサ君
冬崎 ちよ(フユサキ チヨ)
黒髪。セミロング。腐女子。
マイペースな自由人。見た目だけは可愛い。
通称・ちよちゃん
[目次]
第1話 >>1
第2話 >>2
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- Re: あきはる+ふゆ=【オリジナル】 ( No.1 )
- 日時: 2015/11/29 22:40
- 名前: きのこ
[第1話]
俺とマサとちよちゃんは、元々親の仲がよく、幼稚園から現在までずっと一緒。高校受験の時は、ちよちゃんの偏差値が若干足りなくてひやひやしたけど、無事合格できた。
まぁそんなこんなで高校に入学した三人だけど、受験勉強のストレスかなんなのか、ちよちゃんが腐女子になってしまったらしい。物理的に腐敗した女子ではなく、同性愛が好きな女子のことだとか。
ある日の昼休み、三人は弁当を持ち、いつも昼食を食べている屋上(正確に言うと屋上は立ち入り禁止だから、屋上へ向かう階段の踊り場)に向かう途中の廊下を歩いていた。
「最近平凡受けにハマってるんだよ〜」
「受け...?」
「突っ込まれるほうだよ〜、ちんk...んぐッ!?」
「郁ちゃんに変なことを教えるんじゃありません」
つい最近、ちよちゃんは平凡受け、とやらにハマったらしい。
健全な男子高校生だし、内容はまぁなんとなくわかるけど、男同士のどこがいいのかなんて知らない。あんなものを突っ込まれたら死ぬ、考えるだけでぞっとする。
「いや、なんとなくわかるよ...」
「なんで!?まさかマサ君に突っ込まれたの!?」
「そんなわけないでしょ」
目を細めたマサの軽いチョップがちよちゃんの頭を直撃する。ちよちゃんは小さく「いたっ」と言い、わざとらしく頭を押さえると、三人に笑いが生まれる。
「...あ!私、飲み物忘れちゃった。ちょっと買いに行ってくるね〜」
そう言うや否や、ちよちゃんは財布を持って階段を降りていってしまった。
「...自販機遠いから、たぶん10分はかかるよね。マサ、先食べちゃう?」
「そうだね〜」
マサはヘラヘラとしたいつもの笑いを浮かべると、その場に座った。
8分ほどが経ったであろうその時、事件は起こった。
「ちよちゃんは平凡受けの何に萌えてるんだろう」
何気なく発した一言でマサが突然立ち上がり、俺の前でしゃがむと、後ろの壁に手をついた。おぉ、これが壁ドンか、と地味に感動していた俺を殴りたい。
「今の郁ちゃんみたいな感じじゃない?」
そう言うマサの言葉には、冗談っぽさが感じられず、思わず後ずさる。いや、後ずされなかった。後ろ壁だし。
「...え」
その時、可愛らしい声と、その声の主が落としたであろうペットボトルが階段を転がる音がした。
「二人ってやっぱそういう関係だったんだね!!」
息を荒くしたちよちゃん、怖いです。
「いや、ちがっ」
「まさか〜...」
おい、もっと否定しろ!!!!
「私、応援してるから!」
ちよちゃんはちょっと黙ってなさいっ!!!!
- Re: あきはる+ふゆ=【オリジナル】 ( No.2 )
- 日時: 2015/11/29 22:42
- 名前: きのこ
[第2話]
「はぁ...何でこんなことに....」
マサと二人の帰り道。ちよちゃんは委員会で帰りが遅くなっちゃうから二人きり。女の子を一人で帰らせるのとか心配だし、待ってるつもりだったんだけど、ちよちゃんに「二人で帰りなよ、ね!!」と言われてしまったのでこんな状態。
あれからちよちゃんは目を輝かせながら二人が付き合うきっかけやらなんやらを、息を荒くしながら質問し、またそのノリにマサが乗っかっちゃうからさらに後戻りできない状況に。
....ていうか、気まずい。あんな...壁ドンとかされた相手と二人きりで帰ってる状況がなんかやばい。まぁたぶんマサは遊びのつもりだったんだろう。なんか手慣れてたし。
ちらりとマサのほうを見やると、目が合った。慌てて目をそらすと、マサは首をかしげながら微笑む。
その、なんだ。マサはやっぱり、イケメン、なんだと思う。鼻筋通ってるし、目はたれ目気味だけど形良いし、すらっとしてるし...身長だって、俺よりきっと頭ひとつ分くらいは高い。
「って何を考えてるんだ俺は!」
「なに?郁ちゃん何考えてたの〜?」
はっ!心の声が思わず口に出てしまった。
「いや、なんでもない....」
「えー、付き合ってるんだから教えてよ」
「...今、ちよちゃんいないしいいよ、そーゆーの」
「付き合ってるでしょ?」
その言葉を聞き、相手を見上げると驚いた、マサはふざけていってる訳じゃないらしい。何年も見てきたからわかるけど、たぶんこれは本気。
「...そうだ、郁ちゃん。今日親いないんだ、家あがってってよ」
なんだその台詞。まるでエロゲの展開...「今日私の家、誰もいないの...」、って。いえ、俺が持ってる訳じゃなくて、クラスの奴が言ってただけだから。うん。
「わー、なんもないな」
「必要最低限のものしかないしね〜。あ、そこ座っといて、飲み物持ってくるよ」
そんなこんなでマサの家。
俺の家のすぐ隣。ちなみにだけど、ちよちゃん家は俺の家の向かい。とにかく近いから、鍵を忘れたらどちらかの家に上がるのが小学生のときの日常。
「...エロ本探してやろ」
マサが部屋を出ている間、男子の家に来たら必ずやってしまうあるある(俺だけ?)を実行しようとしたのだが...
「ない、なんでだ」
「何やってんのさ、はい、飲み物」
とにかくどこを漁ってもない。こいつは本当に男子高校生なのだろうか。
「あ、ありがとう...」
「エロ本なんかないよ、俺郁ちゃんで十分だから」
マサが発した言葉に、口に含んでいた麦茶を吹き出しそうになる。あぶない。
「え、俺で...してんのかよ」
「勿論。ていうか、郁ちゃん信じてないでしょ。俺本気だよ、郁ちゃんのこと」
いつからかは知らないが、幼稚園からずっと一緒だった相手から、そんな風に思われていたなんて。俺はずっと友達だと思ってたのに。
...マサはこの部屋で、俺のことを考えながら...、って脳内再生をやめろ!俺!!
- Re: あきはる+ふゆ=【オリジナル】 ( No.3 )
- 日時: 2015/11/29 22:56
- 名前: きのこ
[第3話]
俺はちよちゃんが好きだ。...たぶん。
もしかしたら親愛の感情かもしれない。マサなんかと同じように。
小さい頃から俺は引っ込み思案だったから、あまり友達がおらず、マサとちよちゃんの二人とばかり遊んでいた。
中学生になってもそれは変わらず。思春期に一緒にいた女の子が気になるのは、たぶん当然のことだろう。
ちよちゃんはたまにおかしくなるけど、可愛いし、思いやりがあるし、頼れるし、...まぁ、料理は下手だけど。
俺がちよちゃんに抱いてる気持ちと、マサが俺に抱いてる気持ちが一緒。
自然とそれを知っても、嫌悪感は沸かなかった。むしろ、嬉しい...っていうのとは少し違う気がするけど。
「...そっ、か」
「そう。どんな女の子より、郁ちゃんが好きだよ」
もし俺が女の子なら、ぐらりときてしまうような台詞&顔&声。
いや、一瞬ぐらりときかけたのは内緒で。
「...えっと、ごめん」
「いいよ、好きになった相手が自分と同じ同姓愛者でしたー、っていうのは都合が良すぎるしね。」
マサは自虐的な笑みを浮かべると、目を伏せる。
こんなに長く一緒にいても、知らないことなんてあるんだ、と場違いなことを考えながら、そんなマサを見つめていた。
「じゃあ、帰るね、」
「バイバイ」
さっきのことなど何事もなかったかのように、マサは玄関で小さく手を振っている。
同じように振り返すと、マサの家を出た。
外はもう暗くなっており、ため息をつくと白い息が吐き出された。
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