大人二次小説(BLGL・二次15禁)

雑多bl
日時: 2017/05/21 23:28
名前: やさいとう

雑多にもぞもぞ
松が落ち着いてきたので

えんどろ
カゲプロ
グール
終ぷろ
等々

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Re: 雑多bl ( No.1 )
日時: 2017/05/22 00:16
名前: やさいとう

エンドロ
クリラセ

 僕が彼に出会ったのは中学に上がってからだった。中学初めてのクラス、初日からすこし派手なグループの中心で笑っているような奴で、僕とはまるきり反対だと思った。
 …小学生のころも問題を起こしていたような僕に話しかけるような物好きはいない。僕はバッグの中に忍ばせた小さめのゲーム機を取り出して起動させた。カセットは昨日発売されたばかりのRPGゲームだ。

「なあ、それ昨日発売されたやつだろ!?いいなあ~」
 茶色のさらさらとした髪の毛をゆらゆらと揺らし、僕の言葉も待たずにゲーム機をもぎとるそいつに僕はムッとして手を伸ばす。返して、そう言いかけた僕の言葉を覆い隠すように、そいつは感嘆の声をあげた。
「すっげえ!昨日発売のカセットだよなこれ!?」
「…さっき、自分で言ってたでしょ。いいから、返してよ」
「いや、発売されたばっかなのにレベルカンストさせてるし、すげえな~って!」
 そう言って表情を綻ばせるそいつに、僕は完全に毒気を抜かれてしまった。そうかな、そう言ってた僕の頬は気がつかないうちに緩んでしまっていたみたいだ。僕の表情を見て、そいつは満足そうに微笑む。

「俺、クリスっていうんだ、宜しくなラッセル!」
「…うん、宜しく」
 そのときの僕は柄にもなく、嬉しいなんて思ってしまっていた。そう、例えるならばRPGで新しいメンバーが増えたときに感じる幸福感。それに至極似ていた。…だから、気がつかなかったんだ。彼が名乗ってもいない僕の名前を既に言っていたことに。







*






 気がつけば僕らは、親友とも呼べるような間柄になっていた。…親友というか、悪友というか。一緒に喧嘩もしたし、タバコも吸った。クスリなんかも一緒に飲んだり、売ったりした。…良くないことだなんて重々承知していた。でも僕らはおかねが必要だったし、そこに罪悪感は得になかった。

「まず」
 生温い、鉄臭い液体が口内に入り込み、僕は思わず顔をしかめる。いつものように喧嘩をして、クリスは倒れ込んだ相手の財布の中身を取り出して「しょっぱ、」なんてケチをつけながら額の半分を僕に差し出した。
「…しょぼ」
 二枚の紙切れをぺらぺらとなびかせて、やっぱり僕も文句を言う。クリスも同意するようにうんうんと首を縦に振った。それから僕の顔をじっと見つめ、癖のある僕の髪の毛を撫でながら顔を近づけた。
「…血、ついてる」
「…ん、む…」
 ちゅ、ちゅ、と暗い路地裏に反響するリップ音は、どこか艶めかしい。
つづく

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