大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- 君しか見えない【オリジナル】
- 日時: 2017/06/09 21:40
- 名前: 私
Prolouge
俺が消えてしまったいま、君だけが俺のいた証。
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- Re: 君しか見えない【オリジナル】 ( No.1 )
- 日時: 2017/06/09 22:22
- 名前: 私
Episode 0
第一話 『日常的恋愛』 沙樹 Saki
綾くんが泉くんの名前を呼んだ。
泉くんが綾くんの名前を呼んだ。
優が俺の名前を呼んだ。
yu「沙樹さん」
saki「優」
俺が死ぬほど優に恋しているのを、優は知らない。
名前を呼ばれるたび、一緒に笑うたび、胸が締めつけられるのを、優は知らない。
yu「甘いもの食べに行きませんか?」
saki「なにを食べたいの?」
yu「ドーナツ、ですかね」
saki「それなら全員分買ってきて、ここで食べようか」
izumi「泉、チョコがいい」
yu「綾さんは?」
aya「シナモンかな」
yu「わかりました。買ってきます」
優は左手でペンを握り、メモを取った。
yu「行きましょう。沙樹さん」
優が立ち上がる。
saki「え?…ああ」
俺も優に続いて立ち上がる。財布を手に取って、玄関に向かう。
まずい。ふたりっきりだ。
俺の家からいちばん近いドーナツショップは駅前にあった。
あまり電車に乗らない俺の家は、駅から少し離れている。
yu「寒くなってきましたね」
優は空を見上げて言った。秋の終わりの高く澄んだ空だった。
俺も優も薄手のコートを羽織っている。
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