大人二次小説(BLGL・二次15禁)

松とか創作とかの小説供養
日時: 2018/04/14 23:13
名前: 三角おと

ついったーのべったーに上げようとしたけど、べったー機能の使い方忘れたからここに供養。
版権創作ごちゃまぜになるかと。
好きなもんを好きなよーに書くよ。
ほの暗闇鬱系多いんじゃないかな。
大丈夫って人だけ、どうぞ。

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Re: 松とか創作とかの小説供養 ( No.1 )
日時: 2018/04/18 22:07
名前: 三角おと

真っ当な感情だけが愛だなんて誰が決めた?



おそ松兄さんが可愛いを連呼する話。
おそ松さん、速度松。おそチョロでもチョロおそでもいけるんじゃない?個人的にはチョロおそ派。
前におそチョロで書いたやつをリメイクしてみた。










「ひっく…ぐす、うー…ん、うぅ…」
すすり泣く声が襖で閉ざされた子供部屋から聞こえてくる。押し殺したような惨めったらしい泣き声。俺は部屋の前でやれやれ、とため息をついた。
襖に手をかけて、少しだけ開ける。窓が開いているのか、夕方の湿っぽくて冷たい風がゆうるりと頬を撫でていった。
見えたのは部屋の片隅で蹲る緑色。着ている本人の気分まで影響するのか、いつもは明るく見える緑がなんだかくすんでいるような気がした。
あーあ。窓開けっ放しとか体冷えちゃうじゃん。いくらもう春だっていっても日が沈んでしまえば冷えてくるし、なによりお前冷え症で寒いの苦手なくせに。しょうがないから優しいお兄ちゃんが閉めておいてやるよ。
すっと音を立てずに襖を開けて、中に踏み出す。やっぱり部屋の中は廊下よりもひんやりとしていて冷蔵庫みたいだ。風邪とか引いたりしてねぇといいんだけど。
「チョロ松」
部屋の窓を閉めながら優しく優しく呼んでみた。チョロ松の肩がびくりと大袈裟なくらいに跳ね上がる。その動きがなんだか面白くて思わずくすっと笑っちゃったのは許してくれよな。
「チョーロちゃん。お兄ちゃんだよぉ。顔、上げて?」
へらっと笑って声をかけてみるけど、気難しい三男坊は顔を上げる気配がない。どうせ泣き顔なんてかっこ悪いし見られたくない!とかそんなプライドがあるんだろうねぇ。お兄ちゃん知ってるよぉ?プライドエベレストだもんね。
「…チョロ松ぅ」
チョロ松の側に座り込んで頭を撫でた。思った以上に甘ったるい声が出たなぁとは思ったけどそこは気にしない。可愛い可愛い俺の弟。残酷で辛い現実から身を守るように丸くなる姿はとても弱々しくて庇護欲が一気にこみ上げてくる。
あぁもうほんと可愛い。俺の弟可愛くね?可愛いだろ?な?
「チョロ松、どうしたのぉ?お兄ちゃん、なんでも聞いてあげちゃうよ?」
わしゃわしゃと撫で続けていたせいで、いつもきっちり整えられている髪はもうぐちゃぐちゃだ。髪の下の地肌からじんわりと伝わる温かさが心地いい。
可愛い可愛い俺の弟。毎日毎日頑張っている俺の相棒。俺の唯一無二。俺のチョロ松。
そんな彼が泣いてるのだ、お兄ちゃんでもあり相棒でもある俺が慰めてやれないでどうする。
「ね、チョロ松。お兄ちゃんに話してみろよ。きっと楽になるよぉ」
にっこり笑って優しく頭撫でちゃってさ、ぐすぐす愚図りながら泣く弟を抱きしめて。泣きすぎたせいで腕の中の体温はいつもよりも高い。
きっとこいつは俺が帰ってくるまで1人でこの部屋で泣いて苦しんでもがいて。こみ上げる気持ちも上手く飲み込めなくて、かと言って吐き出すことも出来ない。へへへ、あー、可愛い。可哀想なくらいに可愛い俺のチョロ松。可愛い、可愛いなぁ。
「よーしよし。チョロ松はいーこだよぉ。はなまるぴっぴのいーこ。お兄ちゃんのお墨付きだよぉ」
きっと腕で隠した顔は涙でぐちゃぐちゃで、苦しそうに歪んでるんだ。沢山傷つけられて、自分で治すことさえも出来ないの。あぁほんと可哀想。可哀想なチョロ松!自分を抱きしめて慰める兄がこんなドス黒いこと考えてるなんて思いもよらないんだろうなぁ。
「…おそ、まつ。…にいさん」
「なぁに、チョロ松」
顔を伏せたまま、ようやくチョロ松が声を出した。震えた掠れた頼りない声。声もこんなに枯らせちゃってさ。泣きすぎて死んじゃうんじゃない?…勝手に死ぬとかお兄ちゃん許さないけどね。
いつもの滑舌お化けは何処に行ったのかと思うくらいに、舌っ足らずにチョロ松が言葉をゆっくりと紡いでいく。
「おねがい、ぎゅーって、して。ぼくに、もっといいこって言って」
…俺の心臓がぎゅーってした。なるほどこれがギャップ萌えってやつね、なるほどなるほど。お兄ちゃん死んじゃう。可愛さ余って憎さ百倍、ってやつ?なんちゃって。
「甘えん坊だなぁ。うちの三男君は。ほら、ぎゅー」
可愛らしいお願いに口元がにやけてしまうのは許して欲しい。そりゃあにやけもするだろ?こーんなに可愛いお願いなんだよ?にやけてしまわない方が頭がおかしいでしょ。はー、ほんと可愛い。俺のチョロ松可愛いよぉ。
きゅんきゅんときめく心臓を無視してさらに強くチョロ松を抱きしめた。自分の背中にするりと回る手に心臓がさらに高鳴る。俺以外に縋れない小さな子供みたいでさ、あぁ堪んない。
「おそまつ、兄さん。…おそまつ。おそまつ、おそまつ。僕の、おそまつ?」
ブツブツと俺の耳元で名前を連呼する三男にゾクゾクした。逃がさないと言わんばかりに俺を抱え込むその腕にも、脳に直接流されるようなその声にも。全部が全部、痺れるような甘い麻薬。
「そうだよぉ。「お兄ちゃん」はみんなのだけど、「おそ松」はお前だけのもんだろぉ?」
可愛い、可愛い。ほんと可愛い。可愛い俺の弟。可哀想で馬鹿な、俺の相棒。
こいつはただただ不器用なのだ。いつもは知らんぷりして自分の気持ちを無意識に殺して、なのに生き返らせては致命傷を負わせる。いつだってお前の心はボロボロで壊れかけ。そんな馬鹿で愚かなお前が堪らなく愛おしいんだから、しょうがない。
「チョロ松、大好きだよぉ。ね、好き。好き好き。だぁい好き」
甘い甘い言葉を吐いて、必死に必死に繋ぎ止める。どこにも逃げないし逃がさないよ。ずっとずっと俺のものでお前のものなんだから。
お前のその歪んだ泣き顔も、その下の黒い独占欲も、ぜーんぶ俺のもの。あー、最っ高。
「チョロ松はいー子いー子。だぁい好き。いー子だねぇ」
「おそまつ」
「うんうん、お前のおそ松だよぉ」
洗脳でもいい。こいつを一生俺のものにしておくためなら何だってしてやる。地獄に落ちたって構わない。こいつも一緒に引きずり込むだけだ。
「僕の、おそ松」
なによりこいつの一生を貰うんだから、俺の一生も何もかも、全部あげないとねぇ?釣り合わないだろ?
「ね、チョロ松。甘えていいよぉ。俺のこと好きにしてもいいんだよ?お前の好きなように、な?」
俺を抱きしめるチョロ松の手を取ってするりと自分の服の中に滑り込ませた。冷え症なチョロ松の手は冷たくて背筋がぞわりと粟立つ。男にしては綺麗な指をしたその手がもぞもぞと不遠慮に動き回ってもどかしかった。
「っあ、ん…なっ…?ほら、…好きにしてよ」




じんわりと蝕むような甘い甘い毒を。じっくりと染み込ませていつか俺無しで生きられないように依存させてあげる。
それはじわじわお前の中で回りきって、やがて。

「チョロ松、だぁい好き」

これが俺の愛情。絶対的な幸福論。

だから。お前も俺に甘い毒をもっと。

(俺のこと、好きって言って)

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