大人二次小説(BLGL・二次15禁)

哀か愛かと言われても  (風×水)
日時: 2022/01/20 10:19
名前: きまぐれ

哀か愛かと言われても。
これが己の愛≠フ形であり、この哀≠ヘ他の誰でもない、この男だけが分かりうる感情なのだと。
以前は毛嫌いしていたこの男に恋焦がれるなんて、昔では想像すらしなかった事だ。

ーーー 不死川?

嗚呼、彼奴が呼んでいる。

「今行くから先行ってろォ。直ぐに追いつくわァ」

返事をすれば何本か指が欠けている手をひらりと振ってやる。

かつて共に闘った盟友達よ。どうか、この恋を愛≠フまま終わらせてはくれないだろうか。
懺悔や後悔はとっくにした。身体中の水分が流れ出るほどに泣き叫んだ。それでも失ったものは戻らない、現実がとても直視できなくて。あと数年こっきりの人生、どうか恋という現に浸らせて貰いたいのだ。

墓の前に手を合わせればそう願う。自分達だけが幸せに、とはとても傲慢な願いではあるけれど。きっと許してくれるだろう。
此奴等は他人の為にと命を懸けられた人達なのだから。

「、、、又、来るわァ。」

きっと近い内にそちらに行くから。
どうかその時までは安らかに。



ーーー

鬼滅のi刃 より  

不死川i実弥×冨岡i義勇 + 宇髄i天元

宇i髄側に恋愛感情は皆無、ただの友人として。

死ネタ、シリアス含み

直接的な性描写は無し

ーーー

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Re: 哀か愛かと言われても  (風×水) ( No.1 )
日時: 2022/01/21 09:48
名前: きまぐれ

ーーー

冷静になれば然程難しい問題ではなかった。この男は極端過ぎるほど言葉が足りないのだ。往来話すのも得意では無かったのだろう、それに拍車をかけるように次々と身内が鬼によって葬られていき、いつしか此奴は本当に伝えたい言葉すらも呑み込んでしまったのだ。

そうでもしないと立ち上がる事が出来なかったから

現役の頃、口癖のように唱えていた言葉、

「俺はお前たちとは違う」

この言葉の真意は

「俺は(錆兎という少年によって助けられ、その少年が周りの鬼をほぼ殲滅した、その恩恵を受けて俺は最終選別を突破している。これは正規の方法とは全く違う突破の仕方だ。だから)お前たちとは違う(し、本来は柱という階級についていい人間ではない)」

という事らしい。言葉足らずにも程がある。

鬼という存在がなくなり、鬼殺隊も解散した今、此奴はよく笑う様になった。
元の顔も相まって儚げな印象を持つ桜がよく似合った美青年が完成し、それはそれはよく女に群がられる様にもなった。そんな男が俺を好いているというのだから優越感すらわいてくる。

ーーー し、不死川 …

今日も今日とてお近づきになりたいと周りを囲む街娘を困ったように見つめながらこちらへと助けを求めてくる姿にくすりと少しばかり笑みを零して。

「お姫さんは付き添いを希望かィ?」

なんて片手を差し出しながら揶揄ってみる。途端にその白い肌を淡い桃色に染めて抗議の声をあげるが、これもまた可愛らしくて仕方ない。差し出した手におずおずと手を重ね、指を絡めてはまた顔を赤くする。
この生き物はなんて愛らしいのだろうと叫びたくなる衝動を抑えて握った手を引き目的地へと歩みを進めた。

ーー

「、、、内密に頼む」

空いていた手の人差し指を唇へと寄越しぽかんとしたまま固まる街娘たちに向けてそう合図する。この男が自分の“好い人”だという事はもう十分伝わっただろう。
そのまま悪戯に笑みを浮かべてから前を向き直し、手の引かれるままの方向へと歩き出した。

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