『ニュース速報です。本日○○市で男子高校生と思われる遺体が発見されました』
男子高校生…ね。
しかもこれ僕たちが住んでる市だよ。
何故か僕はニュースに敏感だった。
最近、何もなかったのだけれど…。
まあいいかと思い、僕はスマホに手をつける。
スマホと言えばシンタロー君、いつも退屈そうに笑ってたっけ。
それの意味なんて僕は知らないけどさ。
「あれ?これ…」
知らないメールが届いた。
そこには「私、今あの場所にいるの」とだけ書かれていた。
いやいや、メリーさんじゃあるまいし。
そもそも僕は人形なんて持ってないし。
というより、このメールを送ってきたのは誰だ?
僕が知らない人というのは確かだ。
あぁ、キサラギちゃんに電話しないと。
多分知らないと思うし。
昨日家にいたのはシンタロー君だけだったから。
誰も入ってきてなかったしね。
パソコンずっと弄ってたし。あ、あとスゴく怯えてたかな…。
5コール目ぐらいでやっと電話が繋がる。
モモ「はいどうしたんですか?カノさん」
カノ「……………シンタロー君が殺された」
モモ「えっ!?どういう…」
ブチッと音がして電話が切れる。
別にきってないのに。
電波が悪かったのか…。
時は過ぎて夜…。
月は不気味なぐらい赤く光っていた。
まるで僕たちの目みたいに…。
スマホを確認すると3通もメールがきていた。
「私はこの暗い部屋で」
「赤く光る」
「月を見てるの」
は?
わけわかんない。
僕が混乱していると、僕の飼っている猫が心配そうにないた。
またメールが届く。
「あの夜と同じ月の色だね」
だからなんなの!?
僕はこんな月の色見たことないのに!!
もうわけわかんないよ…。
迷惑メールなの!?
だったらもうやめてよ…。
僕が何したって言うの?
知ってるんだったら教えてよ!!
すると何故か知らない光景が頭を過る。
まるでパズルのピースが嵌め込まれていくように…。
誰かが…これはシンタロー君?
シンタロー君が一人で隠れていて…。
そして僕はカッターで彼を…。
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ
僕がシンタロー君を?
僕が?
そうだ。僕がシンタロー君を殺した。
殺されたんじゃない。僕が。
ああ、見られてたんだ。
僕が殺したところを。
誰もいないと思ったんだけどなぁ…。
「出てきなよ。早く…。僕が殺してあげるから…」
するとスマホがブブブブ…と音を鳴らす。
誰だろうと思い見てみると電話だった。
僕は間違えて通話ボタンをタップしてしまう。
『私、今あなたの後ろにいるの』
そして後ろを振り返った僕は___。
『ニュース速報です。本日、○○市で男子高校生の遺体が発見されました。遺体はカッターのようなもので八つ裂きにされており、前に亡くなった男子高校生と同じ殺され方から同一犯であると思われます。次のニュースです。__』
参考にした曲 ♪完全犯罪ラブレター