官能小説(オリジナル18禁小説)
- Re: モンスター男子!クエスト!~お前にだけいい夢見せてやるよ…… ( No.184 )
- 日時: 2019/01/03 10:47
- 名前: みけ
…そして人形は床に倒れたまま、身動き一つもしなくなった……。
「……」
勇者とアゲハはその倒れた人形を唖然と眺めていた…
そして、その人形にお札をはって勇者を助けてくれた者がはいってきた。
「…大丈夫ですか?」
っと、声をかけた。
見てみるとそこには、白蛇がいた_____。
「白蛇さん!?」
勇者は驚きの声がでた。
そして勇者は…「はい、大丈夫です…」っといった。
すると白蛇の後ろから淫魔達がゾロゾロっとないってきた。
「勇者ちゃーーん!大丈夫うー!?…って、わあ!?アゲハ!?」
淫魔が先に入ってきて勇者に声をかけたものの、
ボロボロとなったアゲハに気づき驚いて声をあげた
「勇者さん!大丈夫でしたかー?って、アゲハさん!?どうしたんですか!?
その傷!?」
シフォンも入ってきて同じくアゲハのことをみて驚く。
吸血鬼やアカマタ達も驚いていた。
勇者も今頃、アゲハの怪我に気づいて…心配と申し訳ない顔をする。
「アゲハ!?大丈夫!?」
「なにがあったんです!?」
淫魔とシフォンは慌てながらそう聞いた。
「別に?ちょっと擦って擦りむいただけだしぃ?」
っとアゲハは腕を組み真っ赤になって嘘をついた。
「おいおい…いくら擦りむいてもそうボロボロになるか、普通…」
っと吸血鬼は呆れたようにため息をついで突っ込んだ。
するとその後ろから坊さんがきた。
「ああ、無事助かったようだねえ…」
っと坊さんは安心して中に入ってきた。
「ええ、どうにか間に合いました…」
「それは良かった…」
白蛇と坊さんは話す。
そして坊さんはその倒れた人形をみた。
「…実はだね、この人形についてまた色々と調べてみたんだよ…
するとね、色々と分かったことがあったんだ…」
突然に坊さんはこの人形のことについて詳しく話した。
「この人形はね…ずっとずーっと古くからいた人形でね…
それはもういろんな人へと渡っていったんだよ…
だがね?人というものは大切にしたり可愛がるのはその時だけで…
いずれか飽きてはもう見る気もなくなり、やがて忘れさられてはおいてかれたり捨てられたりされていた…
いろんな人へと渡っていったというのはそういうこと…
とても残酷で悲しいもの…」
坊さんがそのことを離すと突然空気がかわり…
さっきまでの恐ろしかった雰囲気とは別で…
どこか儚く、悲しい雰囲気となった…。
「…人形はそうやって何回も何回も繰り返されるうちに
やがて…意識と感情が湧き上がり魂ができてきた
この人形はとても可哀想な人形でね
人間のそのものを大切にしない身勝手さで悲しみやら怒りやらのいろんな感情がでてきた…『 どうして僕を捨てるの?あんなに愛してくれたのに…』
『寒い…痛い…苦しい…どうして人間は皆、この気持ちに気づいてくれないの?
こんなにも痛くて寒くて苦しいのに…』っと、人形はそう思ってたらしい…
どうすれば自分を受け入れてくれるか?どうすれば捨てないでくれるか?考えてたようで…その結果綺麗な姿なら大丈夫だろうとおもい、本当はもうボロボロなのに綺麗な姿のままに見せていたのさこの人形は…』
人形をみた。
確かに…人形は、もう古びた感じのボロボロな姿だった。
これが本来の姿だったのだ…
人間にひろって気に入られようと綺麗な姿にみせてたようだ…
「ここでわかったことなのだが…人形は、どうやら勇者さんに惚れてしまってたようだね…」
「…え」
坊さんからその発言を聞いて驚く勇者。
坊さんは話を続けた
「人形は、勇者さんが今までみた人の中で一番優しくて自分を愛してくれそうな魅力的な人に見えたそうだね…
まあ感情をもったわけだ、いくら人形でも誰かにそういう感情をもってもおかしくはない…だからこそ、そこに恋愛感情もはいってしまったから
余計に君を必要とし、自分を必要としてほしかっただろうね…
しかし今となっては人形としても…男としても…儚いもので終わってしまったみたいだけでもね………」
「……」
勇者は、人形の顔をよくみた。
すると、よくみると人形の目からには…涙がでていた
それをみた勇者は人形の髪にそっと触れて頭をなでた
「……そうだったんだ…気づかなくてごめんね…
あと、捨てちゃってごめんね……
だけど、いくら必要としてほしいからって誰かを道ずれにしちゃだめだよ…」
そう優しく声をかけてなでる。
しかし、人形からには返事はない…
ただ、ぽつりっと涙が流れただけだった。
「……勇者、あまり同情はしない方がいいぞ」
っと吸血鬼は勇者にいった。
「そうだね…いくら可哀想でもこういうものは同情してはいけない…
霊というものは、へたに同情してしまうと後が大変だからね…
どうにもできない場合は、同情しない方が相手にとってもいいことだ…」
坊さんも勇者にそういった。
「……」
勇者は黙る。そして、その手を離した
「さて、この人形はまたこちらで引き受けるよ
今度はもちろん…しっかり供養してね……」
「……」
坊さんがそういうと、勇者は悲しい顔をしてだんまり…
なんとも、静かで悲しい雰囲気に場は包まれてた。
誰一人も声はださない
そして、勇者はアゲハのほうに振り向いた
「……アゲハ」
「な、なに!?」
勇者はアゲハに声をかけると突然アゲハは吃驚し返事をする
そして勇者は柔らかく微笑みながら…
「…ありがとう」っと言った。
するとアゲハは一気に真っ赤になった。
「な、なに言ってんの!?//
別にお礼されるほどのこと僕やってないんだけども!//」
っとアゲハは強くいった。
すると勇者は首を左右にふって…
アゲハの手を握った
「アゲハは、お礼されるほどのことをやったよ…
だからね、言いたいの…ありがとうアゲハ!」
っとまた笑顔でいうと
アゲハは口ごもり真っ赤になる。
「__ッ!///ふんっ!//」
っと、言いそっぽをむいた。
すると白蛇は微笑んだ
「ふふ、では一件落着したということで…
人形はまた坊さんのとこに授かってもらい
アゲハさんは、その傷を手当しましょうね」
っといいアゲハにちかよった。
____こうして、騒動は一件落着とつき治まって解決した。
人形は人形寺にまた置いてき。
今度はもちろんちゃんと供養をした。
しかし、その三日後…人形は燃やされる前に忽然とまたどこかにいってしまった。
また勇者のとこにいったのかと思ったがそうではない。
しかしどこを探しても見つからず行方不明だった。
もしかしたら、勇者を諦めてまた他の人のとこにいこうとして彷徨ってるんじゃないか?っと考えられてた
だがしかし、人形はどこへいったかもわからずずっと行方不明のままだった。
____その一週間後。