「王様言うには…吸血鬼であるお前が散々人間共の生き血を吸い付くし、
女を食い尽くし、色々と酷い悪事をしたからだとよ」
っと、淫魔が語ってくれた。
すると、吸血鬼は…自分がやったことなのに対し何故か唖然な顔をしてた。
「……俺が?」
っと…「まさか…」な感じの白を切る表情であった。
淫魔はだるそうに、その吸血鬼にまだ説明をした。
「…ああ、そうだ…お前がな、
俺や勇者ちゃんはしっかりとそう王様に聞かされたんだ、もちろん村人にもな…まぁ、それは勇者ちゃんに途中から聞いた話だがな」
っと、淫魔がそう言ったあと、
勇者も軽くこくこくっと頷いてみせる。
「……」
けれど、吸血鬼はまだ唖然な表情……。
すると…その唖然な表情から、重たい唇を…ゆっくりを開いた。
「………ちょっと待て…なんだそりゃあ?
俺はそんなことまったくやってはいないぞ…?」
『____へっ?!?!』
まさかの言葉であった………。
まさか……。
王様の言うには…凶暴な吸血鬼が人間共の生き血や…女を食い散らかし
多くの被害者を出したっと……そう聞いたはずなのに
なのに…その加害者側である、吸血鬼の口からにはまったくもって逆の言葉がでたのであった……。
そのことに、私は驚き慌て出した。
「ちょ!?ちょちょ!!?ちょっと待って?!ちょっと待って!!
え?なに?!やってないっ!?ええ?!ほんとに?!」
そう聞いた吸血鬼は、むすっと不機嫌な顔をして答える。
「本当もなにも……
そもそも俺は、この棺桶に何百年も眠っていたんだぞ?
そんな俺がなにか事件など起こすと思うか…?」
「え?!えぇ?!」
……確かに…
そう言われてみればそうであった……。
たしかに、何百年も棺桶の中で眠っていたのに…
それで何かを起こすなど不可能だ……。
なら、なぜ……?
すると、吸血鬼はまだ不機嫌な顔をしながらも話す。
「お前……王様のデタラメに載せられたんじゃねーの?」
「___っえ?!」
「それに、俺は人間の生き血を吸ったとしても殺すまではいかねーよ、
それと、女を食い散らかすってなんだよ?!俺は強姦魔かなにかかッ?!」
っと……色々とツッコミ静かな低音で怒鳴る。
それを色々と聞き私は混乱したが……
なんとか整った。
「……えっと、つまり…私は王様のデタラメにまんまと騙されてのせられたってことなのか…?つまりはただの王様のひまつぶしに……
あ、ありえそうだ…」
そう___。
あの王様は…とても天真爛漫であり、楽観的な性格なため
面白いことならばどんな嘘でもつく。
そんな適当な性格をしたのがあの王様であった。
そのことでも、真面目な性格の王女様は苦労している。