官能小説(オリジナル18禁小説)

Re: 貴方だって、愛してるレンタイン小説】 ( No.14 )
日時: 2016/02/28 13:55
名前: ねむねむ

1、抑圧と抗い


「おはよ。」
「………………」
いつの間にか朝になっていた。彩希の顔は寝起きのせいか、ぼんやりとしている。状況理解をしようと、将生には目もくれず、ぐるりと回りを見渡して
「……」
そして、硬直した。
「あ、シャワー浴びてくる?体ベタベタするでしょ?」
「……はい。」
彩希が立ち上がろうとして、
「あぅっ…!」
なんとも言えない情けない声をあげた。どうやら腰がかなり痛いようだ。涙目、しかも中腰のまま固まってしまった。
「おや、だいじょうぶ?」
「ご、ごめんなさい…だいじょうぶです…」
及び腰のまま、体に巻いたタオルを握りしめ、彼女はシャワールームへと姿を消した。あの状態では、状況理解どころではないかもしれない。

***

少しすると、彩希は戻ってきた。かなり困った顔でこちらを一瞥すると、将生から距離を取るようにソファーに腰を下ろした。
「どう?落ち着いた?」
「……」
こくんと頷いて、それから重々しいその口を開いた。
「あの……私、信じていいんですか?」
「それは、昨日のこと?」
「はい。」
彩希は将生の昨夜の発言に、まだ引っ掛かっているのだ。

『結婚したいくらい好きだ。』

それは、なかなか信じられない言葉だろう。あんな乱暴な行為のあとに結婚したいだなんて、正気の沙汰ではない。それでも、将生は本気だった。
「俺は君が好きだから結婚したい。だから昨日もセックスしたし、君を調教したいと、本気で思ってるんだ。」
あぁ、彩希と結婚すれば、毎日いたぶる事が出来る。
将生は、それを切望している。彩希がどうであろうと、自分の理性に勝てないのだ。
「あぁ、連絡先を交換しておこう。せっかく婚約したんだから、連絡先くらいは知りたいし。」
「はい…」
やけに、彩希は素直だった。