官能小説(オリジナル18禁小説)
- Re: 貴方だって、愛してる【4/6更新!】 ( No.21 )
- 日時: 2016/04/17 18:56
- 名前: ねむねむ
4、悪質な誓い
事が終わっても、彩希は何も言わずに虚ろな瞳のまま、中空を仰いでいた。秘所からは体液やら精液やらで濡れそぼっていた。瞬きだけを事務的に何度も繰り返し、それだけが彼女の動作だった。
「彩希、シャワーを浴びておいで。」
返事もせずに彩希が立ち上がって、シャワー室に行こうとする。けれど、行かせなかった。髪を引っ張り、こちらを向かせる。
「返事は?」
「………はい。」
「いい子だ。」
腕の力を緩め彼女を解放すると、憎しみのこもった目でこちらを見ていた。
「なんだ?俺に文句があるなら、言ってみろ。」
「………」
彩希は何も答えずに背を向けて、今度こそシャワー室に入っていった。あの目を、もう一度頭に浮かべる。確かに、俺はあんな目を向けられても仕方ない事をしているし、それが悪い事だとも理解している。それでもそんな理性は、彩希を前にするとすっかり消えてしまうのだ。
もっと、もっといたぶってしまえ。
そう、声が聞こえるのだ。自分の、内側から。
***
「____健やかなる時も、病める時も、死が2人を別つまで……」
神父の、誓いを問う声が広い教会に響く。
「はい、誓います。」
将生は即座に頷いた。ちらりと横目で彩希を見てみるが、一体どんな心情なのか、読み取れやしない。
「はい、誓います。」
彩希も、頷いた。けれども将生には、「いいえ、誓いません。」と言っているように聞こえた。しかし、少なくとも将生には彩希が必要だった。
盛大な拍手の元、2人は祝福された。将生は親戚を始め、会社の同僚や部下、上司、それから高校時代の友人も招いた。だが彩希はもともと友人が少ないのだろうか、あまり招待客は居なかった。
華やかなムードのまま式は終わりを告げ、お開きとなった。
双方の両親も、終始ご機嫌な様子で
「いい人と結婚できたものだ。」
と、ほろ酔いの状態で笑っていた。
そんな中、彩希だけがお酒もそこそこにウーロン茶ばかり飲んでいた。
将生は「あんな美人どこで見つけたんだ」と、上司や同僚に茶化されながらも談笑していた。
結婚できた、それすなわち彩希と朝から晩まで一緒に暮らせるという事だ。1週間後には新婚旅行も控えている。
あぁどんな風にいじめよう、なぶろうか。将生の胸は、期待で高ぶっていた。